![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/106566632/rectangle_large_type_2_35aa7d124d0b5c8d582ade15e3a32991.jpeg?width=800)
Bugsy Method
はじめに
今回紹介する手法は私のオリジナルではない。海外で十年以上人気を保ち続ける手法である。私なりの工夫をいくつか加味した。名付けて Bugsy Method「バグジーメソッド」
なぜ「バグジー」か?手法の根幹をなすTraders Dynamic Index(TDI)を開発したのがDean Malone。
![](https://assets.st-note.com/img/1685107138438-0N3Gz1nzKs.png?width=800)
Maloneといえば我々世代には「Bugsy Malone」だ。Alan Parker監督のコメディー映画である。
インジケーター
以下のZIPファイルを解凍して、MT4の「Indicators」フォルダーへ。
PACは2つチャートに導入する。
そしてパラメーターを次のように変更する。
1つ目のPAC
![](https://assets.st-note.com/img/1685108830978-FnEuB4Or3b.png?width=800)
2つ目のPAC
![](https://assets.st-note.com/img/1685108861611-zZLngNjUdj.png?width=800)
色の設定は2本とも
![](https://assets.st-note.com/img/1685108878799-nJx0xwVC0T.png?width=800)
とはいうものの、色と線の太さは各自の好みで構わない。
それ以外のインジケーターに関しては、デフォルトの数値のままで。
色と線の太さは各自お好みで。
![](https://assets.st-note.com/img/1685108988044-cEjedefnDZ.png?width=800)
構成要素
Bugsy Methodを構成するそれぞれのインジケーターについて説明する。
1. 平均足
MT4標準搭載のものでOK。
2. PAC (Price Action Channel)
期間5のSmoothed Moving Average (SMMA)
1本は適用価格を「High」(高値)
もう1本は「Low」(安値)
2本でセットである。
大局的な流れを把握するために、期間を50に設定したPACを表示させてもよい。あるいは、200 SMAもよかろう。私は「MTF-MA_3Lines_v2」という無料のインジケーターで1時間足と4時間足と日足の21 EMAを表示させている。
3. TDI (Traders Dynamic Index)
RSIをベースにしたDean Maloneによるオリジナルインジケーター。
RSIの期間を13や14にしている例をよく目にするが、Dean Malone本人が「10」と指定している。
緑の線を「Price Line」と呼ぶ。今見ている時間軸における「Market Sentiment」を可視化している。
黄色の線を「Market Base Line」と呼ぶ。大局的な「Market Sentiment」を可視化している。
赤の線は緑の線との交差や位置関係でエントリー判断に使うSignal Line。
青の線を「Volatility Band」と呼ぶ。Price Lineの標準偏差±1.6185σ。見方・使い方はボリンジャーバンド同様に考えて差し支えない。
68-50-32のレベルにラインが引いてある。
4. N4_TF_HAS_Bar (4 Time Frame Heikin Ashi Bar)
平均足を平滑にしたSmoothed Heikin Ashiの色を示す。
開いているチャートの時間軸とそれより上位3つの時間軸の状態がひと目で判別できる。
手法解説
この手法のキーワードは「Market Sentiment」である。日本語では「市場心理」とか「市場感情」と言っているようだ。市場参加者の思い、思惑、期待、狙い、買いと売りどちらに傾いているのか、買いと売りではどちらが優勢なのか、ロングとショートどっちのポジションが多いのかなどという「Market Sentiment」を可視化するのが Bugsy Method である。
その方法は実際は単純にして明快だ。
平均足の陽線が継続する間は、買い優勢。
平均足の陰線が継続する間は、売り優勢。PACが右肩上がり(ライム)のときは、買い優勢。
PACが右肩下がり(マゼンタ)のときは、売り優勢。平均足がPACを上抜きPACの上を推移するときは、買いの勢いが強い。
平均足がPACを下抜きPACの下を推移するときは、売りの勢いが強い。TDIのMarket Base Line(黄色線)より上は、買い優勢。
TDIのMarket Base Line(黄色線)より下は、売り優勢。TDIの50以上は、買い優勢。
TDIの50以下は、売り優勢。TDIの68以上は、買いが加熱している状態。買いにポジションが傾きすぎている。
TDIの32以下は、売りが加熱している状態。売りにポジションが傾きすぎている。Price Line(緑)がSignal Line(赤)の上にあるときは、買い優勢。
Price Line(緑)がSignal Line(赤)の下にあるときは、売り優勢。Price Line(緑) > Signal Line(赤) > Market Base Line(黃)> 50 であれば、買いの勢いがとても強い。
Price Line(緑) < Signal Line(赤)< Market Base Line(黃)< 50 であれば、売りの勢いがとても強い。Volatility Bandが拡大しているときは、相場に勢いがある。
Volatility Bandが収縮しているときは、相場に勢いがない。
トレードルール
ロングエントリー
◆陽線の平均足が、PAC(ライム)を上抜けて終値が確定する。
◆TDIのPrice Line(緑)とSignal Line(赤)がゴールデンクロス。
◆TDIのPrice Line(緑)がMarket Base Line(黃)とゴールデンクロス。
◆このとき、Price Line(緑)がSignal Line(赤)より上であることが条件。そうでないときは、エントリーしない。
◆Price Line(緑)とSignal Line(赤)が鋭角であることが条件。
そうでなければエントリーしない。
Dean Maloneは、アナログ時計の文字盤の12時半と2時と言う。
![](https://assets.st-note.com/img/1685760979586-uiGHM6MtwY.png)
![](https://assets.st-note.com/img/1685760991960-Mu54hq5fbK.png)
◆Price LineとSignal LineのGCは予備サイン。ここではまだエントリーしない。Price Lineとシグナルラインがクロスしたあと価格は上昇するが、これはショート勢の利確による上げである。Price LineがMarket Base Lineとクロスしてからエントリー。
◆Price LineとMarket Base Lineのクロスは、50より上が望ましい。68に近いときは、エントリーを見送る。
◆上位足の平均足の色を観察して環境認識をする。
ショートエントリー
◆陰線の平均足が、PAC(マゼンタ)を下抜けて終値が確定する。
◆TDIのPrice Line(緑)とSignal Line(赤)がデッドクロス。
◆TDIのPrice Line(緑)がMarket Base Line(黃)とデッドクロス。
◆このとき、Price Line(緑)がSignal Line(赤)より下であることが条件。そうでないときは、エントリーしない。
◆Price Line(緑)とSignal Line(赤)が鋭角であることが条件。
そうでなければエントリーしない。
Dean Maloneは、アナログ時計の文字盤の4時と5時半と言う。
![](https://assets.st-note.com/img/1685761469852-nwANXpI2qL.png)
![](https://assets.st-note.com/img/1685761494956-7bZ0UQcNrj.jpg?width=800)
![](https://assets.st-note.com/img/1686978485134-DtBOhsZ6mG.png?width=800)
◆Price LineとSignal LineのDCは予備サイン。ここではまだエントリーしない。Price LineとSignal Lineがクロスしたあと価格は下落するが、これはロング勢の利確による下げにすぎない。Price LineがMarket Base Lineとクロスしてからエントリー。
◆Price LineとMarket Base Lineのクロスは、50より下が望ましい。32に近いときは、エントリーを見送る。
◆上位足の平均足の色を観察して環境認識をする。
![](https://assets.st-note.com/img/1685761783481-AklA0Mn064.png?width=800)
利確と損切りに関しては、資金量、懐具合、リスク耐性、性格や気質が千差万別である以上各自が自分に最も合った方法を見出すしかない。
機械的に行いたいというなら
◆エントリー位置から遠い方のPACにSLを置く。
◆平均足の色変わりで利確。
◆ロングエントリーの条件が揃ったら買い、ショートエントリーの条件ができたら手仕舞う。ショートはその逆で。
◆ロング保有中は、Price LineとSignal LineのDCで手仕舞い。
ショート保有中は、Price LineとSignal LineのGCで手仕舞い。
◆ロング保有中はPACの下のラインに沿ってトレーリングする。
ショート保有中はPACの上のラインに沿ってトレーリング。
などから検証してみといいだろう。
Bugsy Methodと練行足
補足として言うと、Market Sentimentで値動きを読み解くPACとTDIは、練行足チャートと相性がとてもよい。平均足に代えて練行足を使う。
私は練行足のときには、PACをSMMAではなくEMAにしている。それを2セット使う。期間は「5」と「50」だ、さらに、200 SMA(EMAでもよい)を表示させる。
![](https://assets.st-note.com/img/1685763741756-mmDnE9Z5KP.png?width=800)
![](https://assets.st-note.com/img/1685928536302-H4b8VUzNWO.png?width=800)
![](https://assets.st-note.com/img/1685931841252-dmTkrktkB9.png?width=800)
![](https://assets.st-note.com/img/1685764382271-lnrqtSwSLW.png?width=800)
Trading Viewは、練行サイズをATRで設定する仕様になっている。カスタムサイズを使うには、「ATR」を「Traditional」に変更し好きな数字を入力する。
クロス円通貨ペアは、「0.01」が「1 pip」
クロス円以外の通貨ペアは、「0.0001」が「1 pip」
練行サイズは、中長期スイングなのか、デイトレなのか、さらには超短期のスキャルピングであるのかによって変える必要がある。ひとつの目安としては、Trading Viewが自動で設定するATRの2分の1。これは、日足なら日足のATRの、1時間足や1分足ならその時間足のATRの2分の1という意味だ。
【追記】Bugsy Method と Leviathan System
PACはレビヤタンのワニに相当する。
PACを上に抜けるところ、また逆に下抜けるところというのは、レビヤタンで言えばフラクタルブレイクに相当する。
TDIのPrice Line(緑)とMarket Base Line(黄)のクロスは、レビヤタンのAOのゼロラインクロスに相当する。
Price Line(緑)とSignal Line(赤)のクロスは、レビヤタンでは短期のストキャスに相当する。
TDIはレビヤタンシステムとの相性が抜群なので、レビヤタンチャートにTDIを表示させるのはとても優位性がある。サブ窓が増えてチャートが見ずらいと感じるなら、MTFストキャスの代わりにTDIというのもいいだろう。
TDIを併用して成果を出している一部のレビヤタントレーダーがいるようだ。TDIの見方は、Bugsy Methodに準じればよい。
— 落ち穂 (@U6H8sxoAx2Z7bY5) July 22, 2023
とは言うものの、TDIが提供する情報は、AOを見ていればすべてわかる。比較を容易にするために、AOをヒストグラムからライン表示に変更。TDIの50ラインはAOの0ライン。 pic.twitter.com/EqNZLNcVit
【追記2】Trading View Version
Bugsy Method Trading View版
— 落ち穂 (@U6H8sxoAx2Z7bY5) June 14, 2023
1️⃣平均足
2️⃣PAC
SMMA 期間 5 ソース 高値
SMMA 期間 5 ソース 安値
3️⃣MTF EMA 期間 21
1時間足
4時間足
日足
4️⃣水平&セッション
5️⃣TDI RSIの期間 10
6️⃣DMI 期間 14https://t.co/1Mjik9Ak8B pic.twitter.com/yRKH3Eh3B0
【追記3】平均足を深掘りする
【追記4】
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?