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黒船が襲ってきても、黒船をいじり倒して生き残る

chatGPTが大活躍しているようです。

chatGPTとはユーザーが入力した問いに対し、まるで人間のように自然な対話形式で答えるチャットサービス。

私のライター仲間もぼちぼち使い始めていて「(うまく使えば)とても便利」と話していました。
ただ落ちている情報をそれっぽくまとめることができるので、ライターの仕事もだいぶ担ってくれる・・というか奪われるのではないかということでした。

文章で自分の色を出せるライターさんは別ですが、ただまとめサイトに載せるための記事など誰にでも書けるような文章は、今後どんどんAIに取って代わられるのだろうなと思います。
chatGPTの台頭は、ライターの世界では黒船襲来のような出来事かもしれません。

黒船襲来という言葉を聞いてふと思い出したのが、鳥取県にあるローカル珈琲チェーン「すなば珈琲」のことでした。

(去年鳥取に旅行した時行ってみたのですが、とても混んでいて列車の時間に間に合わないと泣く泣く見送った記憶があります)

もともと鳥取県にはスタバが一軒もなく、ある記者会見でそのことを詰められた鳥取県の知事が「スタバはないけど、砂場ならある」と苦し紛れに言い放った言葉から命名されたお店です。

もともと鳥取県内でカフェチェーンを出す計画はあったそうですが、名前をどうするか悩んでた経営者が、知事のダジャレを聞いて「これだ!」と決めたそうです。

鳥取砂丘の砂で焙煎された豆で入れたコーヒーは、ほどよい苦みとまろやかな味わいで、香りがすなバーっと広がる美味しさ。(公式サイトより)

珈琲もおいしいし、経営もそれなりに軌道に乗り、穏やかな日々を送っていたすなば珈琲に、ある日激震が走ります。そう、ついに鳥取県にスタバが進出してきたのです。

普通ならくじけてしまいそうな出来事ですが、すなば珈琲は「黒船襲来キャンペーン」「大ピンチキャンペーン」とスタバの進出をこれでもかと逆手に取って「3回に1回は、すなば珈琲へ!」と逆に開き直り戦法を始めました。

スタバ鳥取店の店長がすぐすなば珈琲に挨拶に来たことも「我々の完敗です。敵は器の大きさが違いすぎました・・」と自虐ネタにしている姿勢が、なんというかたくましかったです。


自分がいる業界に大手が参入してくるというのは、そこだけ見ると大変なことです。
中小企業や個人事業者にとって大手の参入というのは厄介ごとですし、今回のchatGPTの登場も、ライター業界にとっては黒船襲来くらいのインパクトがありました。

でも別の面で見ると、業界全体が注目されたり熱くなるということでもありますし、生き残りを賭けてここから新しい、素晴らしい作品が出てくるということでもあります。

ある部分だけを見ると悲観的になってしまうけど、他の部分を見ると希望もある。
ビジネスの面ではむずかしいことも多くありますが、スタバ襲来をチャンスに変えたすなば珈琲を見習って、私も頑張りたいと思います。




「ライター界のすなば珈琲ポジション」を狙う小澤が主宰する文章教室はこちら。


最後までお読みくださり、ありがとうございます。書き続けます。