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ガールズバンドクライに心と精神と脳を破壊された話#9

さて第9話の感想&考察&妄想です。この回は智の過去との決別の回です。
ほのぼの回でもあるんですが、智ちゃんが一歩前進する回でもあります。
上手く言語化出来ているか分かりませんが、よろしくお願いいたします。
今回心情よりも描写の好き要素多めです。

いつも通り13話までのネタバレを含みます。

まだを見てない方は、全編見てから読むことをオススメします。

また、キャプチャは付けてないので、
「同時視聴」をオススメします。
同時視聴は多分難しいので、読んだ後に見るか、見た後に読んでくれると嬉しいです。

前回記事を読んでない方はこちらからどうぞ。



第9話 欠けた月が出ていた

サブタイトルについて

これもいつも通り実在する曲から来ています。「欠けた月が出ていた/THE GROOVERS」ですが、今回はちょっと歌詞とのリンクが難しかったです。

真実は時々退屈で 嘘は光り輝いている
惑わされ でも俺はどっちにも騙されない

欠けた月が出ていた/THE GROOVERS より

智の視点で考えると、真実はあまりいい結果にはならず、嘘を伝えたほうがいいときもある。
でもそんなのに惑わされたりするのは嫌で、それに閉じこもってしまっているような状態。なのかな。ちょっと無理やりな気もしますが。。。

冒頭からアイキャッチまで

スタジオで練習中のトゲトゲですが、仁菜は家のクーラーが壊れてしまいヘトヘトです。桃香は今の音楽の出来には納得いっていないようです。何かを感じとったルパは智ちゃんにどう思うか聞きますが、「良いんじゃないの。別に。」と過去のことを気にして本音を話そうとしません。それに対しルパは心配するような微笑みをします。
ルパなりに智ちゃんに”変わってほしい”からあのフリをしたんだと思いますが、智ちゃんは”怖い”からなかなか言い出せずにいます。
この怖いっていうのは桃香が怖かったのと同じで、また”ダメになっちゃう”と思っているからです。
また、「良いんじゃないの。別に。」は本人的には当たり障りのない言葉だと思ってると思いますが、受け取る側は明らかに何か隠してると感じるでしょう。それはこの後も度々出てきます。

OPを挟んでルパ智ハウスです。

ルパはどうして本音を言わなかったのか聞きますが、「別に。いいと思ったから。」と濁しています。蛇の若様も餌を食べてくれません。

ちなみに蛇は意外に食べなくても生きていけるらしいです。

そんなところに仁菜が郵便受けからやってきます。
ここの郵便受けの仁菜つむり好きだし、息吸うの好きすぎるし、からのピンポン連打好き。このなんとも言えないクソガキ感好き。

クーラーの効いた極楽にやってきた仁菜ですが、まだ風が弱いと思ったのかダメと書いてあるパワフルボタンを押します。案の定クーラーは壊れてしまいました。
ルパさんがあっって言うの好き。

そんなこんなですばるの家に来る3人ですが、すばるは最悪な顔してます。が、なんだかんだで受け入れるすばるちゃん聖人すぎる。

1時間だけとの約束でしたが、みんなは終電逃すのが狙いでした。怒るすばるですが、まぁまぁトランプでもやろうか。と仁菜は濁します。それに対して早口で用意がいいなって言うすばる好き

しかし、智ちゃんは交わろうとはせず、一人で縮こまってます。見かねたルパが声をかけますが、智ちゃんは私のことはほっといて。文句があるなら言いなさいよ。と返します。
智ちゃんはこの時点ではこのままバンドを続けていって良いのか悩んでたんだと思います。仲良くすればするほど、自分のやりたい音楽をやろうとすればするほど、思いをうまく伝えられず、今まででと同じように崩壊してしまうから。それが怖いから。そうしてしまう自分が嫌だから。

ちなみにここで遊んでたトランプですが、「スピード」というゲームだと思います。仁菜はとっさに考えるのが苦手なのかな。ルパさんが強いのは何となく解釈一致しました。ビールもキャッチできるしね。すばるは頭脳派っぽいイメージ。

そこにバイトを終えた桃香が合流します。
桃香は智の心配をしますが、やはり何か言いたそうだったことに気づいていました。
ビールをしまおうとする桃香に掴みかかるすばるすき。

が、若様が出てきてそれに驚き全力で逃げます。そのあとスライドドアが跳ね返ってちょっと閉まりかけるの細かくてすき。
また、桃香が蛇苦手なのは意外な一面でした。

そんな桃香をからかう仁菜とルパ好き。ナイスビール!
そしてルパさんが回し蹴りでドア破壊するの好き。

智ちゃんは別の部屋で、餌を食べてくれない若様に対しじれったい子ね。と声をかけます。仁菜達と交われない自分と同じように。

すばるはガチギレして4人を追い出します。
仁菜と桃香と智ちゃんは揉めてますが、ルパさんは仲が良いですね。と煽るのすき。
智ちゃん何もしてないのに追い出されるの可哀想。。。

解散した4人ですが、予定がない仁菜は智ちゃんにギターを見て貰うために、一方的にギターを取りに行きます。

公園で弾いてみますが、智ちゃんはチューニングを指摘します。

あまり上手くはない仁菜の演奏を聞いて、智ちゃんは過去を思い出します。過去のメンバーも軽い感じで対して上手くもないギターをライブでやると言い出しました。
智ちゃんは音楽に真剣じゃない人を許せなくて、本気で武道館を目指すならそんなんじゃダメだって。もっと突き詰めなきゃ。って言うことを伝えたいんでしょうが、それをうまく伝えられずダメになってしまいました。

その事を思い出した智ちゃんは仁菜に向かって
まぁ。良いんじゃない。趣味でやる分には。
といいます。
濁した言い方をしていますが、結果的には過去と同じことが伝わってしまってます。

ただ、仁菜はステージでギターを弾きたいと伝えます。自分の意志で上手くなりたいと思ったから。桃香に頼ってるばかりじゃなくて、みんなの力になれるように頑張りたいって。
仁菜はどこか悪いことがあったら言ってと気軽に智ちゃんに尋ねますが、智ちゃんは強い口調で言い放ちます。

そんなままごとギター、一生かかったってマトモにならないわよ!

ガールズバンドクライ9話 智のセリフ より

この言葉は過去のメンバーにも同じことを言っています。でもそれは音楽が好きだから。仁菜のためを思って言っているはずです。

仁菜はその言葉に放心してしまいます。

アイキャッチ〜エンディングまで

智ちゃんの過去の話から再開です。智ちゃんは音楽経験があるので、自分の中でそれなりに基準があり、それをメンバーに理解してもらえず結果的に解散となってしまいました。そういう意味では、元メンバーの二人はあまり本気でやっていくつもりは元からなかったのかなと。
ただ、智ちゃんはルパのことは音楽的に認めてたのかなとも思いました。

ベランダで話すルパと智ですが、仁菜から感謝のスタンプが届きます。ルパも喜んでいたと伝えますが、智はそんなわけないでしょ。と。
過去のトラウマが今の智ちゃんを閉じ込めてしまっています。

一方で前向きな仁菜はすばるにも聞いてもらいにいきます。すばるは涼みに来たと思って怒ってます。
ルパが破壊したドアは仁菜が36回払いで弁償することになってます。仁菜かわいそう

すばるにギターを聞かせる仁菜ですが、すばるには智ちゃんにおままごとギターだと言われたと伝えます。
すばるは仁菜にやる気がなくなったか問いますが、仁菜はなんで?と。むしろやる気スイッチが入っています。
すばるはその言葉を聞いて安心します。が、すばるも智ちゃんと同意見です。

智ちゃんは言いたいことはたくさんあるけど、自分から伝えることに臆病になってしまって、でも聞かれれば真摯に答える。でもその伝え方がちょっと苦手。過去の経験からそんな性格になってしまったんだと思います。

がーのすばる好き。
仁菜はそんな智ちゃんに少し共感します。

そこへルパと智がやってきます。
智ちゃんは言い過ぎたと思い。弾きたければステージでやってみれば言います。
しかし、仁菜はその気持ちが嘘だと分かっているので、どうして嘘をつくのか尋ねます。が智ちゃんは答えません。

そんな智ちゃんが気になった仁菜はルパに過去のことを聞きます。
当時はプロを目指していたわけですが、口だけならだれでも言えます。

努力なんてしてませんとか。
うまくいった人がみんな言うでしょ。
でも本当にそうなら誰でもなれる。

ガールズバンドクライ 9話 すばるのセリフ

智もそのことは分かってて、これじゃだめだと同じ気持ちで一緒にやってきた仲間だと信じているから、同じ気持ちなはずだと思い込んで、伝えてしまっていました。
それで解散となってしまいましたが、ルパはそんな智ちゃんのことは見捨てずにいました。それは智ちゃんが音楽に本気だと分かっていたから。

そんな二人でbeni-shogaを始めました。何度かチャンスはありましたが、智ちゃんの納得いく形ではなく、何度もぶつかってきました。

思ったことを口にするのが、怖くなってるんだと思います。
自分の本気をぶつけると、ダメになっちゃうんじゃないかって。

ガールズバンドクライ9話 ルパのセリフ より

これはミネさんから桃香の事を仁菜が聞いたときと一緒です。”自分の歌”を信じれなくなってしまった桃香と同じように、智ちゃんは”自分の言葉”を信じられなくなってしまいました。

桃香にも自分のギターを聞いてもらいに行く仁菜ですが、桃香も智ちゃんと同意見で、仁菜は自分のギターが通用しないものだと改めて実感しました。もっともっともっと練習しなきゃって。

ルパ智ハウスでは、蛇の若様もついに餌を食べました。

どんなに慎重で臆病でも
ただ見てるだけじゃ何も進みませんからね。

ガールズバンドクライ9話 ルパのセリフ より

と智ちゃんに伝え、散歩に連れ出します。この散歩に連れ出したのは、仁菜がここで練習しているのを知って連れてきたんでしょう。智ちゃんに一歩進んでもらうために。

智ちゃんは、間違ってないから。とあれじゃ全然だめだからそう伝えたと。
でも仁菜はなぜ自分に聞いてきたのか分かっていません。
智ちゃんは智ちゃんで結構ひん曲がりで、相手がどんなに音楽をうまくなりたいと言ってきても、実際には裏の顔があって、本気でやっている人なんていないと思っていました。それは過去の仁菜と同じで、仁菜も自分に絡んでくる人は何かしら裏があると思っていました。ひん曲がり度は同じです。

しかし、音楽に関して仁菜はチヤホヤされたいとか、気持ちよく歌いたいとか、そういうのがありませんでした。

ルパはライブを見たときにそれに気づいていました。本気でステージで歌うこと。智ちゃんがそれを求めているのを知っていたからこそ、ルパは智ちゃんをここに連れてきました。

仁菜に気づかれてビシッってなる智ちゃん好き

そして、智は伝える覚悟をします。

へたくそーーーー!

ガールズバンドクライ9話 智のセリフ より

伝えるのへたくそーー!

しかし仁菜はそれを正面から受け取って絶対上手くなってやると返します。
仁菜は結構字面通りにすべて受け取りますよね。そこも仁菜の好きなところです。

ルパさんはこういうの大好きなんです。といいます。
俺もすき。

ライブハウスのシーンでは桃香はまだ納得いっていないようです。
そこで、智ちゃんは自分の思いを伝えます。

この曲、今のままだと詰まんないと思うんだけど。

ガールズバンドクライ9話 智のセリフ より

それに対し桃香は

だよな!

ガールズバンドクライ9話 桃香のセリフ より

とこたえます。
智ちゃんは伝えてよかったと安心するような顔をします。
このシーンほんとすき。

でエンディングです。


9話は結構箸休め回ではあるんですが、智ちゃんがトゲトゲでやっていくために必要な一歩をみんなに支えられながら踏み出す話でした。
みんな音楽が好きだからこそ、中途半端な気持ちでは前に進めないし、うまくやっていけません。
智ちゃんは過去に自分のせいで壊れてしまった経験からなかなか前に進めずにいました。それは過去の時の桃香と同じで、それを助けてくれたのは桃香の時と同じく仁菜でした。
仁菜は真っ直ぐで好きなもののことになると恐れを知らないのがいいですよね。それがメンバーにイイ感じに作用して。

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