マルクス哲学、MMT、れいわ新選組(VI)消費税制こそが「人間使い捨て国家」を作ったやんね!その1

その一週間後)

おかみ にゅんさんいらっしゃい。

にゅん こんばんは!おかみ復活したの?

おかみ あー、やっと子供の体調がよくなったからね。ほら、あたしらシングルマザーはほんと苦しいよ。働かないとさ。なにしろほら、「人間使い捨て国家」だからね。

にゅん ホントにねえ...

おかみ でしょ~。こうなったらもう、一刻も早く明石さんの言うとおりに法律を変えないとだよ!あの政策をれいわ新選組にもパクらせようよ!

大将 ...

おかみ あらどうしたの?黙っちゃって。

にゅん おかみが休んでた一週間にさ、ここで大将と議論してたんだよね。法律だけだと限界があるかなって。

おかみ なになに?

大将 うん。消費税の存在自体が日本の産業構造の方向性を決めているし、「人間使い捨て国家」になってるのはそのせいじゃんって。

おかみ んー、まあ消費税については明石さんも書いてたような。経団連とか大企業の圧力で政府は法人税をどんどん減税して消費税で穴埋めしてるって話かな。

「人間使い捨て国家」のエンジンは消費税制なの?

大将 いやね。これはちょっと別の話なんだ。一言で言えば、消費税はそれ自体が輸出補助制度にほかならない。内需を弱らせて外需、つまり輸出企業に全国民が奉仕するかのような構造が強化されている。税率が上がれば上がるほどにね。

にゅん 法人税減税して消費税にシフトすると人間使い捨て的になっていくよなあ。たぶん理解できた。

おかみ えー。説明してよ。

大将 たとえばだけどさ。トヨタが月給20万円の正社員を派遣に切り替えるとするだろ。明石の本にもあるように、派遣はそれ自体が給与抑制装置なわけだが、驚くなよ、この切り替えをするだけで資本が毎月2万円増える。そしてこの「資本所得」に税はかからない。

おかみ えー!何にもしないで丸儲けできるの?

大将 そう。丸儲け。あのさ。消費税を使って途方もない率の輸出補助金をゲットできるんだ。輸出戻し税がーってどころの話ではなくて。

おかみ んんん?輸出?

大将 そう。今言った「派遣で丸儲け」って話な。これ輸出企業限定の特別制度なんだ。たとえば。まったく同じ製品を作ったとしてもだぞ。それを国内に売るのと海外に売るのとでは歴然と儲けが違う。国内に売ってもほとんど儲からない。けれど、輸出すると多少値下げしようがものすごく売れちゃって儲けることができる。そういう税制になっているんだわ。税制と言うか国が補助金を出しているというべきか。そして、その結果企業の最強パターンができるんだ。「実は結構優秀な下請けや非正規を使って、それで作った製品を輸出」。これだ。最強。

にゅん それでさ。11月に税率が10パーセントになったわけだよね。消費税率が上がれば上がるほど輸出の儲けが大きくなる。ということは相対的に国内に売るうまみなんて、どんどんどんどんなくなっていく。その結果、国民は輸出企業に奉仕する奴隷みたいにされちゃう。どんどん。今も。

大将 その本でさ、明石も経団連と自民党の癒着みたいのを問題にしてただろ。この連中は法制度を変える圧力をかけるだけじゃなくて、あらゆることをやってくださる。中でも消費税こそはその最大のエンジンだと思うぞ。俺に言わせれば明石が書くような悪い制度だってこのエンジンに合わせて変えられてきたものだよ。

おかみ 壮大な話だねえ。。。でも、そんなことがどうして世間で大問題っていうことになっていないのかしら。山本太郎さんもいる消費税減税研究会で講師をしたっていう高橋洋一先生もこういってたくらいだよ。「輸出戻し税は大企業の恩恵」の嘘とか。

(大将、読む)

大将 いやー、なんだろうね、この記事は。こういうのがプロパガンダなんだよなあ。消費税が大企業優遇でしかないことを隠すために「社会保障の財源が大変」とか大宣伝をするわけ。にゅんさんの好きな話だ。

にゅん えー!\(^o^)/

大将 消費税が孕む問題って他にもほら逆進性だっけ、そういうのも確かにある。景気や物価に良くないっていう話もある。でもだ。

おかみ でも??違うの?

大将 だからオレはさ、そういう問題を声高に言うことさえ悪いプロパガンダだと思うね。消費税の本質が「輸出企業の大優遇システム」だってことを隠しているよ。その高橋って人はあからさまにそれをやっている。

にゅん うん。実はね。にゅんもちょっと前まで、輸出戻し税の問題は小さいかなって思ってた。けど大将に説得されたんだ。
もうぜったい消費税の廃止が先!石垣のりこさん♡

おかみ またハンドルネーム変えるんか。

にゅん OCと大石は外さないから\(^o^)/

おかみ 「にゅん・オカシオコルテス・大石・石垣...」みたく名前を長くしていくつもりだね。性別が偏ってないか?

大将 だいたいさあ。マスコミも経済学者も、みんな騙されてかわざとか知らんが本質的な話をしていないよ。

にゅん うん。これは本家の大将にじっくり語ってもらうのがよさそうだ。

おかみ わくわく。

消費税の本質をお勉強!

大将 それじゃ...基本からしっかり行こう。にゅんさんもここしっかりわかってなかったでしょ。まあ、居酒屋大将なんかが言うより財政学者に言ってもらった方が説得力あるか。とにかくまずはこれを理解してほしいんだ。
さあ、覚えよう。消費税を納めているのは企業だ。

おかみ なんだか素人にはむつかしいね。消費者が負担してるんじゃないの?

大将 おかみ、そこはポイント。消費税っていう名前に騙されちゃうんだよ。「負担」しているのが企業か消費者かってのは、どっちでもいい話なんだ。酒税とかそうだろ。あれだって、消費者が負担してると言えば言えるし、売る側が負担しているともいえる。いったいどうして消費税だけは消費者が負担する税だということにわざわざなってるんだ?ここでもう洗脳というか、そういう理解に誘導されているよな。

おかみ はあ。。。わかったよ。

大将 こんな感じだよな。よくある説明は。

画像1

おかみ 簿記でやったよ。ええと、100万円の製品を買うと...(って一度そんな買い物やってみたいね)、すると消費税が10パーセントかかって110万円払うわね。

大将 うむ。まあ普通の人はメーカーから直接モノを買ったりはしないだろうけど、ここでは単純化して二社しか登場しない。まあ本質は同じだ。

おかみ その10万円は分割されて、左の下請企業が8万円、真ん中の大手メーカーが2万円っていう風にうまいこと税務署に行くようになっているのよね。

大将 そういう話になってるな。で、佐藤先生の話を理解するためには、この消費者は110万円を支払うときに本体と税額を分けて考えているだろうかってこと。そんなことはないよなってわかってほしい。

おかみ そうねえ。それさ。

考えないでもないけど、たしかに分けて考える意味はないわね。どのみち消費者は払うしかないんだから。

大将 そうだろ。さっきも言ったけビールやガソリンを買うときだったらそのうち税がいくらなんて基本的に意識しないだろ。消費税だけが負担を意識せよと洗脳されているんだよ。この洗脳から自由になって考えると下の図の構造が見えてくる。ぜったいこの方がスッキリするし、実態はこっちだよ。

画像2

大将 この「付加価値」って言葉だけど、これはその会社が「原料や仕入に対して、どれだけ価値をつけて売ったか」ってことな。まあ粗利のことだ。なおこの図では原料費はゼロだったとしている。庭の石コロかなんかで部品を作ったと思ってくれ。原価ゼロから最終的に88万円で大手メーカーに引き渡したら、付加価値は88万円だ。

(おかみ、少し考えて)

おかみ ええと、下請け企業は付加価値88万円で部品を売っていて、その1/11が付加価値税であり、その8万円を納税したと捉えるわけね。真ん中の大手メーカーは仕入れが88万円。これを110万円で売ったから、付加価値は22万円だね。その1/11を計算すると2万円か。それを納税と。ふむ。

大将 店やってる実感もこの通りだよな。自分が稼いだ分に対して税を払っている感じ。商売人は直観的にわかっているところだよ。

おかみ そうかあ。消費税は原価の一つみたいになっていて、最終的にそれが販売価格に含まれるってことだね。

にゅん おかみはにゅんよりセンスあるわ。。。

大将 じゃあ、次回は輸出の場合どうなるかをやろうか。

おかみ わくわく。

にゅん これねえ、にゅんはもうわくわくできなくなっちゃった話でさ。日本の闇がここにあると思う。自分がずっと騒いでた国債制度の問題よりはるかにこっちは深刻だよなあって。

おかみ 怖いよー。ま、あたしが付き合うから。

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