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三日桜(Oh_Mitsukabi)
2022年1月5日 18:14
倒幕有世のはたらきもあり、命からがら伯耆国に辿りついた帝一行は、伯耆国の地頭、名和長年に庇われ、伯耆国船上山にて挙兵いたします。この名和長年、伯耆国で海鼠や乾鮑を売って財をなしたおかげで、鎌倉から厳しい警めを受けており、倒幕の機運に乗じて帝に与した者です。商才たくましき者でありながら、その武は鎮西八郎為朝の再来とされ、特に弓術は並々ならぬ腕前にて、五人張りの弓をいとも簡単に引き絞り、放つ矢は同
2021年12月29日 22:50
隠岐回想~蝶々千種忠顕は回想を続ける。千波の津を頼りない船で漕ぎ出した帝一行を待ち受けていたのは如月の新月の闇。先頭の一艘目には有世と行房、真ん中に帝と千種忠顕、最後に女御らが続きます。この凍てつく闇に落ちれば死。対岸にたどり着いたとて、鎌倉方の追手が伸びていればさらに非道い仕打ちが待っていましょう。かの大覚寺統の主も、今は頼りなどなく本当に心細い御身となりました。この逃避行以前、伯耆