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お腸夫人・はじめての入院〜その2〜

クリニックで大腸を診てもらった翌日、指定された大学病院へ行きました。
痛みが酷く、一人ではとても行けなかったので
夫に連れて行ってもらいました。

電車でもタクシーでも、痛みにうずくまり、足元しか見ていなかったので
何という駅で降りたのか
そこからどれ位タクシーに乗って病院に着いたのか
全く分からないまま、気づくと病院の待合室に。

案内されたのは
Y市大病院の「炎症性腸疾患センター(以下IBDセンター)」でした。
この時にはもう、痛みがおさまる瞬間が無く
常に激しい痛みが襲ってきており、歩くこともままならいため
車椅子で検査室へ。

レントゲンを撮ったあとは
大腸内視鏡検査。しかも、鎮静剤無しで!(恐怖!)

これが...

ワタクシのお命、これまで。と思うほどの苦痛!
お腹の激痛に加えて、大腸に入っていくカメラの感覚が
本当に、無理!!!!!!!
忍耐とか、辛抱とか、我慢とかの問題では無く
マジ、無理!!!!!(下品な言葉失礼致します)

鎮痛剤無しの内視鏡検査

看護師さんに押さえつけられての検査が終わり
お次は造影剤を入れてのCTスキャン

造影剤

そしてエコーと続き
処置室に戻ってきたのは午後3時。
やっと帰れる…と思いきや
主治医が一言。
何言ってるんですか。帰れませんよ?
即入院でした。
まさかその日に入院するつもりは全く無かったので
身ひとつで来てしまいました。

個室に案内され
夫が、大量の書類に住所と氏名を書き
入院に必要な身の回りの物を買いに走っている間
ワタクシは、これでやっとこの苦痛から解放されるのだ。
と、安堵しておりました。ところが。

主治医が言います。
ほぼほぼ潰瘍性大腸炎(以下UC)で間違いなのだけど
腸のヒダの状態が、潰瘍性ではなく細菌性腸炎の状態に似ているとこから
潰瘍性だったら一刻も早く治療しなければならないけれど
細菌性の場合、UCの治療が却って逆効果になってしまうので
食事のメニューを直近から順に思い出して下さい。と。

もう、何でもいいので
オ・ナ・カ・イ・タ・イ・ノ・ナ・ン・ト・カ・シ・テ!!!!!!!
と叫びたいのを我慢して。涙

なんなら、カンピロバクターであって欲しいがため、
記憶を捏造しそうになりましたわ。(←絶対ダメ!)

たまご

しかし、細菌性に思い当たるようなご飯の記憶がまるでありません。
悩みに悩んだ主治医は、その日の夜遅い時間、UCの治療にGOサインを出し
その夜から、ステロイド点滴静注が始まりました。

なんということでしょう。
あれほどのたうち回った痛みが、みるみる消えるではありませんか!

ステロイドの即効性に喜び&驚いている間にも
看護師さんが入れ替わり立ち替わり様子を見に来て下さいます。
ワタクシは自覚が無かったのですが、ほんのり顔が赤くなっていただけで
すぐさまアイスノンを持ってきて下さったり
具合は悪く無いか聞いたり、頻繁に熱を測って下さいます。

まるで、ロイヤルファミリーにでもなったかの様な待遇に
感激しておりましたが
即効性があるということは、それだけリスクが高いため
副作用や反応を、細やかに見なくてはいけないものだということを知りました。

腹痛もおさまり、久しぶりにぐっすり眠れた翌日
看護師さんの巡回より早い時間に、部屋に入ってくる人ありけり。

掃除のおばさん1

看護師さん2

看護師さん3

看護師さん4

ワタクシは痛みに耐えるので精一杯で記憶にありませんでしたが
検査中に見かけたのでしょうか?
個室の用意でお掃除して下さったのでしょうか?
掃除のお姉様が、朝早く見に来て下さって
ワタクシの顔を見て、去っていかれました。

病院は、具合の悪い人がいるところです。
それが当たり前の環境の中で、こんな風に気に留めて下さる方がいることに
大変驚きました。

この方のお名前も、何もかも知らぬまま
退院の日までにきちんとお礼を言う機会も無いありませんでしたが
あの日の出会いは、今思い出しても胸が熱くなる思い出です。

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