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いつも心に仮面を

闘う父親はかっこいいのだ

7月9日。
仮面ライダーギーツ第43話の放送日。
私はこの日を待っていた。待ち望んでいた。神回の予感がしていた。

ざっと内容を要約すると、今まで娘と向き合えずにいた父親が、娘からの愛を知り、娘のピンチにかけつけ、いざ仮面ライダーへと「変身」する。
ひたすらに愛を求めた娘は父親の姿に何を想うのか・・・。

なんて熱い展開だろう。こうゆうのを待っていたんですよ私は。

スルメ的が一番おいしい

昨今の仮面ライダーは数が多い。しかも今回はお話の設定的にさらに多くなってしまう。
数が多いことに対して不満は特にないが、ひとりひとりのバックボーンが浅くなってしまうのは非常に残念な所ではある。
何を求め、何を想い、仮面ライダーとなるのか。
私が仮面ライダーという作品を観る上で重要視しているポイントだ。

そして、43話における父親の変身シーンは最高であったと言える。

亡くした娘の代わりに、願いによって新たな命を生み出し、その代償としてデザイアグランプリのスポンサーという形で協力を強制させられる。そしてその事実を自分だけが背負い、妻や生み出した新たな娘は何も知らない。
やがてデザイアグランプリという運営自体が崩壊し、真実が世間の明るみに出始めた所で、とかげのしっぽ切りに使われ全てを失う。そんな中娘がピンチに陥り、自身の願いで力を得て救出へと向かう。

最初こそ黒幕と裏で繋がっている悪役ポジであったが、真実を知れば頑張っている父親だった。そんな父親の満を持しての変身である。かっこよくないわけがない。

また、変身ポーズも良かった。
娘は私が護る。と言い放ち、眼前の右手の握りこぶしをブルブルと震わせながら敵を見据え、しかしながら静かに、何かを嘲る様に「変身」と呟く。身体に変身スーツを纏いながら大きく両手を広げ、そこから一気に「ウォォォ」と咆哮。激情が、怒りが見えるようだった。
シビれるぜ。

何かを護る為の闘い

幸せの総量は決まっていて、自分が幸せになるには誰かの幸せを奪うしかない。劇中で何度か出てきた言葉だ。なるほど真理かもしれない。
しかしこれは自分の幸せを求めることを悪だと言っている訳では無いと思う。仕方がない事なのだと思う。
誰だって自分の中の正義を信じて、自分や友人、恋人だったり家族の為に闘っている。傷ついて、傷つけても。

仮面ライダーギーツよりも少し前の、仮面ライダーセイバーの主題歌の歌詞に「仮面で隠れた涙を見せずに」というフレーズがある。
涙を見せることが弱さでは無いと思う。けれど時には、辛さや苦しさを隠してまでも闘わなくてはならない時があるのではないだろうか。

いつも心に仮面を。
誰かの為に闘えれば、それはもうヒーローなのだ。

夏の暑さに負けて、汗と涙を撒き散らしている自分には程遠いけど。。。

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