見出し画像

Sound Sphereを作る上で影響を受けた音楽

アルバム「Sound Sphere」がリリースされましたが、多くの方に聴いていただけたらとても嬉しいです。

今日は、そんなSound Sphereを作る上で、という点で自分が影響を受けた音楽を紹介します。

Jamiroquai

ベースを弾き始めた頃、ものすごくR&Bに傾倒していてその中でもジャミロクワイ、というか1st〜3rdアルバムまで参加していたベーシストのスチュアートゼンダーのプレイをよくコピーしていました。同じ時期にCAMROというバンドに参加していて、そこでスチュアートからの影響が色濃く出たスタイルでベースを弾いており、特に「FUN!!」って曲ではかなり影響丸出しでした。

Sound Sphereの収録曲でいうと「Light Line」や「Runnning Dog」はその頃の延長線上にある音楽性です。

Massive Attack

ベースを弾いてしばらく経った頃、いわゆるダンスミュージックというジャンルが聴けるようになっていって、その中でもマッシブアタックは、ダークな雰囲気が好きですごくハマり、今でもよく聴きます。
Sound Sphereでは「Cold Heart」「Animosity」のアレンジでその影響を受けています。

Jaco Pastorius

Sound Sphereにはベースがメロディを取るセクションが多いんですが、その原点はやっぱりジャコです。色んなベースを聴いて歴史をさかのぼるうちに、かなり多くのプレイヤーがジャコの影響下にあることが分かって、ソロ作品、ウェザー、メセニー、ジョニミッチェル、その他のセッションワークも含めて、聴きあさりました。

自分のプレイがジャコ的かと言われたらそんなことはないんですが、例えば「Brilliant Harbor」のハーモニクスは、ジャコを聴いて自分もやってみようと思って出来たパートです。
また、Sound Sphereはベースだけを聴かせる作品にしたくなくて、音楽全体として成立しつつ、その中でベースの居場所がちゃんとあるものにしたかったんですが、その作風はジャコでいうと有名な1stアルバムではなく、2ndの「Word Of Mouth」に影響を受けていると思います。ベースの立ち位置という以外にも音楽性をまとめ上げるプロデュースワークという意味で、このWord Of Mouthでのビートルズ、バッハ、ウェザーリポートのセルフカバー、ヴァーチャルセッションのような録り方で出来た実験的な楽曲など色んな音楽性を1つにまとめて統一されたストーリーに仕上げているところが、Sound Sphereを作る上でも参考になったと思います。

Avishai Cohen

Sound Sphereではピアノの音色がほぼ全編に渡って入っていて、作品の統一感を出すのに重要なポジションを担っているんですが、「Mistral」や「Spiral Passage」のような、ベースプレイヤーの作ったアルバムなのにピアノが主役のような位置であることはアヴィシャイのこのアルバムに影響を受けていると思います。

彼と違って自分はアコースティックベースではないし、あんなに高度なリズムトリックもやってませんが、音楽を指揮するベースというスタイルとしては彼が理想です。ブルーノートでの来日公演を前に観に行ったこともありますが、音楽として豊かで、とても素晴らしいアーティストでした。

80's US ヒットソング

自分の中での音楽的なキャッチーさの頂点は80年代のアメリカのヒットソングだったりします。90年代の音楽はジャミロクワイやマッシブアタックのようにイギリスが好きなんですが、80年代だと圧倒的にアメリカです。

マイケルジャクソンの「Human Nature」、シンディローパーの「Time After Time」、ベリンダカーライルの「Heaven Is A Place On Earth」、ジュリアフォーダムの「Happy Ever After」、リマールの「Never Ending Story」、スティングの「English Man In NewYork」、ヴァンヘイレンの「Dreams」…とか、その辺のコテコテにポップでキャッチーな名曲が好きで、あまりこれまでは自覚がなかったんですが、ベースを含めた主旋のメロに影響を受けてるのを、今回の制作で改めて感じました。

音楽の作り手があまりこういった種明かしのような話をするべきじゃないかもしれませんが、Sound Sphereは、実は自分が聴きたい音楽を作る、という側面もあるので、アルバムを聴く上でより理解してもらえたり、古き良き音楽を知るきっかけになってもらえたら嬉しいですね。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?