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2024年1月の新譜記録

こんにちは!タイトルの通り、私が1月に聴いて良いなあと思った新譜について、感想とともにまとめておく記事です。今年もやります。

良かった新譜

アルバムタイトルからsongwhipのページに飛べるので、気になった方はそちらからどうぞ!

Three Bells - Ty Segall

過剰で不穏。ブルースやサイケの不穏さを完全にやりすぎていて、それによって広げた巨大な掌でこちらの耳を掌握しに来る粗暴で生々しいパワーを感じるアルバム。生身の人間がそれを真顔でやっていそうなのがかなり怖く、しかし惹かれます。

MADRA - NewDad

天上から降り注ぐようなシューゲイズがあるとすれば、これは地面の底や廃墟の一室、部屋の隅の暗がりから漏れ聴こえるような音楽です。ゴス風味のグランジで重苦しく始まったのち、中盤で一度天上を夢見て、最後にまた暗がりへと帰っていく、ダークなヘヴィさの中に一抹の切なさも宿るアルバムでした。

The Death Of Summer & Other Promises - Etta Marcus

チェンソーマンのサンタクロースとかまどマギのほむらみたいな、たぶん闇属性だろうという強大なカリスマ性を感じるSSW。ボーカルのテンションは比較的一定の低さで推移しているにもかかわらず、その僅かな変化に追随して当人を包み込むように激しさを増すバックの演奏が、闇のカリスマとしての重力を象徴しているように思います。耽美的・神秘的なビジュアルもそういう意図なのかな。

plastic death - glass beach

SF映画やアドベンチャーゲームのスペクタクルを耳から体感しているような気分になる作品。プログレやフュージョンを思わせる大胆な展開で壮大な世界観を構築する一方、その中身になる個々のフレーズはエモっぽく感傷的でキャッチーなところがなんだかジュブナイルものっぽく、あまり他では聴いたことのない取り合わせだと思いました。

Pools of Colour - junodream

音の良いマッドチェスターという感じ。往事の楽曲たちと比べるとちょっとメランコリックな性格が強めかも。この翳りのあるトリッピーさと、土台のダンスビートとドリーミーに広がるウワモノとの間でうねりながら楽曲に輪郭を与えているベースが非常に好きです。

らんど - ZAZEN BOYS

リリース日の朝に通勤の地下鉄で聴いて、通勤の地下鉄で聴くべき音楽だなと思いました。絶望的な世界に生きながら絶望しきれず一人で孤独に乱れている感じ。MIYAの加入によってさらに鋭さを増した冷たいサウンドと裏腹の肉体的なグルーヴは、その構図の相似形でしょうか。

陽のかけら - inuha

ミクゲイザーにもいろいろありますが、inuhaさんはその中でも特に歌を大切にしていると感じます。壮大で光に満ちあふれた楽曲だからこそ、その中心に据えられた歌に横たわる合成音声として不可避の空白が際立つ、どうしようもない寂しさを美しく昇華した作品です。

No Place Like Home - Vacations

サイケデリックな要素を多分に含んだ陶酔感溢れるインディーポップ。バンド名やジャケットも相まってか、聴いていると真夏の海辺やプールのちょっと現実離れした情景が浮かんできます。その季節が来たらまた聴きたい。

Hot Air Ballon EP - Pile

全編を通して非常にさみしい。上記のglass beachがプログレとエモの融合なのだとしたら、こちらはプログレとスロウコアの融合といったところか。茫漠たる空間に緊張感が木霊しては霧散していく繰り返しに、徒労感にも似た虚しさ、さみしさを感じます。

In Media Rez - CHANCE デラソウル

フューチャーファンクを久しぶりに聴きました。まだやってんのかという気持ちもありつつ、やっぱり好きだなとも思います。CLANNADやけいおん!からのサンプリングがあったり、フレンチハウスっぽい音使いやハイパーポップから逆輸入したようなアレンジがあったりと、全盛期から微妙に時代が進んでいそうな印象も受けて面白かったです。

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1月はこんな感じでした。あとはらき☆すた関連サブスク解禁が嬉しかったですね!
今年もよろしくお願いします!


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