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美術展めぐり

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実際に足を運んで見に行った美術展の感想を書き留めています。
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#名都美術館

静謐さここに極まれり

通勤で公共交通機関を使うようになると、駅に貼ってあるポスターに目が行くようになる。最近、グリーンのバックに描かれた朱色の子鹿のポスターを見かけるようになり、何かと思ったら、名都美術館の特別展「徳岡神泉 -暗暁に輝く星を求めて-」のポスターだった。 日本画は全然詳しくないけれど、名都美術館なら静かに自分のペースで鑑賞ができる。それに仕事を早く切り上げたら行ける場所にあるし、手の届く範囲にあるものはとにかく見ておくと勉強になるかと思って寄ってみた。 平日午後の名都美術館はとて

二人のハンサムウーマン、似てるようでハッキリ違う

名古屋のお隣、長久手市には公立の美術や博物館はないが、私設で良い所がある。有名どころでは古今東西の名車を触れる距離で見学できるトヨタ博物館。もう一つが近現代の日本画を収蔵し、精力的に所蔵品展や特別展を開く名都美術館。近現代の洋画やいわゆる現代美術を見られる美術館に比べて、日本画に特化した美術館はあまりないのではと思う。名古屋の古川美術館も近現代の日本画を扱っているが、こちらは工芸品も多い。 今、名都美術館では「上村松園と伊藤小坡  二人のハンサムウーマン」展が開催されており