『カリスマ』おおまかなストーリー＆伏線まとめ

2022年9月29日 17:28

『ヒプノシスマイク』のキングレコードと『おそ松さん』の松原秀（まつばらしゅう）がタッグを組み、YouTubeのボイスドラマを中心に展開する超人的シェアハウスストーリー『カリスマ』（©Dazed CO.,LTD.）に最近ハマりました。

同作は一話完結ショートドラマの形をとっていますが、一応「なぜカリスマたちが共同生活をしているのか？」というメイン（？）ストーリーと、「組織との対立」というサブ（？）ストーリーも存在します。

というわけで本記事では、その軸に沿って74話までの経緯を簡単におさらいしながら、残された伏線をまとめます。完全ネタバレです。

カリスマ公式サイトのトップページのスクリーンショット。家のシルエットを背景に7人がわちゃわちゃしているキービジュアルが掲載されている。 — 『カリスマ』公式サイト

まずは公式サイトのイントロダクションを見てみましょう。

ここはカリスマハウス。
今日もカリスマな彼らは己の中のカリスマ性を見つめている。
が、彼らはまだ『真のカリスマ』には辿り着けていないと言える。
故にこうしてカリスマどうしで身を寄せあい、日々カリスマ性を育み、さらなる高みを目指すいわば仮住まいの状態。
世間には嘲笑する者もいるだろう。が、カリスマな彼らにはノーダメージ。
むしろそういった逆境を糧にさらなるカリスマを生成し、見事な『カリスマチャージ』を蓄積させていく。
チャージの先にあるものとは……！？
凡人にはよくわからないと思いますが、
これはカリスマたちの物語です。

『カリスマ』公式サイト

ここではこんな感じのことが示唆されています。

カリスマたちは「真のカリスマ」を目指して共同生活を送り、カリスマ性を育んでいる。
カリスマを生成すると「カリスマチャージ」が蓄積される。

※『カリスマ』における「カリスマ性」というのは、一般的な「先導者としての資質、魅力」というよりは、おそらく7人それぞれが持つ正邪、秩序、服従、反発、内罰、自愛、性のカリスマ性のことだと思われます。

重要なのは、この設定はボイスドラマでは全く明かされていないということです。

画像・#18 寝ろより、みんなが雑魚寝をしている深夜のリビングで、いおりが「ふみやさん、僕たちはどうして一緒に住んでるんですか？」と言っている場面写。 — #18 寝ろ

カリスマたちは自分たちがなぜ共同生活を送っているのか知りません。

カリスマハウスが誰の家かも知りません。身を寄せあってカリスマ性を育んでいるつもりもありません。「真のカリスマ」も目指していません。

なんでかよくわからないけど一緒に生活しています。どっかの六つ子のようなニートの集まりとかではなく、れっきとした社会人もいるのにです。怖いです。住民票ちゃんと移してる……？

「カリスマチャージ」ももちろん認識していません。

カリスマチャージとは、公式サイトに表示されている「カリスマメーター」と連動した仕組みです。

理解のカリスマメーターのスクリーンショット。理解の全身画像の左下に円があり、37%と書いてある。 — 秩序のカリスマ草薙理解のカリスマメーター
（画面左下）
『カリスマ』公式サイト-草薙理解 | CHARACTER

毎回ボイスドラマの最後にその回のカリスマチャージ成功者が発表され、それに応じて公式サイトのカリスマメーターも溜まっていきます。
このカリスマメーターが100%になると、「カリスマブレイク」成功し、変身バンクとともにカリスマブレイクの姿とソロMVが発表されます。

#27 ふしだらの与一より、カリスマブレイクした理解のシルエットが、地球と秩序の文字をバックに、バレエのクロワゼ・デリエールのようなポーズをしている場面写。 — #27 ふしだらの与一
（草薙理解カリスマブレイク回）

カリスマブレイクは肉体的な負担が大きいらしく、カリスマブレイク後のボイスドラマはお休みになり、その次のボイスドラマではカリスマブレイク成功者が寝込んでいるというのが固定パターンです。

#28 カオティックハウスより、ベッドで寝込んでいる理解が「秩序isうーん」と寝言を言っている場面写。 — #28 カオティックハウス

このカリスマブレイクも、カリスマたちはわけもわからず行っています。

#28 カオティックハウスより、あまひこが日中のリビングで理解以外の5人を前にして「彼の身に一体何が起きたのでしょう」と言っている場面写。 — #28 カオティックハウス

それを踏まえると、つらつらとカリスマハウスについて語っているイントロダクションが不気味に思えてきますね。お前は誰だ。

唯一、これらを知っている余白が残されているのが正邪のカリスマ伊藤ふみやです。

キャラクター宣伝VTR伊藤ふみやのスクリーンショット。 — キャラクター宣伝VTR～正邪のカリスマ伊藤ふみや～

ふみやはカリスマたちをカリスマハウスに呼んだ張本人であり、たびたびカリスマたちからその理由を問いただされます。

#73 伊藤ふみやより、ふみやがカラフルな抽象的な背景画像をバックに、他の6人を前にして「そんなに言うなら教えよう俺がこの家にお前達を集めた意味」と言っている場面写。 — #73 伊藤ふみや

理由を聞かれても答えることのなかったふみやですが、ついに『#73 伊藤ふみや』でその謎が明かされる……かと思いきや、「お前たちを集めた意味、理由は特にない」と言いのけます。

#73 伊藤ふみやより、顔がアップで映されているふみやが「特にない」と言っている場面写。 — #73 伊藤ふみや

個人的には素直に「伊藤ふみやは何も知らず、本当になんとなく一緒にいるだけ」と解釈したいところではありますが、意味や理由に関わらずふみやが何かを「知っている」可能性は否定されていません。

また、ふみやの口からはカリスマたちの生活に資金援助をする支援者がいることが示唆されました。
この回では支援者＝凡人（ファン）というメタネタギャグに回収されてしまいましたが、全てを知っているようなイントロダクションの口ぶりや、カリスマたちの収入の不透明さを照らし合わせると、ストーリーの中にも支援者が存在する余地はあるように思います。

※余談ですが、「カリスマチャージ成功」「カリスマブレイク成功」のナレーションは伊藤ふみやの声によるものです。

そして、1stシーズン最終話となる『#74 チャージさせて』では、カリスマハウスに謎のエージェントが来訪し、まさかの情報が明かされました。