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頑張るか課金しないと楽しめない場所へ?ディズニーの魔法が溶ける時

ディズニーシーに新しいエリア「ファンタジースプリングス」が出来た。なんでも素晴らしい完成度らしい。だがネット上では、新しいエリアに誰でも入れるわけではない点に賛否両論飛び交っている。

長らくディズニーリゾートに遊びにいくときは、紙のチケットを購入すれば誰でも入園できた。当日券ブースで並んでる人も結構おり、当日フラッと来ることも可能だった。
レストランやショップだって並べば入れるし、人気アトラクションもファストパスという整理券に並んで取れば短い待ち時間で乗れた。

しかし2024年6月現在、紙のチケットはなくなり、スマホのアプリがないと入場できない仕組みになっている。
レストランやショップもアプリであらかじめ登録しないと入店さえできないところもあり、ショー観覧やキャラクターとの写真撮影もアプリでの抽選に当たらないと出来ない。パレードさえ、最近では徹夜して並ばないと良い場所で見れないらしい。

そこへきて新エリアの入場規制である。

ファンタジースプリングスには現状、スマホアプリで当日入場券を勝ち取るか、もしくはバケパと呼ばれる約6万~10万のホテル宿泊とセットになったパッケージツアーをあらかじめ購入しないと入場すらできない仕組みを導入している。

こうしたことからディズニーリゾートは最近「ものすごく頑張るか、ものすごくお金を使うかでしか楽しめない世界」と言われるようになってきた。誰でもウェルカムだった場が閉じた世界になっていくのを見ているようで、少し悲しい。

だが誰でもフラッと行けた時代、誰でも下調べしないで行けた時代だけがすごくよかったかと聞かれると、自分はそうも言えないところがある。

うちの両親はあまりディズニーに詳しい方ではなく、小さいころ連れていってもらったことはあるのだが、どこをどう回っていいかわからない両親は私ときょうだいをトムソーヤ島に連れていき、そこで1日過ごした記憶がある。アドベンチャーランドの奥のほうにあるアレだ。

プーさんでもトゥーンタウンでもなく、トムソーヤ島。あと、お昼にトゥモローランドのレストランまで行って、そこまで美味しくないハンバーガーを食べた。
帰りの電車の中で両親が「いうほど面白いところでもなかったな、ディズニー」「そうね」的な会話をしていたのを覚えている。自分にとって長らくディズニーランドと言えばトムソーヤ島(とハンバーガー)だった。

その話を聞いた大学の同級生が「あまりに不憫すぎる!」と同情して、一緒に行ってくれたのが21歳のとき。

ジャングルクルーズに笑い、マウンテン御三家も制覇し、フィルハ―マジックで空を飛び。
お昼はサラおばあさんのところでドリアを食べたが、ディズニーの食べ物の美味しさが大きく向上しているところに感動したのを覚えている。自分が行ったことの無い土地で楽しむのに、下調べしたりその土地をガイドしてくれる人は必要なことを実感した。

旅は、現地に行くまでワクワクしながら下調べする時間も含まれる。

もし準備の段階で自分が楽しいと思えなかったら、私が友人に頼ったように先人の智慧を頼るのも良い。
今のディズニーは下調べというレベルをはるかに超えて、情報戦を勝ち抜かないと楽しめなくなってしまったが、それさえも楽しいと思える人たちの場所になったということなのだろう。

ディズニーの魔法が溶けつつある今、どんな土地に行くことがより自分の魂をワクワクさせるのか。
そんなことを問われている気がする。






今日もお疲れ様でした。
コロッケエッセイもよろしければぜひご覧ください。


週末お休みの方もお勤めの方も、すてきな週末になりますように!

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