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メタバース開拓日誌

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写真、マンガ、VRエンタメから生成AI、研究開発、ワークショップ開発に就活から子育てまで。六本木で酒も飲まずに研究開発や作家活動を続けるメタバース開拓者の雑多な活動日誌です。 生…
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#GREEVRStudioLab

AITuberを高速に育てるための魔境入口

最近、お仕事で開発していた「AIVTuber/AITuber/AIドル」が、いくつか公開実験フェーズに入ったので、なんとなくノウハウっぽいものの一部をまとめておきます。 この話をまとめるとAITuberのデバッグは大変です。細かな実装はさておき何が大変なのか、 「AITuberを高速に育てるための魔境入口」としてまとめてみました。 ともあれ公開実験をライブで観てね! 公開実験ライブはこちらたぶん(曜日によってですが)13時と15時に公開実験放送を実施しています。まあお目汚

AITuberでも使える!リップシンクから学ぶ音声信号処理とアバター研究

はじめにこんにちは。REALITY株式会社GREE VR Studio Laboratory(ラボ)Directorの白井です。ラボでは近年「AI Fusion」というアバター表現力を向上させるAIアシスト技術の開発に取り組んでいます。今回の記事ではラボのインターン・中野さんが取り組んでいた、アバターの表情と音声信号処理について研究内容を紹介します。 唇の動きを音声と同期させる「リップシンク(lipsync)」とメタバースに求められそうな「音声からの表情生成技術の現在」をお

メタバース研究者が考える生成AI時代のスピード感 #140秒でわかるメタバース開発TIPS

たまにはお仕事の話をします。 先週、フランスでの新作生成AIメタバース「mmm」デモ展示から帰ってきて昨夜まではSIGGRAPHへの投稿が忙しかった…。 余談ですがネイティブの英語校閲(proofread)はけっこうな速度でレビューを返してくれます。ですが、最近その品質やヒット率については微妙になってきている感じがします。やっぱりAIによって知的労働のほうが崩壊するのかねえ…そらそうだよな、この論文依頼されたらChatGPT片手に読むしかないだろうし。そもそも私自身の英語

ChatGPT選手権で「メタバース研究所のマネジメントプレイヤーが爆速で業務効率化している件」という登壇をしました #尊い業務外活動

Findyさん主催で「メタバース研究所のマネジメントプレイヤーが爆速で業務効率化している件」というLTをさせていただきました。最近のChatGPT関連の活動を超濃縮でまとめた感じです。 スライドはこちら ↑あえてマッチョな感じのカバーイラストにしました。 自ツイートはこちら。ほかの方の登壇へのスライドやコメントもあります。 ご感想ありがとうございました!なんとTogetterでまとめてくださった方がいたようで。 【第二回】ChatGPT選手権!エンジニアリングに組み

「メタバース開発もくもく会」開催します! #VTC23

弊ラボが主催するメタバース開発人材発掘プログラム「VTechChallenge2023」にあわせて「メタバース開発もくもく会」を公開しました。この春、VRやメタバース開発を学びたい人にとって、やさしいインターンによるメタバース開発を意識したUnity勉強会。 合計3回開催予定です。 VTech Challenge 2023のゴール設定:「メタバース開発の楽しみ」を最短で学ぶ!今年度もVTechChallengeがはじまりました。 今回のテーマは「Make it by you

その手があったかREALITY、エイプリルフールにハンドトラッキング機能公開。指にかけるメタバース研究開発の歴史を振り返る

全世界の指トラッキングファンの皆さん、お待たせしました! 本日、REALITYにハンドトラッキング機能がリリースされました。 ただし「エイプリルフール限定」です!!期間限定だそうなのです!!! 以下、公開情報からお知らせします。 え?REALITYまだダウンロードしてないの??それはやばい 今すぐダウンロードしてきてください!!! https://reality.app/ もちろん全世界同時に展開されています ハンドトラッキング機能にあわせたイベントも 時間に合わせ

メタバース時代に学生を育てる価値とは

いつも「メタバースの開発」をめっちゃ頑張っています。多くの技術ブログにあるようにUnityのコードとか開発の話もいいんですが(してもいいけど、長くなるしここで喋るような話があるかどうかというとちょっと)、それに技術ブログは会社のブログで書けばいい気もするので「人を育てる話」を気軽にまとめていたらめっちゃ長くなっちゃったよ、という話です。 今週もいろいろあった…GDC2023があったおかげもあって、今週もいっぱい生成AI関係やメタバース関連のニュースがありました。 生成AIは

[論文]文化・技術・研究史で読み解く令和のメタバースの研究開発 - note版

電子情報通信学会に寄稿した査読付き解説論文(10ページ)が公開されました。さすが歴史ある電子情報通信学会の通信ソサエティマガジンです。招待論文とはいえしっかりとした査読がありました(ご査読いただきありがとうございました)。依頼から掲載まで1年ぐらいかかる大執筆だったので、内容が古びれることのないように最大限配慮させていただきました。今後メタバースを研究される方の糧になりましたら幸甚です。 概要:近年再注目されている「メタバース分野」への期待と不安,不明瞭さを専門家として整理

IVRC2023に「メタバース部門」ができるのでがんばって"後方彼氏ヅラ"して腕組みして応援した

実行委員として長年かかわってきた学生VRコンテスト「IVRC」ですが、今年から「メタバース部門」ができます。30年のIVRCの歴史の中で20年間ずっと応援してきたけど、今日、またシンギュラリティがおきたので、ぜひこのライブ中継動画を見ながらブログを読んでほしいと思いました。 https://twitter.com/o_ob/status/1636703517686796289 世界最長最古、30年の歴史を継続してきた学生VRコンテスト「IVRC」にメタバース部門ができまし

フランスでAITuber的な新作をデモします

2023年3月6日、GREE VR Studio Labから新作ティザー動画「mmm: Metaverse Mode Maker」が公開されました。 以下、字幕の参考訳です。 [MMM] メタバース・モードメーカーは、メタバース「REALITY」における新しいUGC-UXの概念実証プロジェクトです。「モード」(ファッションコーディネート)におけるユーザー生成コンテンツ(UGC)に着目し、生成AIによってユーザーのインスピレーションとモーションをサポートします。 ユーザーは

人間×機械×知能メタバースにおけるユーザーエクスペリエンスの研究開発はエンタメ技術からコミュニケーション、コンヴィヴィ技術へ。

2023年3月6日、日本機械学会で講演させていただきました。正確には「日本機械学会(JSME)情報・知能・精密機器部門講演会(MSE&IIP)」という日本で最も歴史ある学会の「横糸」となる部門だそうです。情報・知能・精密機器部門の大きな分野には、情報機器コンピュータメカニクス、精密機構マイクロメカトロニクス、機械の知能化、医療福祉機器、マイクロエネルギーなどがあります。 本当は物理で参加したかった…九州工業大学にいきたかった…。 さすがに、東京工業大学の知能システム科学を

週刊AI神絵師 2022/10/30~11/5 - 元素法典 と #AI神絵師本 がリリースされる

2022年10月30~11月5日のStable Diffusion関係の出来事ログです。 自分の書籍のリリースというタイミングなのですが、振り返ると非常にたくさんの出来事が起きた週でした。 社会面pixiv「AI生成作品の取り扱いに関する機能をリリースしました」 10/31 ■機能改修 ・投稿編集時にAI生成作品と設定できる機能の提供 ・AI生成作品を検索時などにフィルタリングする機能の提供 ・従来の作品とは分けた、AI生成作品のみのランキングの提供 とのことで、結局

Stable Diffusion 2.0 Release日本語参考訳

2022年11月24日にStable Diffusion 2.0が Stability.AI社よりリリースされましたので、日本語参考訳を起こしておきました。 まずは原文に忠実に訳したところに続き、最後にまとめと訳注を加えておきました。DeePL訳だと見落としそうな情報が含まれているので、注意して読んでください。 この度、Stable Diffusion Version 2のオープンソースリリースを発表できることを嬉しく思います。 CompVisが開発したオリジナルのSt