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映画『原発をとめた裁判長 そして原発をとめる農家たち』監督記:70 広島地裁・報告3

伊方原発の運転差止仮処分は、通称・樋口理論を軸にして申請されていた。原告団は“伊方原発の耐震性能(650ガル)では、日本で頻発する地震に耐えられない。地震の当たりどころが悪ければ過酷事故をもたらすので仮処分で即時運転を差し止めてほしい”という申請だ。これに対して広島地裁は、“原子力規制委員会という専門機関が安全だと判断したので裁判所はその判断を尊重する”という理由で申請を却下した。
記者会見では、弁護団が却下の理由が裁判所としていかに無責任でいい加減なのかをマスコミに説いている。自分が特に印象的だったのは弁護団のアドバイザーである樋口さんの存在感だった。強い口調で裁判官たちの判断は極めて悪質だと言い切った。
2014年の大飯原発運転差止訴訟で裁判長だった樋口さんは、原告側にも被告である電力会社側にも厳しい態度で訴訟を指揮していて、終始隙のない毅然とした態度だったと聞いた。
自分は、この記者会見での樋口さんの口調、言葉の間、強固な意思を持った目を見て、法廷ではどんな裁判長だったのかが想像できた。スクリーンを見るお客さんにもそれが十分に伝わると感じた。

<映画公式サイト>
https://saibancho-movie.com

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https://motion-gallery.net/projects/saibancho-movie


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