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映画『原発をとめた裁判長 そして原発をとめる農家たち』監督記:58 線量調査

大事な撮影のことを書き忘れていたので時間を一ヶ月巻き戻す。2021/9/9 晴れ。笹屋営農型発電農場で塚田晴さんと菅野雄貴さんが空間放射線量を測った。線量計で地面から1メートル上の放射線の量を測る。ソバの畑、エゴマの畑、工事中のあちらこちら、東京ドームの面積を超える敷地をくまなく測ってゆく。何処も0.1から0.15マイクロシーベルト/hくらいの放射線量。この日の東京・新宿では、0.0376なので、やはり放射線量は高い。福島第一原発から西に70km離れた二本松でもこれだけの値になるのを知ると原発事故ほどタチの悪い公害はないと実感する。

広大な敷地をくまなく測る

幸いなことに粘土質で栄養をたっぷり含んだ豊かな土壌であれば植物は放射性物質を吸収しにくいということだが、砂が多く栄養が乏しい土壌で出来た作物からは高い放射線量が検出されるらしい。非常にやっかいだ。

農協で貸し出ししている線量計

広大な農場をカメラを持って歩き回るのは息があがって齢57には非常に厳しい。19歳の塚田さんは軽やかに歩き回る。菅野さんも健脚だ。探求熱心な二人は藪の中にも入ってゆく。

めちゃくちゃ歩き回っておじさんにはキツいが良い画が撮れている

藪の中は0.25マイクロシーベルト/hが出る箇所もある。深い山の中ならもっとだろう。浪江町の津島地区などで10年経っても除染作業が一向に終わらない理由がよく分かる。一月後に収穫されるソバとエゴマは放射線量検査に出される。

映画公式サイト
https://saibancho-movie.com

宣伝費を募るクラウドファンディング
https://motion-gallery.net/projects/saibancho-movie


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