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何年かぶりの家族団欒

ビビッていたのは自分だけだった

兄が姪っ子と甥っ子を連れ実家に帰るということで、昨日、母と祖母も引き連れショッピング&食事に行ってきた。

姪と甥に会うのは実に5年ぶりだ。そこでちょっと不安だったのが、
姪は人見知りで会えばギャーギャー泣かれてたし、甥に関しては赤ん坊の頃に抱いてあげたくらいだったので、二人ともほぼ初対面であるということ。
なので、いきなり知らんおっさんが現れたら委縮してしまうのではないかと危惧していた。
ファーストコンタクトはどうしよう。おちゃらけたほうがいいのか、それとも真面目にいったほうがいいのか。そうこう悩んでいるうちに時が来てしまったので、無難に「コンニチワ」と挨拶してみた。
すると二人は普通に笑顔で「こんにちわ」と返してくれた。ここで少し安心したが、内心では「いや、まだ焦るな!ここでがっついたら変なおじさんだと思われる。クールになれ。クールな叔父さんを演じるのだ!」となっていたのであった。

徐々に深まる絆

ひとまず兄の運転する車に乗り込み目的地のショッピングモールへ。道すがら後ろで母と姪甥がわきゃわきゃしているところに適度に参加しつつ様子を窺う私。

モールに着き、母がクリスマスプレゼントを買ってあげる約束をしていたのでまずはおもちゃ屋さんへ。グループの後ろを歩きつつ、姪甥とちょこっと会話しながら様子を窺う私。

買い物が済んだ後、早速買ってもらった物を開封する姪甥。
それは外国産のなんかグニャグニャした動物が、別の動物の着ぐるみを着て変身できるよくわからん代物だった。うちの店でも似たような物の売っているよなぁ。今の子はこういうの好きなのか。ふーん。と、私自身まったく興味が無かったのだが、二人はそれを伸ばしたり縮めたり潰したりしてキャッキャッと遊んでいる。見てみて~とこちらに見せてくるので一緒になって遊ぶ私。
このよくわからんおもちゃが距離を縮める素敵アイテムになるとは・・・。ありがとうトイザらス。

ことのはじまり

姪が無類のゲーセン好きということで次の戦場はゲーセンへ。
甥がポケモンメザスタをやりたいということで、しばし離れ自由行動となった。私がゲーセンに来てやることはひとつ。ちいかわグッズが景品になっている筐体を探すことだ。
今回見つけたのは、ぬいぐるみとクッションとカトラリーセット。まずはひとつひとつ1回だけプレイして取れそうかどうか感触を確かめる。そして今回狙いを定めたのはクッションである。持ち上げれば少し動くようになっているので、「お金さえあれば」獲れるやつだ。
そうして3000円程かけて難なく(?)手に入れた私は誇らしげに家族の下へ。この軽率な行動が、悲劇と喜びをもたらすとは、まだ誰も知らない。

ちいかわ事変

私の戦利品を見た姪甥の二人は、アタシもボクもなにか欲しい!状態へと突入する。そうして姪が目に付けたのは、「葬送のフリーレン」のフリーレンぬいぐるみ。甥はその隣の「ちいかわ」のハチワレぬいぐるみだ。二人とも好きなキャラクターらしい。

ちょっと待て。ぬいぐるみはママ(義姉)に禁止されているはずでは!?

心配をよそに闘いの火蓋は切って落とされ、8歳児と5歳児のチャレンジがはじまる。言うまでもないが、二人の身長ではろくに景品は見えず、操作も覚束ない為、景品ゲットは不可能に等しい。お金が湯水のように消えていく。ちなみにお金は母と私が出しており、肝心のパパ(兄)は傍観を決め込んでいる。月のお小遣いが決まっている可哀相な人なので、ここは大目にみてあげることにした。
とはいえ、この筐体は1プレイ200円の高レート台だ。さすがに危険を感じ、アドバイスを始める私。クレーンゲーム自体を楽しんでいる甥はハイテンションで、ハチワレハチワレ叫びながらぴょんぴょん跳ねている。だがやはり獲れない。隣のフリーレンも苦戦している。
私の軍資金が尽きかけた時、甥も諦めたのか少し大人しくなった。どうせならと思い私も最後のコインを入れ、なんとはなしにプレイした時、奇跡が起きた。ハチワレは持ち上がり、アームも離すことなく穴まで持っていき、ハチワレがゲット穴に落ちる。

・・・獲れた。

その瞬間超絶テンションが爆上がりする甥。この時甥が私を見る目が変わったのがはっきりとわかった。ヒーローを見る目だ。
その後、甥だけ手に入れるのは可哀相だと思い、フリーレンにも数回チャレンジしたが獲得はできなかった。すまぬ姪よ。

ターゲットロックオン

ゲーセンでの熱き闘いを終えてからというものの、甥は私にベッタリになった。もうそれは凄いほどに。食事も隣の席を希望し何かと引っ付いてくる。キラキラした瞳が眩しい・・・。「なんか知らんおっさん」から「ハチワレを救ったおっさん」にレベルアップだ。でも終始私を呼ぶときは名前を呼び捨てだった。まぁいいけど。子どもだし。

1日を終えて

久しぶりの家族で買い物、食事は楽しかった。
当初、小さい子を相手にするのだから、今日はそれなりに疲れるかなぁと思っていたがそんなことは無かった。疲れは感じなかった。全くの他人というわけでは無いし、姪も甥もこちらに警戒心が無かったおかげもあって気負うことなく接することが出来たからだろう。

だが、これが自分が親だったとしたらどうだろうか。
きっとしんどいに違いない。
我儘だし、反発してくるし、アホみたいな声量で騒ぐし、ちょこまか動く。
1日相手するぐらいならなんのことはないが、毎日なら辛いと思う。
世のすべての「おかあさん」「おとうさん」に敬意を。

「たまにゲーセンでぬいぐるみを獲ってくるおじさん」
ぐらいが自分には丁度いいのだろう。

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