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2024年3月30日と31日 の、People In The Box

恵比寿2days。People In The Boxを観に行った。待望の「引っ提げない」ツアーが幕を開けた。

(2021年。世はパンデミック真っ只中で、私もお先真っ暗で、(あっ、もう、無理かも。)という感情の訪れとともに、ふと救いを求めるように取ったチケット。これがピープルのライブ、初回の思い出。今回で8回目になる。早!)

「月曜日/無菌室」ではじまるライブの映画感。湧き立つ感情。
「ベルリン」加速していく〜。終盤にかけてどんどんトリッキーに、全部が絡み合って夢中になっていく。
きたー。「螺旋をほどく話」は、昨年最も聴いた曲。歌詞も大好きだ。ところで今日も、ダイゴマンのドラムがかっこいい。
「親愛なるニュートン街の」のClap your hands!……こんなハートフルな瞬間ある?波多野さんもニッコニコ。嬉しくなった。
「数秒前の果物」ではガーデンホールが虹の中、鮮やかさに包み込まれた頃演奏された「鍵盤のない、」。すみません、大好きなアウトロなんです。本気泣き、許してください。ひ〜。恍惚としてしまった。ピープルを観るたび"理屈抜き"な好きの強度たるや!と思う。

日替わりだった曲のひとつ「天使の胃袋」。今は無き仙台駅前のドンドンダウンで流れていたこの曲(アートとかシロップとか流れてていつも最高だった店)。当時中学生だった私とPeople In The Boxの、出会いの曲(!)。
「♪ドーベルマン ドーベルマン」…まじで何言ってんだ?と思ったけど、めちゃくちゃヒリヒリしたんだ。サビの歌詞が刺さって抜けないし、マスロック然とした怒涛の演奏は家路に着いても鳴り止まなかったんだ。
4分間、何もかもはじめてだった10年前のあの瞬間と、今ここ、この瞬間を行ったり来たりして、それはそれはエモーショナルな体験だった。
(ちなみに、2日目のここは「逆光」だった!やっと聴けた〜曲Part.2。)

なんか、この日の【キャリア大総括!】的なセットリストを思い返すと、あらためて「Camera Obscura」というアルバムの無敵さを実感する。デビューして15年経って、変わらずPeople In The Boxという無二の存在でありながら、それでいて新しい。鮮烈で、美しい。そんな景色を見せてくれる作品を作ることが出来るって、すごい。

これから、生きているうちに、あと何回この人たちに救われるんだろうなあ。

アンコール、淡く期待してみる。が、案の定「以上をもちまして、本日の公演は〜」というやたら聞き取りやすい女性の声。Toro Y Moiの「The Flight」が柔らかく流れ出した。
あー、おなかいっぱいだ。完璧かも。
満たされすぎて「ごちそうさまでした!」と言いたくなった。

セットリストと感想を記録するために書いていたら、こんなつもりじゃ…ってくらい長文になってしまった。
とにかく思い出の量が違いすぎるバンド・People In The Box、『2024年 春の航海』船出、2日間の雑感でした。

いつもありがとう。
気をつけて、いってらっしゃい!

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