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RedBull KUMITE2024 (SF6)を視聴した感想。敗者にドラマがある。再起に賭ける闘いが始まる。

私の記事でもゲーム関連の記事は本当に読まれていないので、自己満足で書いている。なんせ、備忘録だからね!誰にもとめられないよ!!

3月17日、18日とニューヨークで行われたストリートファイター6(以下、スト6)のRedBull KUMITE2024(以下、レッドブル組手)を視聴した感想を書く。結果はMenaRD選手のブランカが圧勝した!!

闘う者達(会社員含め)のドラマ

このレッドブル組手では、敗者に対する演出が凄くて、感想のメインはそこにある。先ずは流れを説明する。

①中央の四角いリングの上で2名が向かい合って座りSF6を勝負する。(5本先に取った方の勝ち)レフェリー的なポジションというか司会者がいる!!かなりノリの良くて口が悪い司会者!

②勝者に対して司会者が「良くやった次に行ってくれ!」と超軽い労いの言葉で、勝者はリングを後にする。

③敗者はリングから出ると、司会者に結構な悪口を言われる「お前、何しに来たの?時間が無駄だよ、どんなレジェンドだか知らないけど。今日はお前の日じゃないみたいだな!」的な感じ。

④司会者と敗者は一緒にリング前方にある、路地裏のセットに進むと。黒いスーツを着た怖い案内人がいる。敗者が自分の招待カードを案内人に渡すと、横のゴミ箱にグシャっと投げられる。そして、案内人に「早く家に帰れよ、じゃあな!」と言われて、敗者は路地裏セット横のタクシーのセットに乗り込む。

⑤タクシー内部にはカメラが複数箇所設置されており、タクシー運転手がインタビュアーとして負けた今の気持ちや今後についてを乗せた客(敗者)に尋ねる。敗者は負けた要因や再起にかけた意気込みを語り。その後、タクシー運転手が「次はお前を乗せないことを願うぜ!」と言って場面転換。

ここで1試合が終了!

敗者に対して過度な演出だな、と最初はあまり気分良くなかった。でも、トーナメントの勝者は必ず1人、他の多くの人は負ける。つまり、負ける人にイベントが多い方が盛り上がる、最後のタクシーの中でのコメントは会場の観客にもデカいモニターで共有され励ましの拍手が鳴り響く。

負けて終わりじゃない。
負けたところから、また闘いは始まる。

何度か観てくると、勝負の過酷さをエンタメとして表現しているように理解し始めた。面白い!他の大会とコンセプトが全然違う!単に強いヤツを決めるのではなく、全員にドラマがあることを演出してる。

池井戸潤氏の「俺たちの箱根駅伝」

急に?と思うかもしれないが、本当にタイムリーな小説があるので紹介したい。

池井戸氏の「俺たちの箱根駅伝」という小説の話を思い出した。これは文藝春秋で連載がスタートした時のインタビュー記事に、箱根駅伝のランナー心理描写を書きたい、敗者にスポットをあてたドラマを書きたいと語っていた。

確かに池井戸氏の小説は勧善懲悪の流れが多く、読んでて明快で面白い、またヒーロー的な活躍がエンタメ色を強くしていてドラマ化しても面白い名シーンが生まれる。

箱根駅伝について、池井戸氏は「メンタル部分が大きいスポーツ」と解釈している。これはeスポーツもプロの競技シーンになれば、同じことが言えると私は思っていて、技術的に上手いプレイヤーはいるがトーナメントや大会で優勝できる人は意外とメンツが決まっていたりする。

それは、メンタル部分を鍛えることが後天的に難しいのか。勝負強い人がやはり大会で目立ってくる。そんなメンタルゲームの中で、敗者から這い上がる、優勝者が迎え撃つ。どちらのメンタルも「己の精神力が試される状況」だということに変わりない。勝って終わりは小説や物語だとスッキリする。しかし、人間のドラマは勝った後も負けた後も続くという残酷さ・美しさが面白いのかもしれない。

まとめると
レッドブル組手で敗者にスポットをあてた演出はアスリートの人生を短い尺で再現しており、eスポーツの大会の中でもレッドブルにしか出来ないように思えた。常にレッドブルが様々な分野のアスリートをフォローしてきただけあるな、と。

お前はまだ負けていない
立ち上がったからな
戦士ってのは最後まで立っていた奴が勝んだ

フリーレンでも言っていたし!

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