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【長野】旅館の浴場がブックストアになったホテル「松本十帖」

■はじめに

おぼろ豆腐です。浅間温泉に来ました。

本日は、長野県松本市の浅間温泉にある「松本十帖」にやってきました。

浅間温泉は城下町松本に1300年も沸き続ける名湯で、古くは一般人から殿様、文化人まで様々な人々の心を癒してきました。

温泉街にはレトロな建物が残りますが、かつてのような盛り上がりは無くなり、近年は核になる旅館が廃業の危機に危ぶまれていました。

そのような状況が続く中、新潟県南魚沼市でライフスタイルホテル 里山十帖を運営する「自遊人」が浅間温泉エリアの活性化を目指すべく「エリアリノベーション」を始めました。

その第一歩として築き上げられたのが「松本十帖」です。では、さっそくですがこの施設の概要を説明し、魅力の部分を紹介していきたいと思います。

■松本十帖とは

「松本十帖」とは、歴史、文学、音楽、アート、環境、食などに触れ、智性と感性を高める楽しみと信州ならではの物語が詰まった湯街と繋がるホテルです。

この場所で様々な物語を感じ、何か新しい物語が始まればという「10の物語」を込めて「十帖」と名付けられたそうです。

敷地内には「hotel松本本箱」「hotel小柳」という2つのホテルがあり、ブックストア、ベーカリー、ショップ、レストラン、ハードサイダー醸造所などがあります。敷地外にも「おやきと、コーヒー」「哲学と甘いもの」という2つのカフェがあります。

宿泊者だけでなく日帰りのお客様にとっても魅力的な浅間温泉にするために、このような点在する施設をつくり回遊性を高めだそうです。

今回は、日帰り客でも楽しめる「松本十帖」に着目して、2つのホテルとカフェを紹介したいと思います。

▫︎hotel松本本箱

"豊かな知と出会う"をコンセプトとした「hotel松本本箱」の最大の特徴は、1階にブックストアを併設しているホテルであることです。

かつての旅館の記憶を随所に残した空間デザインが魅力です。かつて浴場であった部分を"本の世界に浸る"をコンセプトに改装した「オトナ本箱」「こども本箱」の2つのブックバスは、施設のランドマークになっています。

「オトナ本箱」では、かつて大浴場だったスペースでゆっくりと本を読めるのが魅力で、洗面所や洗い場が浴場の名残を感じさせてくれます。

「こども本箱」では、迷路のような本棚が子ども心を揺さぶり、さらにその奥にあるボールプールが魅力的です。銭湯でよく見る"ケロリンの桶"を照明に使うなどワクワクするようなブックスペースになっています。

また同じフロアにある「レストラン367」では、信州の素材にこだわった薪火グリルの料理を外来者でもご利用いただけます。

▫︎hotel小柳

ファミリーや友達との滞在を想定しているのが「hotel小柳」で、貞享3年(1686年)創業の歴史を継ぐ新しい温泉ホテルです。

「hotel小柳」の1階には、「浅間温泉商店」というショップがあります。品揃えのコンセプトは、生活を彩る雑貨や食品で、松本や信州に関わらず良質な生活をもたらしてくれるアイテムが揃います。

松本でハードサイダー(シードル)を作る「信州発酵研究所」や信州産の小麦粉をほぼ100%使ったパンを作る「ALPS BAKERY」などの商品がおすすめです。

▫︎カフェ「おやきと、コーヒー」

2つのカフェのうち今回選んだのがレセプションスペースも兼ねているカフェ「おやきとコーヒー」です。

東京・中目黒のハンドドリップコーヒースタンド「artless craft tea & coffee」とのコラボレーションカフェでホテルから徒歩3分ほどの場所に位置します。

1つずつ丁寧にドリップした「コーヒー」と化学調味料や食品添加物を使用していない「手づくりおやき」が食べられます。定番の野沢菜、つぶあんの他にも季節限定の桜などバラエティも豊かです。

2階には1960年代ごろのシンプルで精密なファブリックが並べられ、落ち着いたジャズの音楽を聴きながら、おやきとコーヒーを召し上がれる空間になっています。

▫︎カフェ「哲学と甘いもの。」

今回は時間の関係上、訪れることはできませんでしたが、"自分を見つめる""人生を考える"ためのブックカフェ「哲学と甘いもの」があります。

パソコン作業や友人との会話を楽しめる場所ではなく、自分自身と対話するための場所で、考えて考えるほど美味しく感じる「あんみつ」が人気メニューだそうです。

複雑で情報が散乱している世の中では、このような静かな空間で自分と見つめるのもいいなと感じました。

■まとめ

本日の記事はいかがでしたでしょうか?

訪れた感想としては、「松本十帖」はフォトジェニックなスポットで、このホテルを訪れる目的だったのが、浅間温泉の街を回遊する方に誘導させる仕掛けがあるのが面白いなと思いました。

浅間温泉は市街地からもアクセスがよく、「工芸の街」ならではの"お洒落な雰囲気のカフェ"や"生活雑貨屋さん"も多く街歩きが楽しい観光地です。

皆さんもこの機会にぜひ松本にお越しになってはいかがでしたでしょうか。

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松本十帖 created by JIYUJIN
長野県松本市浅間温泉
アクセス 松本駅からバス30分
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▫︎写真のお裾分け「松本十帖」

hotel松本本箱の1階がブックストアに
浴場の名残があちらこちらに残ります
建物の基礎をそのまま見せたモダンな空間
かつての浴場がボールプールになった「こども本箱」
薪火グリルの料理を楽しめる「レストラン367」
信州産小麦粉をほぼ100%使った「ALPS BAKERY」
ホテルから徒歩3分にあるカフェ「おやきと、コーヒー」
お洒落なコーヒーカップで写真を一枚
レセプションを兼ねている「おやきと、コーヒー」
シンプルで精密なファブリックに囲まれた空間
とにかくコンセプトが繊細なお店
「おやきと、コーヒー」の外装です。

おぼろ豆腐

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