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奨学金に関するお金の教育プロセス

こんにちは!
「福祉×お金の教育」のテーマで活動をしている、Ocalea+です🌼

進学のための奨学金を出している団体さんは「お金の教育」について知りたい、やってみたいというお声をよく頂きます。
どのようなことを学生に伝えていくと良いのか?
今回の記事では、奨学金周りで子どもたちに伝えることを時系列にまとめました。

奨学金に関わるお金の教育は、進学前と進学後に分けられます。
①進学前:
 A)奨学金の存在を知る
 B)奨学金の概要を理解する
 C)お金の計画を立てる

②進学後:
 D)返還や利子など奨学金の詳細を理解する
 E)お金の計画を立てる(しっかり)
 F)お金の管理をするなど金融リテラシー全般

A【進学前】高校になってからでは遅い?奨学金の知識。

進路は、高校生の終わりに突然決めるのではなく、小学生くらいからの勉強のがんばり次第で徐々に決まっていきます。
しかし、奨学金などの情報を知らずに、自分の家庭環境では進学はムリだと思い込んで、進学への希望の芽が芽生える前に、勉強のやる気をなくしている子もいます。

そのため、小学生中学年くらいから「高校の後の進路の選択肢」と「奨学金の存在」を伝えることが大事と考えます。
その時は、ピンとこなくても、どこかで進学の可能性が頭をよぎった時に、役に立ちます。

社会的養護の中学生向けには、こちらのチラシもツールとしてご利用ください↓
中学生向けチラシ「あきらめなくていい!進学のお金」

B【進学前】奨学金の概要を知る

奨学金は、大人自身が知っている奨学金(または自団体が実施している奨学金のみ)を勧めるのでなく、自分が利用できる奨学金は何があるかを抜けもれなく情報収集するプロセスが重要です。
そのためには、まずは奨学金の全体像を伝えるのがおすすめです。
こちら↓もご参考にしてください。

C【進学前】お金の計画表を立てる

奨学金の中には、予算計画の提出が求められているものもあります。
かなり細かく難しいので、施設職員さんなどが変わりに作成されていることも多いと思います。
できれば、子ども自身とも一緒にざっくりと計画を立てること、卒業後に返還について理解することなどは、進学前に理解しておくと良さそうです。
(このプロセスは、既に対応されている施設さんも多いと思いますが)

D【進学後】条件、返還や利子など奨学金の詳細を理解する

進学前に奨学金について説明したときは、学生にとってはインプット情報が多すぎて、多忙なこともあり、なかなか理解できないことと思います。
そのため、進学が決まって実際にお金が入る前には、奨学金のあらゆる条件や、特に貸与奨学金の具体的な返還や利子などについて説明する必要があります。
職員や大人が申請などの手続きを手伝っていると、学生自身はよく理解していないままのこともあります💦

E【進学後】お金の計画を立てる(しっかり)

計画表を事前に立てている場合でも、実際に進学先が決まり、助成金の受給が決まったら、あらためてお金の計画を立てます
学生にとっても、少しは現実味がでてきた時なので、具体的にしっかり立てられるといいですね!
これをやっておかないと、奨学金でお金がたくさん入っていることで感覚がマヒして、支出が増えすぎてしまいます。
毎月いくらまでなら使ってもいいのか、3,4年生などには支出が増えること、1年生でもらえる奨学金が2年次にはなくなること、などなど全体像を知っておけるといいですね。

F【進学後】お金の管理をするなど金融リテラシー全般

支援者や職員さんから「奨学金を一気に使ってしまう」という悩みも多く聞きます。
しかし、お金の管理の方法を教えてもらっていなければ、それは仕方がないこと。
私たち大人世代はお金について学ぶ機会がなかったのですが、実はいろいろな手法や対応策があります。
ぜひ、金融リテラシー全般を学べる機会を設けていただくといいなと思います。
金融リテラシーの全体像についてはこちらの記事をご参考にしてください。

奨学金を提供するときの課題…

私自身、奨学金を提供するプロジェクトを担当していたこともあります。
ただ、現在の公的奨学金が浸透してきた今、民間の奨学金は「子どもによっては多すぎる収入によって金銭感覚がくるう」というリスクもはらんでいると考えます。

そのため、奨学金を出すならば、金融教育をすることや、支払い方を工夫する(毎月払いにする、教育費に直接払う仕組み、おこづかい帳をつけたら支払うetc)がセットになっているといいと思います。

今回は、奨学金にまつわる金融教育についてお話をしました。
福祉分野での進学費用の課題や、奨学金の課題は、他にもさまざまあると思うので、また整理をしていきたいと思います。

進学前・進学後の金融教育を実施したいなという方はお問合せください。
https://ocalea-plus.com/contact


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