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【日常】たまゆらのエピファニー

生きているだけで、世界は哲学的発見に溢れている。見逃しがちなかりそめの感情の機微は、言葉にしないと忘れてしまう。

2022年の目標:分断・外注・年齢との戦い

お久しぶりです。 半年ぶりの投稿になりますが 実は、2月から転職することになりました。 つきましては、わたしの2022年の目標を綴ります。3つございますので、それぞれ詳細も含めて綴ります。 ①人に直接会う。そして、受け止める 2021年、人に直接会わなくなったことにより、わたしの思想はかなり偏重気味です。 そして、話し合いができないひととの会話は、話しても無駄だと思いすぐに終わらせようとしてきました。 しかし、新聞で下記文章に邂逅しました。 元々ディスカッションはすきで

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上京田舎者のアイデンティティの浮遊 第三話

東京に住んで8年。 都市開発されていない離島に旅行した。 車が運転できなかったため、移動が尋常でなく大変だった。 バスを1本逃すと、1時間半待った。 1時間半あれば映画が1本みられるなぁとか思っていた。 2泊3日の後、東京に戻ってきて電車に乗った。 物凄い安心感があった。 交通手段が整備されている東京。 1時間待たなくても電車がくる東京。 1駅くらい余裕で歩ける東京。 どんな時間帯でもどこにいても必ずタクシーに乗れる東京。 どこにいてもお金さえ払えばちゃんと家に帰ることができ

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泣きながらケーキを食べたあの日の話

同じ人間で同じ言語を喋っていても、 会話ができる人とできない人がいることに、大人になって気がつく。 簡単で中身のない会話は、ほとんどの人間とできる。 しかし、自分の色々な感情が詰め込まれた重厚なテーマにおいては 話す人を選ぶようにしている。 こんな話をしても誰もわかってくれない、いや、わかってほしくもない、だから話さない。 話してしまうと、それは自分だけのものではなく、共有物になってしまうのだ。 鬱憤、苦しみ、いたみ、共有することで和らげられる感情もある。 閉じ込めずに誰か

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上京田舎者のアイデンティティの浮遊 第二話

東京に住んで4年。 長いながい就職活動が終わり、東京の広告会社に就職が決定した。 半年ぶりに実家に帰った。 空港から家まではバスで1時間半ほどかかる。 道中、緑豊かな自然をみて懐かしさと同時に違和を感じてしまった。 そのときの感情は、いまもメモに残っている。 --- 2016.7.17 11:00 わたしはいつまで東京で暮らすんやろ? そしていつここに帰るんやろ? 家族と一緒におれる時間ってあとどれくらい残っとるんやろ、、 色々考えて選択した道やに この自然をみるとどうしよう

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【カルチャー】徒然なるカタルシス

涙が流れなくなることはわたしにとって死のようなものだ

「花束みたいな恋をした」2人の離別の分析。ちなみにわたしは花壇みたいな恋が良い

有休を使って平日にみにいったが、大学生のカップルだらけで若干物怖じした。 元々みにいこうとは思っていたものの、既に観た文化人の友人から個別で連絡がきて 「おちゃこは絶対好きだと思う」 とのことだったので、さすがにみにいった。 個人的に、村上龍と小池栄子のそっくりさん夫婦の家をカンブリア宮殿とか、仕送りが花火になった、とかの秀逸な表現だけで痒いとこかいてもらうようなそんな感覚があった。が、それ以上に凄まじかったのは、普遍的固有名詞だ。 じゃんけんぐーの矛盾、特別展ミイラ、キノ

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※ネタバレなし※エヴァは大人になった「後悔」を「悦び」に変えた

映画の中では泣かなかったのにエンドロールで関わった人々の一人一人の名前をみて、説明しようのない涙がとにかくずっと流れた。全てが終わり明るくなってからも、ぼろぼろとこぼれ続ける涙が身体を重くするものなので、しばらく席を立てなかった。 流れた涙について考えた。 わたしは実は、エヴァにはつい最近ハマった。それでも、こんなに涙を流した。心をまるごとぎゅっと鷲掴みにされたような感覚があったからだ。 なので、ずっとエヴァを追いかけ続けてきた人々の涙の質と変わらない自負がある。 でも、 そ

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