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幸先(さいさき)

同じ場所に日をおいて何度も旅することがある。

私が気に入っている場所は新旧入り混じる街で、いつ行っても同じものがある安心感と発見の両方があるから楽しい。

ある日その街の割烹の店で、料理人と会話した。

料理人は地元の人ではないらしく「店の入れ替わりも激しくて。」と言った。

私は能天気な自分に気づいた。商いをする側からしてみれば、競争も多く厳しい環境なのだ。

人は大抵、自分のポジションからしか物事を見れない。

「街も自分もアップデートしている感じがして気持ちが良い。」と感じるのは、大抵前向きな気持ちだっただけな気がする。

落ち込んだ時に行ったら「以前あった店は別の店にとって変わられていた。私もすぐに替えのきく存在なのだ。」などと思うのかもしれない。

気分屋さんと言ってしまえばそれまでだけど、気分で違う景色を見れるということは、ある意味、自分でコントロールが可能。

私たちは、景色に希望を投影できるのだ。

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