【最終話】10 ・・・

【88】白い空間
矢吹と加藤が歩いている。先には何もない。矢吹はあんまんを食べている。
矢吹「だるいよねえ、この時間が」
加藤「わざわざちゃんと人間なのが疲れてやだわ。ワープしてーな」
矢吹「出来そうなのになー。うっぜえ♡数億年分って言われてるからねー。もっと労働環境整えろやァ(天に向かって)」
神(声)「申し訳ございません」
加藤「してケミケミだけ楽なの何〜」
神(声)「僕は実在しませんので」
加藤「難しいこと言ってんなよ」
矢吹、あんまんを見て
矢吹「いる?(加藤に)」
加藤、しばらく矢吹と目を合わせ、あんまんを手から取りかじる。
【89】めりの最後
《愛の讃歌が流れる》
めりがお洒落な棺に入れられ眠っている。母、父、樹、ジロー、優菜、真由、瑛二、洋一が涙を流しながら周りを囲み、花を入れる。そこにはめりの親戚や、職場仲間などもおり、杏とめいも涙を流している。みんな涙を流しているが、笑顔。
そこに矢吹が現れ、皆、道を開ける。矢吹は笑顔でお辞儀をし、バズーカをめりに向け、微笑む。めりを消す。暗転。
【90】次の世
 真っ暗な画面に砂嵐、時々人間。ラジオがぶつぶつ切れるような音。ノイズ。
 次に昭和のドラム缶テレビ。画面にはCMのような古臭い広告。
神|(M)「き、き、き、(バグ)聞こえますか?私は、全てを創ることを、指揮するものです」
体に激痛が走り、目を覚ますめり。

めり「…痛い…」

                   end

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