ミュージシャンのギャラについて~もう少しお頭をお使いになって発言いただけたら幸いに存じます~
さっきは頭に血が上って呟いちゃいましたが、いい機会なので記しておきます。
※ちなみにさっきのは僕がそうゆう誘い方をされたというわけではなくて、僕の信頼してる人をそうやって誘おうと(あの人ならノーギャラでお願いできるよね?的な)しているのを見かけてしまってのお話です。
この手の話は、どうしてか
お金を要求する方が悪者で、しない人がヒーロー扱いになるよね。
ミュージシャンに限らず、表現の世界やその裏方さん含めエンタメ業界全般そうなのかもしれない。
なんならお金の話した時点で悪者。
いやん。
"お金じゃないから、気持ちだから"
は素敵だけど、そこに尊敬がなければ、ただの気色悪い話です。僕からしたら。
同じ空気吸ってるだけで心外です。
(↑中1のときの担任の名言)
まぁでも"ギャラ"って言葉ってなんか横柄に見えちゃうよね(笑)
略さずに"ギャランティ"と言えばちょっと上品になるのかな。
あとは、
使用料、価格、お給料‥言い替えた方が伝わるのかもね。
ただ、今日はギャラでいきますが(笑)
あ、まず最初にお断りしますが、今日はいろんなことを棚に上げて書いていきます。
何を棚に上げてるのかは、最後に書くので、気になる方はお付き合いくださいませ。
「こうゆう話は嫌い」という人はそっとここで閉じてくださいね。
ま、このタイトルに惹かれた時点で、この手のお話に興味があるんだろうけども(笑)
さて。
僕らは‥なんて書くと仲間を囲む形になるので「僕は」で書いていくね。
まず僕は、
「ノーギャラで出演お願いします」
「5000円で‥」
なんて話は日常茶飯事です。
一応設けてる設定額とはちょっと違くて。
その度になるだけ分かりやすく伝えるように努めています。
今日はそれよりちょっと乱暴に書きますが(笑)
「好きなこと30分やって5000円もらえるんだから時給なら10000円でしょ?!」
‥そうゆうレベルの話はちょっときついので笑、またそのうち機会があれば。
(→ならせめて10時間歌わせてくださいって話です笑。望むところだよ。)
金額設定の話をしてもいいんだけどね、長くなるのでまた。
今日はそもそもの考え方について、出来れば後輩さんたちに伝わったら嬉しいです。
よくあるフレーズを使うと、
「CD販売させてあげるから、ノーギャラで歌って」
これも良くあるんだけど、これって
「お宅のレトルトカレー販売させてあげるから、来場者に無料でカレー出して」
と言ってるのと同じなんだよね。
飲食には食材って原価があるだろ!音楽に原価あんのか?!ってレベルの話もきついのであっちいっててください(ごめんね)。
誰にでも出来ることだとお思いなのでいらっしゃいやがるのでしたら、その人も退室お願いします。笑
「ボランティア精神でノーギャラで!」
というのもよくあります。
復興、地域貢献、コロナで大変だから‥
これなんてまさに、断った方が悪者になって、受けた方がヒーローになる構図ですよね。
こうゆうワードを武器にいい商売してる人たちもたくさん見てきました。
この、ボランティア精神でさ!ってのも、
平日本業で稼いでる人間が休みである土日を利用して開くイベントだからボランティアで‥という感覚で言われてしまうとちょっと違くて、
僕は土日に歌うことやイベントを開くことが本業なので、その人間にそれを言うってのは全く意味が違うわけ。
そこまで、自分が言ってることの意味合いを理解して欲しい。
僕だって地域貢献したいよ。
僕が住んでる町だったとしても、僕を必要と思ってくれた君の町だったとしても。
でもね、
あなたの言う"地域貢献""ボランティア"ってのは、その地域の事業者にタダ働きさせて「俺が盛り上げてる」って言っちゃうことなの?と思うよ。
じゃあ聞くけどさ、
そのお祭りでは、
居酒屋さんに「土曜の夜なんだけど、店閉めてうちのイベントで1本50円で焼き鳥やってよー!地域貢献でさ♪」
って言えんのかよって話(笑)
もちろん、お金という対価がない"替わり"があるなら別。
・10000人が注目してる中で歌える(たくさんの人に知ってもらえるし、CDとかもたくさん売れるかもね)
※のべ10000人のイベント中に小さいステージで歌うってのはこれに含まれないからね。
・イベント自体に知名度があったり、有名アーティストとの共演がある(これに出たよ!と自分のプロフィールが増えるよね)
とか。
正直それに該当するなら、全然ノーギャラでいいし、なんなら旅費もいらない。
でも、こうゆう付加価値的な要素がない中で
ノーギャラって普通でしょ♪という天然さんなら、もう仕方ないね。
生き方が違かったんだから、
根気よく付き合うも、付き合いを止めるも自由でいいと思う。
(こうゆう場合、僕はその人が好きどうかで決めます)
ただ、特に若いミュージシャンに気をつけて欲しいのは、
これをわざとやってくる大人も一定数いるということ。
僕の経験上だけど、
「最初だからさ」
「予算ないからさ」
ってノーギャラだったイベントは、翌年以降も正規の金額になることはまずないでしょうね。
まぁそうだよね。
タダ同然で済んだ経費に対して翌年から5倍10倍にしたいなんて思わないだろうしね。
「今年もちょっといろいろあって経費なくて‥」と、上手いこと言ってくる(僕から言わせれば何も上手くないけどな)でしょうね。
僕が知る限り、ミュージシャンはお人好しだから「それでも自分を必要としてくれてるから‥」と受けてしまう人が多いと思います。
「いい人」はいいけど、自分が壊れる前に、断る勇気を持って欲しいなと思います。
心の声を言うと、その行動が「○○さんは無料で出てくれたのにあなたはダメなの?」という引き合いに繋がると結構しんどいです(笑)
「(無名=)駆け出しのミュージシャンに歌う場所を提供してやってる」
「俺(私)はこうゆう(ミュージシャンって)人の繋がりも持ってるんだぜ」
って自分を周りにアピールして酔ってる大人にも気をつけて。
君次第だけど、そことやりとりしてる間にもっといい曲が書けると思うよ。
やりとりや、そこに出ることによって、他のもっといい人と繋がれるかもしれない"時間を使ってる"ということを忘れないで欲しい。
そして、自分なりに頑張って長くやっていると、
「ノーギャラで♪」という部類の人と「少なくて申し訳ないけど10万円で‥」という人が出てきたりする。
10万円は決して少ない金額じゃないよね。
例えばさ、同じ規模のイベントなのに土曜はノーギャラ、日曜は10万円のギャラをいただいたとしたら、
それって、君に10万円の価値を寄せてくれたクライアントにとても失礼なことじゃないかな?
もちろん、バックグラウンドなど細かいことはいろいろあると思うけど、そうゆうところも考えて、自分を大切にするという意味を考えてもらえたら嬉しいな、なんて勝手に思います。
あ、あと、予算ないって言いながら、イベント終わってから「打ち上げ行く?会費4000円だけど」というパターンもよくある(笑)
ゲストへの謝礼よりも飲み代なのね、そして、それを当人にそうゆう形で伝えちゃうのね笑、と、もう笑えてくる。
いやいいんだけどさ、僕も飲むのは好きだから。
でもときと場合によってはイラッときます。
一応だけど、空手黒帯なんです。
だから人をグーで殴らないように気を付けてるけど、チョキくらいではやっちゃうかもだから、気を付けてよね。
そもそも、主催イベントが多い僕からしてみれば、
ギャラを払う価値を感じないミュージシャンの音楽を、自分が主催するイベントやお祭りに、あなたを信じて集まるお客さんに聞かせるって‥
それってすげー失礼だよな、お客さんに。と思います。
人が「このイベントに行こー♪」って予定にするってことが、どれだけすごいことか分かってないんだろうね。
別に、僕にギャラをよこせ!と言いたい訳じゃなくて、その価値を感じないのであれば、最初から誘わないでもらいたい。
そのやりとりの時間が勿体ないし、あなたのイベントの最大限を見てて欲しいよな。
あ、そうそう、ここまで書いてきて何ですが、棚に上げているのは2つ。
ひとつは、
僕はノーギャラや低額のお話も全然お受けしてます(笑)
え!?ここまで言っといて?!って話かもしれませんが、
もちろん何でも受けている訳ではなくて、
・めちゃくちゃ大好きな人からの話
・めっちゃくちゃお世話になっている人からのお話
こうゆう気持ち的なものはもちろんあります、人間だからね。超稀だけど。
あとは、直感で「絶対これは面白い」「次に繋がる」って思える内容のときも。
あとはミュージシャン同士のお誘いイベント(お互いの実情を知ってるので)は、ギャラというよりチャージバック(このくらい人呼べたからこのくらいで分けようね的な)が多いです。
あとは、大きいライブやCDの発売なんかが控えてるときのプロモーションとしてこちらからお願いするインストアライブなんかも。
こちらからお願いしてる訳ですからね(笑)当然です。
いつも無料で会場を提供してくださる各お店のみなさんには感謝しかありません。
こちらからお願いしたのにも関わらずギャラの提示なんてされるもんなら、もう神ですか‥と、やる気満々になっちゃうよね。
「結局お金で動くの?」ということじゃなくて、その行動に移せる心意気って、やっぱりすごいなぁと思うんですよね。
それなりに、お金を生み出す大変さも、
会社とかいち組織のお金を動かす大変さも、
知っているつもりです。
その上で「あんたの音楽に価値があるんだから、対価は払わせて、俺動くから」ってこと。これは本当に嬉しくなるよ。
「絶対無料で歌うなよ」って言ってくれた方もいました。
なかなかそれは守れないけど、その気持ちは一生忘れずにいたいです。
棚に上げたふたつめは、
僕も主催者としてミュージシャン仲間をお誘いするとき、ノーギャラのことや、低いギャラでお声がけするのが殆んどです。
人にばっか言いやがってと言われればそれまでだけど、
んー、それまでかな。本当に情けない。
こんな条件でしか誘えない自分なんて消えてしまえばいいのに
と思いながら毎回誘ってます。
ちょっと重い言い方になってしまいましたが、
そう思うくらいにその人の音楽や人が好きじゃないと誘わないと決めてるので、僕にとっては正しい痛みです。
それを癒してくれるのは、
「この人の音楽に出会えてよかった」って言ってくれるお客さんの声や「このイベントに出れてよかった」って言ってくれるミュージシャンの声です。
そして最後に、詰まるところ、
「しっかり仕事として依頼しなきゃ」
って思ってもらえる実力と振る舞いでいるということに尽きます。
生意気言ってすみませんでした。
精進します。
まとまりなくてごめんね。
溜まりきる前に、乱文ながら記させていただきました。
まぁたまにはこうゆう音楽的な裏のお話やなかなか言えないことも書いていくと思うので、興味がある方は是非フォローやらサポートなど、よろしくお願いいたします。
たかはしなおあきでした。
サポートいただけましたら、今後の執筆活動に分かりやすく意欲を出しますので(笑) ご無理のない範囲で応援のほどよろしくお願いいたします。