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ゲーム制作界のロボコン「神ゲー創造主エヴォリューション」を知っているかい? #神エボ2023

ゲーム制作界のロボコン「神ゲー創造主エヴォリューション」、NHKが本気でやっているゲーム制作をする若手の挑戦を描く昨年から始まった新番組です。
https://kamigame-evo.com/

審査員はこの面々。

最上もがさんのインタビューがよい、むしろ作ってる側になってたかもと思うと熱い。


ファイナリスト発表&フィードバック会:2023年10月末

制作途中の作品を審査し、4チーム程度のファイナリストを選出します。選ばれたチームは、12月の本大会に出場します。本大会に向けて作品を完成させてください。
ファイナリスト発表と同時期にフィードバック会を開催します。ゲームクリエイターなどがフィードバックを行いますので今後のゲーム制作に活かしてください。本大会 2023年12月23日(土)
ファイナリストからグランプリ、一般投票など各賞を選定。
有名ゲーム実況者による実況プレイもあります。

既にTGS2023にて予選が開催され、第3次審査に集められた10作品のリストが以下

(公式より)
会場となったコクーンタワー、久しぶりに来た。
新宿副都心は写真が映えるので好き。
新宿駅前
会場はこんな感じです
フランスチーム「Guardian」のリモート審査をお手伝い。
ちなみに現地は朝の3時から6時というキツイ時間。お疲れ様です。
CC2の松山さん、リアクションが派手ですばらしいな
谷口先生と通訳ボランティアを担当したサムさん。ふだんはここの大学で機械学習系の研究をする学部4年生。
「ふがいない空の町」

スマホノベルゲームなんだけど
OSCで電飾制御したり、生成AIで画像を作ったりまだまだ伸びがありそうな岐阜のIAMASから来たチーム
TEKKON開発者/加藤崇さん
めためたかわいい・完成度高い「ばうんどケーキ」
まだ専門学校の2年生がつくったとはおもえんレベルのベルトアクション
そこはかとないカービー愛を感じる
「Gardian」をプレイする最上もがさん。

『3D酔いがきつい…』orz…
実もがさんは想像以上にあたまが小さくて御髪を見出しながらプレイしてくれたのが尊かったな

声で技を出すロボット格闘ゲーム「SHOUT STRIKERS」をプレイする最上もがさんもよかったんで番組でチェックしてください!
結果発表会
(結果詳細は番組にて)
新宿の景色をリモート堪能するフランスチーム
サムさんは英語が堪能なマレー系国際学生。
お昼休憩しながら「趣味の生成AI」について熱く語らいました…
作品「ゲロ!」。ゲ・ロ・ペロペロという音声だけでカエルを操作する。
chaatennさんはタイの留学生
「名付けてバトル ネーミングタワー」
ChatGPT4を全力で使ってカードバトルを生成したり実況したりするゲーム
「燃える看護師」を生成した!
これいちいち生成されてるのか…プロンプト芸やフォント芸にも恐れ入るけど、クレジットカード大丈夫かな…といういらぬ心配をしてしまう私。
解説も生成しているのが尊いな!
「燃える看護師」vs「無断欠勤」の戦い。
こんな感じで生成された見た目と、生成された属性で戦うことができる。
ちゃんとプロンプトにはこのキャラクター名称が組み込まれているので、ときどき生成される解説が看護と無断欠勤のコンテキストで推論されたりするのがドキドキする。

動画じゃないとわからないぐらいの速さで面白いことがおきている。

お互いが様子を見るバトルになってしまう流れとか、
「燃える看護師は白衣を羽織り、猛烈なオーラで攻撃!」とか、
「攻撃」以外に「話す」「考える」にしたのはとても賢い設計だと思う!

別のキャラでも遊んでみる

「神の手を持つメンター vs 疲労Maxなプログラマー」
優れた技術を持ちながらも、指導力も兼ね備えている。
「神の手と疲労の限り」ってのは苗字同士の変数なのか生成なのか。
解説に向いた音声合成で遊んでみたい感じはするね
抑揚をつけたりとか…(むずいやつ)
もちろんゲームとして至らぬところはたくさんあるんだけど、ディスカッションするに値するし、個人的にはとても好き、むしろアイディアを買い取ってあげる会社が出てきていいやつ。プロのゲーム開発者だったらこれをどう製品にしてキャッシュポイントをつくるのか、気になる!
プロの番組収録に使われる機材一式尊い
東京藝大の薄羽涼彌さん「指・ひも・カギ」
複数のスマホを使って接続された紐を使ってカギを運ぶ。
え・・・自分はこの作品好き・・・。
作者のサイト
https://www.mikyokyuji.com/info
itchioに 遊べるゲームがあるよ
https://mikyokyuji.itch.io/


安藤大生さん「僕の自由研究」
廃墟で約束の時間を待ちながらラジオを聞いて釣りをするだけの何か。
アートとして好き、このまま額に入れて飾っておくかYouTubeのLoFi番組として流しておきたい。
本人は漫画を描きたいそうで、なんだかそういう"こじらせ具合"もふくめてジュブナイルをかんじてしまったよ…。

以上、趣味に走った作品紹介でした。


どうやったら参加できるの?

大会出場までの流れは以下の通り(公式サイトより)。
今年はもうファイナルに向かっているので来年度の参考してね!

■エントリー締め切り:2023年6月15日(木)17:00
【提出物】
①ゲーム企画書:A4縦用紙で4枚程度
②作品動画
 ・"制作途中の作品"の動画か、応募者の制作力がわかる"過去に制作した作品"の動画を提出してください。
 ・動画尺は2分以内にしてください。
 ・作品動画の提出は必須ではありません。ただし、作品動画に代わる"自分の強み"がわかるものを提出してください。例えばゲームコンセプトのグラフィックデザインや、シナリオなど何でも構いません。(その場合、2分程度で確認できるものにしてください。)
 ・審査にあたり面談を実施する場合があります。
審査基準①
革新的なアイデアの作品か?
誰も見たことがないような「新しさ」や既成概念を揺るがすような「驚き」に満ちたアイデアを期待してます。
審査基準②
アイデアを形にする
制作力があるか?
作品動画より「高い技術力や制作力」を備えているかを審査します。
ただし優れたアイデアの場合、制作力の審査を免除する場合があります。

2. ノミネートチーム決定:2023年7月上旬

エントリー時の提出物を審査し、32チーム程度の大会ノミネートチームを選出します。
選ばれたチームは「新規ゲームアイデア」に記載したゲームの制作に取り掛かってください。

※番組取材が入る場合がございます。

この神エボという番組の興味深い点、それは完成したゲームだけではなく、それが「完成するまでの過程」や、「未完成の作品やチーム」をより近い距離で描く」という点。

そして「お披露目会」が複数回あります。

ノミネートチームは、"ゲーム企画書"や"制作途中のゲーム"のお披露目をします。ゲームクリエイターなどがフィードバックを行い今後のゲーム制作に活かすことができます。
4.第二次審査: 32チーム程度から8チーム程度を選出
→これが京都で開催されるインディゲームの祭典「BitSummit」という大舞台。

■第二次審査用動画提出:
2023年7月31日(月) 17:00締め切り
【提出物】
 ・制作中の作品の動画(2分以内)
 ・補足資料

■第二次審査結果発表:2023年8月上旬
8チーム程度の二次審査通過チームを発表します。

5.お披露目会② 2023年9月中旬

二次審査通過チームは、制作途中のゲームのお披露目をしてください。ゲームクリエイターなどがフィードバックを行いますので今後のゲーム制作に活かしてください。この時点でプレイアブルなゲームデータをご用意いただきます。
→これが東京ゲームショウというさらに大舞台。

6.第三次審査8チーム程度から4チーム程度を選出

■第三次審査用作品提出:
2023年10月25日(水) 17:00締め切り
【提出物】
 ・ゲームデータ
 ・作品紹介用の動画(2分以内)

という感じで今回の第三次審査でした。

12月の神エボ本大会に向けた特別番組の放送が決定しました!!

その名も『神ゲー創造主エボリューションへの道(仮)』

12月20日(水)22:45〜23:15
12月21日(木)22:45〜23:15

NHK総合にて二夜連続で放送します。こちらもお楽しみに!

君たちの参加を期待するよ!

まだ2年目のこのコンテスト番組、おそらく全国のゲーム制作の専門学校生、大学生、専門職大学、高専生などの部活、サークル、授業の課題で作ったナニカの延長線、他のコンテスト評価されずに予選落ちした作品、もしくは「作ったことないダレカかが何者かになる」にはふさわしいコンテストという感じ。

そもそもゲーム開発って高度な技術とプロジェクトマネジメント能力がないと完成は出来ないです、工学とか情報科学、アートだけではなく、それらの総合格闘技であり、総合芸術であり、かつコミュニケーションだったりルール設計だったりビジネスプランニングだったりと、プロジェクトベースの学習機会のアウトプットとして大変よい機会になると思います。

参考資料:まずは「ゲームを完成させろ」。 インディーゲームクリエイターが“エターナる”ゲーム開発の罠から逃れる方法

「ゲームを完成させること」

・良い仲間と組もう(またはできるだけ一人で済ませよう)
・アワードやコンテスト、その他のイベントを締め切りとして活用する

AmazonやGoogleですらゲーム開発は「完成させられない」のです!

■Googleが「Stadia」のオリジナルゲーム製作をあきらめた理由

■アマゾンゲームスタジオ

若いうちにコンテストを通して、締切を利用してゲームを開発しておきましょう。それも中学生や高校生ぐらいのうちのほうが絶対いい。ゲーム開発も苦難ですが、進路や受験といった苦難はゲーム開発の苦難に比べれば非常にシンプルなものです。コンピュータサイエンスとかリアルタイム技術、インタラクティブ技術、UI・UX開発・クラウドサービス開発といった分野を本気でやりたいのかどうかをゲーム開発コンテストという短い期間(とはいえ神エボは6カ月近い期間の工程を伴走してくれる)で走れます。

運良く勝ち残ることができれば番組としての映えもあるし、非常に丁寧に作られている番組なので、お笑い芸人が学生さんをこき下ろすようなやり方もない。そこはNHKなので安心してほしい、作っている人たちは真剣です。さすが製作スタッフはロボコンシリーズや、伝説のメディアート才能発掘番組「デジスタ」シリーズだなあという感想。NHKの変革が感じられて素晴らしい。
むしろAO試験や推薦試験、就活なら採用試験にダイレクトに影響あるやつで、人生が良い方向に進むしかないチャレンジ。さらにいうと参加者クリエイターのみなさんはリスペクトとクリエイター同士のヌクモリティに満ちた空間だったよ…。それが証拠にスタッフさんの一部は昨年の参加クリエイターさんもいた。番組や企画に恩返ししたくなるようなサイクルがあるんだね。

そんなわけで、この番組はこれからも応援していきたい所存!
参加したクリエイターのみなさん、スタッフのみなさん、審査員の先生方、お疲れ様でした!!


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