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例え記憶に残らなくても

こんばんは!

埼玉県で介護福祉士をしている大西です!

今回のテーマは「関り」です。
僕たち介護士は日々多くのお年寄りの方と会います。
その中にはもちろん認知症がある方も多くいらっしゃるんですね。

認知症とは一体何なのか?
僕たちに出来る関りとは?
そんなことに触れていこうと思います。

それでは第269弾です、よろしくお願いします!


認知症とは全てを忘れて生きていく事なのか?

認知症とは「病気」なのか「そうではない」のか、認知症については様々な議論が行われています。
障害、病気、老い、人により見解は異なりますが今回はそこは置いておきます。


認知症の症状ですが、それこそ人により様々な症状の現れ方があります。

特徴的な症状の一つに「出来事が記憶に定着しにくい」というものもあります。


昔勤めていた特養でのことです。

当時の現場は本当に人手がいなくて大変だったことを今でも覚えています。

認知症がある方も多くいたのですが、よくこんな言葉を聞きました


「どうせ覚えてないから大丈夫」


皆さんの中にも聞いたことがある方がいるかもしれません。


確かにその目の前のおじいさんは、ついさっきの約束も出来事も覚えていないでしょう。

誰と何を話し、どんな出来事を体験したかも覚えていないかもしれません。


しかし、それでも本当に何も覚えていないのでしょうか?


認知症ケアを学ぶ上でよく「感情は残る」と習うかもしれませんが、僕はこれに更に実体験として「関係性」も継続していく、と感じています。


認知症と関係性

一見して認知症が深く、職員の名前も顔も覚えていない方でもある特定の職員の事は認識をする、なんて事例は世の中に沢山あります。

僕自身も体験があります、認知症のあるおじいさんで、頼みごとがある時は通りかかる職員の中から特定の職員を探し出し呼び止めるのです。


これは、築いてきた関係性故のものだと考えています。

普段は誰の顔も名前もわかっていない風なのに、頼み事となると特定の職員を探し出す。

あるいはお風呂の時に「この人の時だけはスムーズに入る」という事もありました。


そして面白いことに逆の事も度々見られました。

特定の職員の時は何となく落ち着かない、食事も介助しようとしても口を開けない。

色々な光景を見て体験していくうちに確信しました。


名前や顔は覚えていないかもしれない。
だけど築いていった関係性は継続している。


確かに認知症があると新しい物事を覚えるのは大変かもしれません。
しかし、だからと言って「何も覚えていない」「すべて忘れてしまう」というのは少し違うかもしれません。


僕は思います。
認知症とは全てを忘れてしまう病気では無く、瞬間を自分らしく過ごすための生き方だって。


今回の話はこの辺りで終わりにしたいと思います。
それでは読んで頂きありがとうございました。
次回もまたよろしくお願いいたします!!


未来を創る介護福祉士 大西

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