見出し画像

レビヤタンシステム 補講5

レビヤタンシステム詳細は

補講3』でエリオット波動カウントとフィボナッチについて解説した。
内容としてはエリトット波動論のどの書籍にも書いてあることだ。
本講では、あまり知られていないフィボナッチについて書く。
補講3』でも強調したが、フィボナッチはあくまでも「目安」とする。
エントリールールを構成する一部ではない。ガイドラインの役割だ。
「rule」ではなく「rule of thumb」という位置づけだ。

フィボナッチファン

設定値は
0.236    23.6%
0.382    38.2%
0.50      50%
0.618    61.8%
0.764    76.4%

1波が完成したと見るや、1波の始点から終点に向かってファンを引く。

画像1

2波の終点はフィボナッチファンの61.8%~76.4%になることが多い。

画像2

4波の終点は、50%、61.8%、76.4%が多く見られる。
3波の頂点(終点)と5波の頂点(終点)も
ファンのいずれかのラインで概ね反応する。
5波完成後に76.4%をブレイクしたらトレンドが転換したと判断する。

画像3

補講3』のリトレースメントやエクスパンションとファンを引いてみて
いくつかの重要な数値が重なるところは確実性がより高いと判断する。
上のチャートでは、2波はファンの76.4%、リトレースメントの61.8%であり
4波は、ファンの76.4%、リトレースメントでは38.2%である。

画像4
画像5

1波が終わって2波形成がはじまったとき、および
3波が終わって4波形成が開始されたときに、1波3波の終点から
トレンド進行方向とは逆の方向にファンを引くことによって
3波の開始と5波のはじまりを知る目安とすることができる。
ファンの76.4%ブレイクがトレンド反転・転換の目安である。

画像6

フィボナッチチャネル

設定値は
-0.236    -23.6%
-0.382    -38.2%
-0.50      -50%
-0.618    -61.8%
-0.764    -76.4%
0.0     0%
0.236    23.6%
0.382    38.2%
0.50      50%
0.618    61.8%
0.764    76.4%
1.0           100%

2波が完成したら、1波始点、2波終点、1波終点の3点を使って
フィボナッチチャネルを引くことができる。下図の赤丸の3点。

画像7

それぞれの波の山や谷がチャネルのラインで反応を見せている。
チャネルの下限(下降チャネルの場合は上限)を割ったらトレンド転換。
ファンのときと同様にリトレースメントやエクスパンションと
重なるラインをより重要視する。2つ以上の根拠が重なったり
同時に発生した状態のことを confluence と呼ぶ。より優位性がある状態だ。

アンドリューズピッチフォーク
Andrews' Pitchfork

これはフィボナッチとは無関係だが、エリオット波動ととても相性がよい。
Twitterで以前紹介したことがあった。

アンドリューズピッチフォークはMT4に標準装備されている。
a-b-c の3点を順番にクリックすることによって引く。
フィボナッチのようにドラッグするのではない。クリックする。
また、フィボナッチのように数値の設定は必要がない。
2波の完成を待って、1波始点をa、1波終点をb、2波終点をcとし
3回クリックすると自動的に描画される。

画像8

ローソク足を数える

馴染みがないかもしれないが、突拍子もなく奇抜な手法ではない。
一目均衡表では「基本数値」に従ってローソク足の本数を数える。
マーフィー氏のアクティベート時間分析もこれに似ている。
Tom DeMarkerのTD Sequentialもローソク足をカウントする手法だし
DiNapoli手法においてもスラストなどを数えたりする。
メリマンサイクルというちょっとオカルトっぽい手法もそうである。

ここで紹介するのは、ローソク足の本数をカウントするのに
Fibonacci Numbers、Lucas Numbers、Gann Numbers などを用いる。
さらに深く研究したい人のために以下の書籍を挙げておく。

Jeff Greenblatt
Breakthrough Strategies for Predicting Any Market: Charting Elliott Wave, Lucas, Fibonacci, Gann, and Time for Profit

画像9

平たく言ってしまえば、相場の転換点をローソク足の本数を
数えることである程度予測することができるという考え方である。
その本数は、フィボナッチやギャンやルーカスの数値であることが多い。

画像10
上掲書籍より転記

一例として、以下のチャートで考察してみよう。

画像11

1波の始点から終点までのローソク足の本数 42本
これは上の表のGann数値45に近似する。
(基本的にローソク足3本前後は誤差の範囲と考える)

2波の始点から終点までのローソク足の本数 38本
これは上の表のGann数値36であり、フィボナッチ38.2である。

3波の始点から終点までのローソク足の本数 92本
これは上の表のGann数値90およびフィボナッチの89。

4波の始点から終点までのローソク足の本数 61本
フィボナッチの61.8。

5波の始点から終点までのローソク足の本数 55本
フィボナッチ数値の55。

具体的には、たとえば日足で分析している場合なら
3波はあと3日で34本になるから、そのあたりで完成か?とか
ポジション保有中に、3波開始から21本目にピボットがあるから
ここで止まって反転するかもしれない、などという目安として考える。

エリオット波動1~5波のチャート例

画像12
上掲書籍より転記

修正波A-E(1時間足チャート)

画像13
上掲書籍より転記

1分足チャート

画像14
上掲書籍より転記

週足チャート

画像15
上掲書籍より転記

俄には信じ難いだろうが、騙されたと思ってローソク足を
数える習慣を身につけることをお勧めする。
全く新しいチャートの読み方が習得できることだろう。
余計なことを敢えて言うようだが、メリマンサイクルその他などより
格段に優位性が高いことを各自実感していただきたい。

私が使う手法ではないが、ローソク足を数えること自体に馴染みがない人に参考になるかもしれない動画を紹介しておこう。今一度断っておくが、私は以下の動画の手法は使わない。

・ 【アクティベート時間分析の基礎】 (その1)
・ 【アクティベート時間分析の基礎】 (その2)
・ "カウンティング" で売買勢力の攻防を読み解く
・ FXのTDシーケンシャルの使い方やインジケーターについてわかりやすく解説してみた
・ サイクル理論有効活用法を完全解説
・ 【サイクル理論】チャートには周期があるって知ってた?

参考までに、一目均衡表の基本数値を記しておく。
9-17-26-33-42-51-65-76-83-97-101-129-172-200

画像16


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?