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当直あけおじさん症候群

お医者さんのいう「当直」は要は相応の手当の出ない事実上の夜勤である。
昨日も当直であった。ほぼ貫徹で、夕方におじさん臭を漂わせながら家の布団で死んだように眠り、夜になりが覚めたのであった。

起きた時の、枕から漂うおじさん臭はもう鼻フックである。どろんとした働かない脳みそ、漂う悪臭・・・、そうか、自分は年を取って衰えていくのだなと、今までのような体力のなさを実感する。

自分も40代である。いかに、人生の幕を閉じていくのかを考えていくようになった。大切に日々を過ごさなければならない。この休日な日々を大切に過ごさなければ。

本を読もう。自分が生きている間に、「名作」と言われるものを読もう。音楽を聴こう。生きている間に聞ける音楽なんて限られている。最近の流行でも、昔の名作でもいい。できる「体験」はもう限られているのだ。
いつかやろう、そういう間に身体も頭も衰え、さらには「いつか」やりたことには「できないこと」になり膨れ上がっていく。どこかで折り合いをつけて、大切なこと、楽しいことを優先して生きていきたい。

そのために、考えよう。昔のように青くて鋭い感覚はないけれど、いつも勉強や仕事に敷き詰められて置いてきた自分が、何がやりたかったのか。
しかし、空いているとまた締切がやってくる。期日の迫る仕事がやってくる。時間が有限であるだけに、「締め切りが迫った仕事」を優先し、普段の生活に余裕を持つように、空いた時間も「緊急性が低いが大切な仕事」にできるだけ時間が費やせるように日々考えても猛烈に生きていくのがおじさんである。

さて、そのどろりとした当直明けの脳が働かない時間。

寝るかと思っても体内時計が狂ってなかなか眠れない。
Twitterながめて、Youtubeでガチタンバリン動画みて、YOASOBIの「夜に駆ける」みながらタナトスの誘惑を読み、最後はおジャ魔女カーニバルを聞きながら夜が更ける。

脳みそが「当直パンチドランカー状態」になるたびに、こんな感じである。人生これでいいのか。おじさんに未来はあるのか。がんばれ俺、頑張れおじさん。次の締め切りが待っている。

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