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「ひとつの友情がアメリカを変えた」 (バタフライエフェクト NHK)


初回放送日: 2022年10月3日

逆境からはい上がり、アメリカで自由と平等のために戦った2人の連邦議員がいた。少年時代、政府の強制収容で日系人の親友を失った黒人ロナルド・デルムス。第二次大戦中、日系人への差別を跳ね返そうと苛酷な戦場に志願し、右腕を失ったダニエル・イノウエ。その後連邦議員となった2人は、知らぬうちに助け合い、自由を保障する法律を実現。その波は南アのアパルトヘイト撤廃に結実する。世界とアメリカを変えた勇気の連鎖の物語。
(以上公式HPより)

「ヒマラヤ杉に降る雪(2000)」という映画で在米日系人が描れているのだが、何のことなのか解らなかった無知な私である。今回のバタフライエフェクトを見て、そうかそういう事なのかと今更腑に落ちた。
真珠湾攻撃で日米開戦となったとき、日系人はどれほど心を痛めただろう。ルーツは日本でも米国人として暮らしているのに、JAPと呼ばれ誹謗中傷される立場。想像するだけで怖い。

海外で生活した事がないので、有色人種への差別を体感した事はないが、私達はそんなに黄色い肌に見えるのか?不思議に思う。

さはさておき、今回のロナルド・デラムズ氏とダニエル・イノウエ氏の物語もかなり興味深いものだった。知名度ではイノウエ氏の方が高いようだが、2人ともアメリカにおけるマイノリティというか、立場の低い位置にいた。
そこから努力して議員となり、人種差別撤廃の法律つくりへと邁進していく様はヒーロー映画のようで、見ていて心がスッとした。

デラムズ氏の幼馴染・日系人のローランド君の存在は今もミステリーのままである。しかし、友を想う気持ちが長年の苦労を経て身を結ぶ過程は、人の意思が物事を動かす原動力である事を証明している。

2人の熱い思いが、南アフリカのアパルトヘイトを崩壊させ、ネルソン・マンデラ大統領を誕生させた奇跡に乾杯だ。


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