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映画『原発をとめた裁判長 そして原発をとめる農家たち』監督日記:126 公開から1年

2023/10/3 晴天。 去年の9月10日に封切られた本作はアッ!という間に1歳になった。と、書いてみてから映画を年齢で数えるって聞いたことも見たこともないな、しかし、なかなかいい表現じゃないかと思う。自分にとっては我が子のようなものなので実にしっくりくる。

1歳になったといっても映画がしゃべり出すわけでもないし、ひとりで歩けるようになるわけでもなく相変わらず世話がやける。
もっとたくさんの方にご覧いただくための二の矢、三の矢を撃つ必要があり、そのための資金を稼がねばならない。

2023/9/30藤沢市上映会 樋口英明元裁判長の講演付き上映会 2回の上映で317名様のご来場

二の矢を撃つ手筈はできている。
今まさに、聴覚・視覚障害の方へ作品を届けるためのバリアフリー版を制作中だ。
バリアフリー版というのは、聴覚障害の方には日本語字幕で、視覚障害の方には音声ガイドというナレーション付きで映画を鑑賞していただくものだ。

日本語字幕はセリフやナレーションはもちろん、作品の中の様々な音も字幕で表現する。例えば状況音は〔激しい雨の音〕とか〔虫やカエルの鳴き声〕というように、音楽は〔♪おおらかで清々しい曲〕というように表現する。

音声ガイドは、UDキャストというスマートフォンアプリを使ってイヤフォンで映画をご鑑賞いただく。例えば、
ナレーション:「近藤さん、河合弁護士、飯田さんがソーラーパネルの横を歩く」
近藤さんセリフ:「植物っていうのは、光の加減だけじゃなくて・・・・」
というようにスクリーンの情景をナレーションで解説する。

障害を持つ方もそうでない方も一緒に鑑賞できるので、劇場や自主上映会場の雰囲気とともに皆が映画を共有できる。聴力に衰えを感じる方にも字幕は助けになるし、眼の患いで見えにくい方にも音声ガイドは助けになるのでバリアフリー版の社会的役割は大きい。
この制作にはかなりお金が要るが資金は自主上映会料金とパンフレット売上の一部で賄った。作品が稼ぎ出したお金で、よりたくさんの方に作品を届ける方法を生み出すという映画の経済的好循環が出来ていることを本当に幸せに思う。

これからバリアフリー制作のプロの方々と共に正念場に入る。完成は11月、年明けには自主上映会で使っていただけるようになる予定。

そして、三の矢を撃つための準備にも取り掛からねばならない。
三の矢はバリアフリーにも対応した販売用DVDの制作だが、これまた銭がかかるので稼がねばならない。大手映画会社のようにいろんな事をいっぺんには出来ないが、必ずうまくいくのだ。Right! now! ha, ha, ha~

10/14(土)より公開。山形県 鶴岡まちなかキネマ
https://machikine.net

自主上映会お申込み・上映スケジュールサイト
https://saibancho-movie.com/wp/

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