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陰陽五行と薬膳

ある人の問題点や罹患した病気を考えるとき、薬膳ではそれをもたらした原因のひとつに食事があると考えます。そこで、状態に応じて食事内容を変えていきます。
人によって必要な食事は変わります。同じ人であっても状態によって必要な食事は変わります。
絶対的に正しい食事というものがあるわけではありません。

自分の状態が陰に寄っているのか陽に寄っているのか、大雑把にイメージできると対処しやすくなります。
大まかには、動物系食品が陽、植物系食品が陰です。陽が良くて陰が悪いというようなものではなく、陰と陽は組み合っていなくてはなりません。
現在の状態を考え、崩れている部分を補うことで立て直していきます。

薬膳では味に意味があると考えます。

肝←酸(酸味は肝を栄養する)
心←苦(苦味は心を栄養する)
脾←甘(甘味は脾を栄養する)
肺←辛(辛味は肺を栄養する)
腎←鹹(鹹味は腎を栄養する)※鹹(カン。しおからい。)

酸味は肝臓を助けますが、過剰になると肝臓を壊します。他も同様に考えます。そして味には精神性も関わってきます。

肝←酸…怒(イライラ、傲慢、不眠)
心←苦…喜(ツンツン、思いやりがない)
脾←甘…思(クヨクヨ、自分勝手、優柔不断)
肺←辛…悲(メソメソ、悲観的、強欲)
腎←鹹…恐(ピクピク、怖がり、スタミナ不足)

また、五行はそれぞれ季節と対応しています。季節のものを食べることで、それぞれに対応した臓器の働きを助けると考えられています。

木↔︎肝…春
火↔︎心…夏
土↔︎脾…季節の変わり目(夏の土用)
金↔︎肺…秋
水↔︎腎…冬

薬膳は五行から考え、五臓と五味を考え、さらに感情や季節を考えていきます。その過程で人の考えが入り様々な解釈が生じてしまうことがあります。

参考書を鵜呑みにするのではなく、自分なりの薬膳表を作成できたらいいかもしれません。

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