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こどもの便秘が増加中

オーシャンキッズクリニック院長のひびです。

当院ではコロナ禍で患者さんの受診きっかけに少し変化がみられます。

報道にもありますように、マスクや手洗い、ソーシャルディスタンスの効果からか、一般の感染症は減りました。アレルギーや喘息も少ないのもマスクのおかげでしょうか。

最近では、胃腸炎がかなり多いですが、原因であるロタウイルスやノロウイルスに対してアルコール消毒の効果が乏しいのも原因かもしれません。毎年この時期には流行しますので、特に今年が多いというわけでもないかもしれません。

しかし、最近増えていると感じるものがあります。

お子さんの便秘

他にも、過敏性腸症候群、起立性調節障害、心身症など心の問題も増えた印象があります。

高校生の24%がコロナ禍で便秘増 NPO調査 – 日本教育新聞電子版 NIKKYOWEB (kyoiku-press.com)

吉田たかよし医師が警告!コロナ禍で便秘と下痢が増加。大腸がんかもしれないので注意~ニュースワイドSAKIDORI | 文化放送 (joqr.co.jp)

いろいろな記事をみますと、子どもだけではないようです。

では、本当にコロナ禍だけが原因で便秘が増えているのでしょうか?

コロナ禍で、ストレス増大、巣ごもり運動不足、食生活の乱れなど確かに原因はありそうです。

しかし、当院ではコロナ禍前から便秘の増加がみられていました。その数だけでなく、重症度も徐々にひどくなってきた印象があります。

コロナ禍で、便秘は病気じゃないと考えて受診が遅れる子も多いようです。

便秘とは、本来体外へ排出すべき糞便 を十分量かつ快適に排出できない状態という定義になりますが、ここに症状が加われば便秘症と言って検査や治療が必要です。

一般的には、週に3回未満の排便回数だと上記の症状が出やすいといわれています。

お腹やおしりが痛くて絶叫する

お腹が張って食欲が低下する

便秘がひどくて、下痢の便を漏らす

それをケアするご家族の心労

お子さんだけでなく、子育てパパママの負担など様々な問題があります。

便秘の治療は半年以上かかること、便秘の治療の開始は早い方が早くよくなります。

気になる方は、たかが便秘と考えずに、

はやめにお近くのかかりつけの先生にご相談くださいね。

重症便秘や赤ちゃんのひどい便秘は、検査や手術を要することもあるため、小児外科の受診がいいかもしれません。


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