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2021.11.27 (土) 第37節 鹿島対鳥栖 カシマスタジアム観戦記

・現地観戦、帰宅後


なんだろう、大きな感動と少しのはがゆさ。
まだ余韻が消えない状態だ。


鹿島アントラーズの試合をちゃんと見るようになったのはおそらく2017年からだったと思う。

それから今まで数々の感動や興奮を、酸いも甘いもこのスタジアムで味あわせてもらった。

数々のゴラッソやプロのハイレベルなテクニック、単純に足の速さや、士気をあげる立ち振る舞い。

試合で言えばACLの準決勝や決勝、再び有観客が認められた5000人限定の初試合、内田篤人の引退試合。忘れられないシーンは幾つもある。

しかし今日はそれら全て上回り、深く脳に刷り込まれる美しい光景であったと感じた。


試合から帰宅しこの思いは記録として書き留めて置かなければいけないと思い、今に至る。




・小泉慶


小泉がユニフォームを変えて古巣のカシマスタジアムに帰ってきた。

彼は試合に出たらワンプレー、ワンプレー全力でプレーする。総走行距離もスプリントもチーム1で、サボらず全て120パーセントで戦うことの出来る選手だ。

そんな彼のプレースタイルは鹿島サポ好みで、もちろん自分も好きな選手の1人でファンに愛される存在であった。

その選手がこの凱旋試合でスタジアムがどんリアクションを見せてくれるのか試合前から自分は楽しみにしていた。

コロナ禍の観戦ルールで声を上げての応援は禁止で我々サポーターの出来ることは"拍手"だけだ。




・"その瞬間"


そして試合後にゴール裏、鹿島サポーターの前へ挨拶に来てくれた。

段々と彼がゴール裏に近づいてくると
スタジアムからは小泉に対する感謝やおかえりと言った意味も込められた割れんばかりの拍手が巻き起こる。

深深とお辞儀をして答える。
鳴り止まない拍手。

ここで鹿島の選手が出てきて手荒いスキンシップ
またここで拍手が一段と大きくなる。
綺世のインタビューが聞こえなくなるくらいの間違いなく今シーズン1大きな拍手が起こる。

小泉は顔を下に向いていたが泣いていたのだろうか。

選手たちの歓迎ぶりにどれだけ彼が愛されていたのか気付かされる、どうやら自分の想像以上だったようだ。

在籍期間が短いのにこれほどまで愛された選手は居ないだろう。

チーム違えど共に戦った仲間を讃える光景は、非常に美しいものでスポーツの素晴らしさが濃縮されたシーンだった。

後でDAZNで見返したが、やはりスタジアムで感じた拍手の音量はテレビでは味わえないものだ。

こんなんもんじゃないよ現地は。

見れる人は、来れる人は是非カシマスタジアムで味わって欲しい。


自分がカシマスタジアムに通うのは単にサッカーというスポーツを見るためだけで無い。非日常を味わえる存在がそこにあるからだ。




・少しのはがゆさ


そして少しのはがゆさを感じた訳は、この瞬間を満員で、そして声を出して迎えられない今の現状にだ。どうしようもないのはわかっているし理解もしている。

しかしチームのために懸命にプレーしてくれた選手をこちらが全力で迎えられないのは本当に悔しい。

今日だってあの拍手が12000人じゃなくて36000人ぐらいの3倍の人で起こしてみたらどうなっただろうか、チャントが歌えていればともっと感動してくれたんじゃないだろうかと、想像してしまうからだ。

鹿島アントラーズは選手の出入りするサイクルが早い。2、3シーズンで移籍するパターンなんてザラだ。そして能力ある若手選手は必ず海外クラブへ移籍する。

よって選手の移籍に関しては割とドライな自分がいる。はずだった。

こんなにも感情を揺さぶられることに驚いている。

今度来る時は大ブーイングで迎えられるように、来シーズンには観客の制限と声出しの緩和が進むことを願うばかりだ。

個人的な思いもあってか、今日の"その瞬間"はACL決勝よりもスタジアムに一体感を感じる忘れられない一戦になった。



彼が鳥栖でも怪我無く活躍し、
愛されますように。



#小泉慶  #鹿島アントラーズ #サガン鳥栖 #カシマスタジアム #Jリーグ #antlers



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