身体の悩みAIに聞いたら!?
理学療法士の成田圭佑です。
今回は今話題のChatGPTに質問して現状整形外科的な悩みをどれだけ解決できそうかを検証してみました。
※ChatGPTを利用したLINE「AIチャットくん」を利用しています
今回した質問は以下の2つです!
の2つです。
本題に入る前に我々理学療法士は数年前までは
将来無くならない職業(AIに変わらない)ランキングの上位にいました!
しかし、近年では我々理学療法士の仕事もAIにとられていく?
との声もありました…現にランキングからは……(T_T)
私個人の見解としては、AIの発達により一部の役割はAIに任せるとしても、全ては不可能だと思います!
現状のAIの情報の正確性がどれくらいなのか?
この辺に焦点をおいて解説します!
①腰が痛いどうすればいい?
AIの回答です。
一見丁寧に回答して頂けているように感じます。
しかし、現状のAIの回答には穴がたくさんあります。
・運動は適度と書いてありますが、適度とは症状によってかなり差があること。
・腰痛を防げるとありますが、運動により腰痛を悪化することもあること。
・セルフマッサージとありますが、マッサージをすることで悪化する腰痛症もあるということ。
・温熱療法とありますが、温めることで急性腰痛は悪化することがあること
・ストレッチをすることで余計に痛めるケースも多いこと。
・そもそもヨガは筋肉を柔らかくする目的ではないので根本的に情報が違うこと。
・痛みに適した、正しい姿勢とあるが、どんな姿勢か説明がないこと
1つの1つの回答に突っ込みどころがたくさんありました。
また回答にありませんでしたが、
腰痛症と思っていたら腎臓病だったなど、内蔵疾患であることもあります。
そういったアドバイスもない点から現状AIの回答を宛にするのはとても危険だとわかります。
一番最後に「病院で診てもらう」「専門医に相談」というように指示があるのもポイントです。
では次行きましょう!
②肩が痛いどうすればいい?
AIの回答です。
腰痛の場合と似ています。
・ストレッチで悪化することも多い部位です。また、回し運動とありますが、肩を回すことで痛める場合も多く、回すことが良いとは決して言えません。
・回し運動は「コッドマン体操」や「アイロン体操」を指しているかもしれません。しかし、これらは肩疾患全てに適応ではなく極一部の状況に適応となる運動です。これは専門医でも勘違いや、医学情報のアップデートがされていない場合があります。
・アイシングは急性期には適応ですが、慢性期には不適切になる場合がございます。血液循環が悪く冷えると痛い方はたくさんいます。
・あえて「市販」の薬と言っていることに笑いが出てしまいますが、市販の薬は使用歴があればいいのですが、初めての方は副作用などの影響もあるのでオススメしません。
・物理療法での改善も可能な場合がありますが、物理療法だけでは治らない場合の方が多いです。電気は「一時的に楽になった感じがする」ということがほとんどです。そもそも物理療法の項目のなかにマッサージを入れないでほしいと思いました(笑)マッサージは物理療法ではなく徒手療法に分類されます。
このようにかなり情報に、曖昧な表現や、リスクがあることがわかります。
最後に「根本的な原因を取り除くために、整形外科やリハビリテーション専門の医師に相談することもおすすめです。」
とありますが、現状これが最も正しいと言えます。
将来的には
・どのように痛いか?
・何をすると痛いか?
・いつから痛いか?
など質問が返ってくることで、さらに細分化された対応を回答してくれるようになるととても良いと思います。
左肩が痛い場合は心臓に。右肩が痛い場合は肝臓に。背中に近い痛みの場合心臓や胃に疾患がある場合もあります。
試しに「左肩が痛い」に変えて質問しましたが、心臓についてのアドバイスはありませんでした…
最後に
結論、現状のAIの技術に対して整形外科関連の情報は宛にしない方がいいと私は思います。
しかし、今後のAIには期待するところもあるので、今後の成長に注目しましょう!
AIは宛にしなくても、
ネットの情報を自分で検索して調べるのは良いのでは?
と思う方もいるかと思いますが、
ネットの医学情報で正しい情報は6%と言われています。
…と言いつつ、我々の記事でさえネットの情報ではありますが…^^;
どの情報を信用するべきか?
情報をキャッチする側のリテラシーも問われてる時代かと思います。
次回の記事も楽しみにしていてください!
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