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DEMA手法

DEMAという移動平均線を使う手法を紹介する。

EMA(指数平滑移動平均線)をダブルで平滑化したもので、Double EMAすなわちDEMAということになる。小次郎講師ならここで計算式について詳しく解説するのだろうが、私は省く。PINEコードに興味がある人向けにDEMAのコードを記しておく。これを見れば計算式がわかるだろう。

//DEMA 13
e1 = ema(close, 13)
e2 = ema(e1, 13)
dema13 = 2 * e1 - e2

//DEMA 55
e3 = ema(close, 55)
e4 = ema(e3, 55)
dema55 = 2 * e3 - e4

Patrick Mulloyが1994年にThe Technical Analysis of Stocks & Commoditiesという雑誌に寄稿した”Smoothing Data with Faster Moving Averages”と題する記事の中で公開した。

DEMAの特徴は、とにかく敏感だということにある。ゆえにシグナルが早い。時と場合によっては早すぎる。つまりダマシを連発することがあるということである。

なぜか日本ではDEMAを愛用するトレーダーを見かけない。海外では比較的人気の移動平均線だ。MACDなど移動平均線に基づくオシレーターなどをDEMAで算出しているケースもよく見受けられる。今回紹介する手法も海外のトレーダーの間でよく用いられているものである。

期間13と期間55のDEMAを用いる。加えて、期間100のSMAを表示する。
Trading Viewでこれらを実装したインジケーターを作った。以下から導入することができる。

オレンジの線が、DEMA 13
ブルーの線が、DEMA 55
2色に色変わりするラインは、SMA 100
当然ながら、上昇はグリーン、下降がレッドである。

SMA 100でトレンドの方向を見る。SMAの上は買い目線。下なら売り目線。
2本のDEMAでゴールデンクロス(GC)とデッドクロス(DC)を見る。
GCは買いシグナル、DCは売りシグナル。

そしてこれにフィボナッチリトレースメントを合わせて使う。
設定する数値は
0
0.382
(0.5)
0.618
1
1.272
1.618
(2.0)
2.618
(0.5)と(2.0)はなくてもよい。

買いでエントリーする場合は
上昇中の価格がDEMAまで押したら、フィボナッチを当てる。
0.618(または0.382)までのリトレースを確認する。
DEMAのGCでエントリー。
1.272、1.618、2、2.618など状況に応じて利確する。
損切りは、攻めたい人は押し目をつけた価格の少し下。
安全第一という人は、フィボナッチの0の位置。

ゴールド 1時間足

売りでエントリーする場合は
下降中の価格がDEMAまで戻したら、フィボナッチを当てる。
0.618(または0.382)までのリトレースを確認する。
DEMAのDCでエントリー。
1.272、1.618、2、2.618など状況に応じて利確する。
損切りは、攻めたい人は戻った価格の少し上。
安全第一という人は、フィボナッチの0の位置。

ゴールド 1時間足
ポンド円 1時間足

この手法は、30分足以上、1時間足推奨とされているが、15分足、5分足、場合によっては1分足でも十二分に使える。ただしよくトレンドが発生する通貨ペアや銘柄であることが条件だ。

ソニーG 3分足
テスラ 30分足

フィボナッチリトレースメント以外のラインと組み合わせても有効だ。たとえば、ピボット各ラインを上抜けたことを確認するために、DEMAのGCを使う。また、下抜けの確認としてDEMAのDCを待つ。ピボットの他に自分が機能すると思って意識している重要なラインでも考え方は同様だ。

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