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世界統合失調症デーの日に振り返る20年

今日は世界統合失調症デー。

世界中で統合失調症の啓発活動が行われているかと思われます。

そんな今日は、僕の統合失調症、約20年間を振り返りたいと思います。


きっかけはあのBBSだった

そもそものきっかけは、音ゲーをしていた大学時代のことでした。

2ちゃんねるに僕の悪口が書かれていました。

当時、2ちゃんねるといえば、某バスジャック事件の犯人が犯行声明を書き込んだ所という認識が強く、「あんな所に書かれるだなんて!!!」と大パニックになりました。

インターネットは黎明期(れいめいき)で、ネットのコミュニケーションといえば、BBSかチャットの時代でした(SNSという言葉なんかありません)。

あの時の「名無しさん」の羅列は不気味に感じ、それが余計脳内をパニックに陥(おとしい)れられました。

歩くこともままならなくなっていて、これはもしかしたら精神科案件かも知れないと思い、精神科の予約を取り、診察をして貰いました。

診断結果は「抑うつ症」。

「症」という括りはないのかも知れませんが、当時はそう言われました。

そんな中で大学の授業を受けたり、ひいては就職活動もしていました。

その後、新卒で引越会社のオフィスで働くことになりましたが、残業代は出ず、仕事もない「社内ニート」状態でした。

それが耐えられなくなり、3ヶ月で退職。

その後アルバイトするもパワハラで1ヶ月しか続かず…。

最終的に、自さつ未遂を繰り返すようになり、実家に戻ることになりました。

ここから、障がい者施設通いの日々が…

実家に戻ってからの精神科で、「家で何もすることがないならデイケアをお勧めします」と言われ、デイケアに通うことになりました。

デイケアで就職意欲が湧いたり、仲間が出来たりといういいことがある人もいますが、僕は全くいいことがありませんでした。

まるで幼稚園生を扱うような口調のスタッフでした。

資格を取りたいといったら、「今は治療中だからデイケアに集中して下さい」と言われたりもしました。

そんなこんなで、とてもやるせない期間に5年半も費やしてしまいました。

その時、とても遠くに行って自さつ未遂をしました。

入院まですることになりました。

それがあったためか、デイケアは終了。

のちに精神科にも勝手に通わなくなり、アルバイトをしていました。

しかし、どこのアルバイトも1ヶ月ぐらいしか続かず、そんな日々が1年以上も続きました。

親子関係も最悪になり、僕のために取っておいてくれた貯金をよこせと言い、つくばでの一人暮らしを始めました。

しかし、ここでもバイトは続かず、B型作業所に行くことになりました。

ここでは5年半か6年以上は費やしました。

ようやく、ようやく、ようううやく、就労移行へ行き、より本格的な就労に向けた仕事が始まりました。

しかし、ここではパワハラめいたことが常態化しており、耐えきれずに他の就労移行に行くことに。

しかし、ここでも続きませんでした。

一人暮らしもままならなくなり、自立訓練に通うことになりました。

様々なことがありましたが、期限満了の2年間いました。
延長をかけられそうになりましたが、「就職活動をする」という旨を伝えたら出られました。

ようやく手に入れた自由

一旦は実家に戻るも、その後一人暮らしを許され、再びつくばへ(何年か前から、実家の鉾田より支援が手厚いつくばでの暮らしは許されていました)。

それから、クラウドソーシングに出会い、現在の仕事をしています。

かれこれ、、、20年。。。

未だ寛解の見通しは立っていませんが、気の合う先生と出会い、カウンセリングをして、段々といい方向へと向かっています。

ほんの数年で寛解して、復職したり啓発活動をしたりする人もいますが、それはホンの一握りだと考えています。

僕も、一時は「これだけの人生を歩んでいるんだから、いずれ啓発活動を…」なんて思っていましたが、好きな仕事を続けられたらそれでいいと思うようになりました。

統合失調症は100人に1人がかかると言われている珍しくない病気・障害です。

人生を棒に振るということも多いかと思われます。

だからこそ、周りの人は理解をして欲しく、家族の人も温かく支援をしたり、何よりも、国が手厚い支援をして欲しいものです。

精神障がい者にはまだまだ支援が足りてないと思います。

こんなことを言うと、「甘えだ」なんて言う人もいますが、なってみれば分かるものです。

本当に復職が難しいし、就けたとしてもなかなか続かない。
幻聴や妄想、フラッシュバック、うつや躁などの症状に苦しめられることはしょっちゅうです。

人生は波乱万丈になります(大袈裟ではありません)。

どうか皆さん、統合失調症を理解して下さい。
そして、世間、特にSNSに渦巻いている偏見や誤解にはだまされないで下さい。

今日だけ理解するのではなく、今日をきっかけに、ずっと理解して下さい。

そうするだけで、世の中は変わると思います。

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