あたおか散文2020/8月分まとめ

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やめられない爪を噛む癖、嫌いだ

窓ガラスの水滴はいつの間にか乾いていた

鳥は自由でいいね、こういう時いつも思う

宇宙に1人漂うような虚しさと、深海に1人沈んでいくような悲しさを、太陽の下で感じている

響く笑い声を鼻で笑う

この癖も抜けてない、ああ、嫌いだ

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控えめな白波、線引きされた砂浜、四畳半に降るしたたかさと不揃いな本

最後なら吹っ切れられただろうか

甘い夢、プラスチックの容器、障子にあいた小さな穴では、別の次元に行く事自体むづかしい

使わないまな板、天井だけが話し相手、焦り慣れた指先では琴線を汚すだけ、言い聞かす、読み聞かす

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横丁のホールケーキ、悪ガキどもの夢の跡

生粋のリバレッジ、漆黒のサイドテーブル

おお神よ、ナイフとナフキンを与えたまえ

パレス中に響き渡る怒号、匙を投げる大臣

意味をなさない傘と扇風機

ララバイララバイ、宵の明星

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ハートは濁ったとて、空はゆらぐ

タクトは折れたとて、海はたゆたう

学校で習った数式がことごとく当てはまらない不用意な回転ドアで立ち往生

飛び出す意志のない者は、永遠を繰り返しながら転げ回される

他力本願、結縁、鉄の階段

起き抜けのトラウマとお涙頂戴のドラマに踊る

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曖昧な地平線、空と海が自我を持ち始めた朝

飛行機と船が尾を引いて交差する

なんだか幸せだなぁ味のガムを噛みながら、なんだか懐かしい鼻歌を口ずさむ

現実を詰め込んだリュックサックを背負って、汚れてよぼよぼの履き慣れたスニーカーを履く

玄関をまたいだ先、土の感触

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光線軌道上に停泊中のわたしからの一報

お星の足場は絶えることなく、お月のオアシスよりお陽の楽園まで伸びている、水面に映るお月をお陽が追いかけているところです

左手にお茶碗、右手に箸、されど群は静けさを装い戸惑うだろう

十人十色、百花繚乱、千差万別

汽笛的リフター

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喉のビー玉が取れなくて、いつもカランと雑音が入る

やり尽くしたゲーム機、とっくに飽きているはずなのに、何かと言い訳してはまた新しくやりなおす

カランとなったコップの氷もいつしか溶けて無くなった

遊歩道、カエル、郵便ポスト、雨

無意味な言葉の羅列と賑わう駅のホーム

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ぱっと花開く現実主義に目を奪われて、おちおち布団の中で夢にもひたれないような、それほどに深刻で懐柔なプラネタリウム

その盤面でひときわ輝きを放っているのは、純粋に流れる幼稚で的外れな皮算用

想像を遥かに超える想像ができていたのは何歳までだろうか

ビスケットの粗末な味

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忘れていた方が、お互いのためだったかもね

何十年ぶりかに街で見かけて、偶然目が合って、軽く会釈して、少しひきつりながら笑って、信号が赤になったこちら側で、あの時と変わらない可愛さで、君は言った

僕もそう思った

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無味の心労に適度なスパイスを

そこにあるのは飴ではない

古今東西言うまでもなく

広がるパノラマ甲乙に沈む

人ひとりの歓声でロケットは大気圏を超えられる

そんな事を信じてもいいのだろうか

珈琲に混ざれない白いミルクと欠けた角砂糖

天気予報は応えてくれない

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