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生成AIカンブリア爆発時代の新卒就職市場を生き抜く学生に捧ぐ #毎日ってけっこうドラマだ

カバーイラストはこちらのサイトで生成しました。
AIイラストメーカー「毎ドラ部」presented by Georgia

cre8tiveaiさん他による開発。

イラストレーターの「ゆりぼう」さんと「ダニエル」さんの画風が選べます。
※ご本人のツイッターアカウントを探しに行っちゃいました。

ダニエルさんはショートカットが素敵なのでうまく生成されるように祈りながら選びたいやつ…

内部的にはStable Diffusionを使っているっぽい。

ジョージア(日本コカ・コーラ株式会社)さんがStable Diffusionやそのファインチューニングによる生成を広告プロモーションに使い始めた、ということは社会の「生成AIに対する心の壁」という垣根もぐっと下がっていくんじゃないかなという淡い期待もできますね。えらい。

なおこれまでも「毎ドラ部」というプロモーションで「わたしが表紙ジェネレーター」「SKY SNAP」など、ドラマになりそうな画像生成を使ってUGC広告を展開されております。

こういう技術やサイト、サービスって、飲料メーカーが自分で作るというよりは、広告屋さんやそこから委託している製作会社さんに敏腕Pさんがいて、さらにそこから協力関係にある開発者さんがPoCを作ってから、IPコラボ、アーティストコラボ、ブランドホルダーさんへのプレゼン→受注決定→すごい短い時間で開発…!という感じのお話が多いですね(実際のところは知りません!)。

実際の開発は「株式会社 米」さんが担当されているようです。スタッフ一覧もあって素晴らしい。

当のAIイラストメーカーは、生成にけっこうな時間がかかるけど(無料で作るし、ログイン情報なども不要なんだからある程度待つのは仕方ないと思う!)、アーティストは2種類用意されているし、後から参照もできるし、なかなか「よくわかった人が作ったUX設計」なんじゃないかなと思いました。えらい!


プロのデザイナーと研究者と学生インターンでサイエンスランチした

さて冒頭が長くなっちゃいましたが、そんな素晴らしいプロジェクトを朝の通勤列車の中でお試し拝見しつつ、今日は職場界隈でプロのデザイナーさんと研究者開発者と学生インターンでおいしいごはんを囲んでサイエンスランチしました。

毎日って、けっこうドラマだ。
WE ARE THE FIRM 麻布十番店 めちゃお気に入りなのです

生成AIカンブリア爆発時代の新卒就職市場を生き抜く学生に捧ぐ

なんだか御大層なタイトルをつけてしまいましたが、もともとはデザイナーさん(キャラデザからイラストから3Dからスクリプティングまでできるスーパーデザイナーさん)が「しらいはかせに生成AIのお話聞きたい」というところからランチ会をやろーということなり、私が機械学習系のリサーチャー(若博士)と、隣のR&Dの画像圧縮アルゴリズム系のリサーチャー(ぼくより年上)と、新卒採用市場にいるインターン学生さんたち(VRコンテストで日本一を獲るレベル)を誘っておいしいお店に連れて行った「サイエンスxアートのゆるふわランチ会」っていう設定です。
いやこの面々でゆるふわになるわけがない。

もちろんスーパーデザイナーさんが今後考えるスキルセット、AI画像生成のテクニカルな話や倫理や社会の動向、これを製品に使うとレピュテーションどうなんだろとか、具体的に発注業務に活かす技など、普通に「ビジネスx生成AIの未来!」という切り口でも価値ある話はあったのですが、自分的に興味深かったところを抜粋すると、
若博士:ぼくら機械学習の研究者にとって生成AIってもう10年前に完成つつあった技術なので、それを10年ぐらいまえにみた我々からすると、今の社会のざわつきってのは、まあ10年遅れているし、10年ぐらいしたら当たり前になるんだろうなというかんじ(意訳)
ぼく:そう、生成AIの40年ぐらいの研究の歴史や写真や映像の歴史があるからね。科学者は先に見てきてしまっている。でもまあそれはそうなんだけどね、一般の人が憔悴する気もわかる(意訳)
若博士:まあそれかんがえると、いまの自動運転車が実用化するまでの大騒ぎとか想像するだに恐ろしい。デジタルなクリエイションだけでなくて実物、実社会、人の命に直接影響があるので(意訳)
ぼく:ま…たしかに。それにいま生成AIで手が一番動いている人たちってまさにクルマ関係で一足先にデータサイエンティストの横でオペレーションしてた方々が結構多いなという肌感。自動運転の研究開発において、もう研究開発のお仕事らしいお仕事がなくなりつつあるし、命にもかかわらないしね…(意訳)


「自分は何を生業にするか?」と常に向き合わされていて、
自分の給料や付加価値、その継続的産出とその分野については、シビアな世間の風を受けているので…加えて学校の先生たちが教えてくれる技術と現在の市場で求められていたり、自分が価値だと思ってるものとの乖離も感じているし。

そこで、学生から質問。
学生:若手がやるような仕事ほどAIに取って代わられやすいと思う(意訳)
ぼく:そうね!「実際自分を食わせる」となると、その人が稼ぎ出す価値と目的と評価基準が明白な仕事をしていかないと「採用される」って状態にならないのだけど、若い人は今まで積み上げてきたものをAIに「人類すべての言語と絵を描く歴史を奪われた上」で、自身にAIに代替されない価値があることを証明して「最初の仕事」にありつく必要がある…ってことで、これはこれで大変。おじさんたちには絶対に理解できない壁がある。レポートを書くのは楽になったんだろうけど(意訳)
若博士:履歴書なんてふつうにGPT使ってくるでしょうしね!(意訳)

やっぱり性癖を走らせる「根っこが大事な時代」なんだろうな

就職氷河期ではないけど
「永遠に食えると約束された土地」だったはずが
溶けた氷の薄い「危ない分野」になっちゃったは多いかもですね…

鍬を振るって生きるより
心の赴くままに釣り糸垂らして生きる、みたいな方が正解かもしれない、という世界観すら感じる

缶コーヒーのジョージアが生成AIを使った広告プロモーションをする時代。

ウチにいる面々はそこそこクリエイターとしての野生やフロンティア感覚は持っているし、飢えてもいるので大丈夫感はありますが。

<このあとぼくらがやっていたこと>
・研究打ち合わせ2連発
・5分LTの作り方
・番組収録
・海外発表聴講
・コーヒーリカーの店でとりあえず乾杯
・キャリアデザイン相談
・研究企画
・番組企画

冒頭で紹介した「AIイラストメーカー」なんて、この名前とシステムで何年も食えそう…。でももう先にやられちゃったからね。
研究にしてもコンテンツ制作にしても体験設計にしても、ありとあらゆる解法があって、ありとあらゆる正解がある。おじさんたちが「これが正しい」と言ったり、それを裏付けるようなエビデンスがたくさんあったとしても、君たちが「なんかそれじゃないんだよな…」「ぼくの性癖は違う」「ボクは拗らせためんどくさいオタクなんですが」という、そういう感覚はとても大事だと思う。

わかりやすいプロダクティビティ、わかりやすい展開、わかりやすいオチ、そんなもの、なくたって「わかりやすい価値」はあったりする。

なんといっても「頼まれなくても手が動いてしまう何か」とか「根っこがどこにあるか」が大事な気がします。

この話題はまた続けて書くかも。がんばれAI時代の就活生!

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