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【N/S高政治部】Bチームの年間活動ログ

私たちは「情報戦と戦争と政治」「野党の役割」「デジタルと教育と考える力」といった様々なテーマについて、チームごとに学んだことをまとめて政策案を作ってきました。
成果発表会では「The 中学英語教育の新世界  〜『指導と評価』で『話せる』日本へ〜」 というタイトルで発表しました。

チーム結成から1年間、成果発表会に向けてどのように活動してきたのか。
このnote記事を通して、Bチームの1年間を振り返っていきます。
成果発表会までの道のりについて、反省も含めて時系列に沿って触れていきます。
この記事が少しでも「未来の政治部生」の参考になったら嬉しいです。

7月 課題意識の共有

Bチームは7月から本格的に活動を開始しました。
6月はまだ入部したばかりで、政治部の全体像を掴めていませんでしたが、オンライン授業を通して他チームの様子を知り、成果発表会に向けた行動を少しずつイメージできるようになりました。
このことがきっかけとなり、ようやく活動に余裕ができました。
また、7月から週1回のチーム内での定例ミーティングも始まりました。

成果発表会のテーマは、チームメンバーがそれぞれ関心を寄せている問題について、プレゼンしあって決めることになりました。
これらが実際に使用したプレゼン資料です。
限られた時間の中で調べた内容ではありましたが、幅広い課題について知ることができたため選択肢が増えて良かったと感じています。

8月 提言テーマの投票

7月に行ったプレゼンを受け、成果発表会のテーマを決めるためにチーム内で投票を行いました。その結果「英語教育」と「ヤングケアラー」の2つに多く票が集まりました。

その中で8月までにテーマが決まれば後々楽になると言われていたため、2つに絞ってからも引き続きテーマについて話し合いました。
議論では、チームメンバー全員が興味を持つことができるか、政策の実現可能性はどれくらいあるか、といった点を重視しました。
 「何年も英語の授業を受けているのに、英語を話せるようにならないのはおかしい。教育を受ける立場からの新しい政策を作ることができるのではないか。」「ヤングケアラーである当事者の話を伺うのは難しい。しかし、最近よく耳にするテーマなので、私たち自身もより深く知るきっかけになると思う」といった意見が挙がりました。

9月 提言テーマ決定

第1回オンラインセッションが行われました。
オンラインセッションとは、各チームが政策提言案についての進捗や、活動の成果を政治部の特別講師の三浦瑠麗さんに発表し、フィードバックをいただく授業のことです。
私たちBチームは、「英語教育」か「ヤングケアラー」のいずれかを成果発表会のテーマに決定しようと考えていることを発表しました。
三浦さんの英語に関する経験談や多角的なアドバイスが大変参考になりました。

終了後、チーム内で反省点について話した際には、まず計画を立てるべきとの意見が挙がりました。
この頃は計画も立てず、行き当たりばったりの定例会を行っていたと記憶しています。
成果発表会に向けての準備は1年を通して行うものなので、最初の段階ではなかなかイメージも掴みにくく、何をすれば良いかよくわからない状態でした。
反省を受け、Bチームは自治体の政策づくりの過程を参考に、2週間ごとの段階的な計画を立てました。

9月下旬に成果発表会のテーマが「英語教育」に決まりました。決め手は、全員が受けたことがあること、課題意識を持っていること、高校生の視点が活かせることなどです。

またこの頃、定例会が週1回から週2回になりました。他の発表と合わせ、成果発表会のテーマも決定し、すべきことが多くなってきたためです。

10月 問題の調査

8月にテーマを絞る過程で発見した「解決すべき課題」が提言する相手に合致するか検討しました。
政治部の政策提言は「国会議員」に行うため、社会全体に関わる課題を扱う必要があります。個人で解決するべき課題は政策提言に適していません。
また、民間の団体が解決できる課題や、特定の自治体が解決すべき課題も国会議員への提言として適していません。
自分たちがまとめた課題を客観的に判断する必要があります。

この部分は政策提言する際の「動機」にあたる重要な部分です。
チームメンバーが共通の課題を共有することで、解決手段を模索する過程がとてもスムーズにできました。

11月 解決手段の模索

課題の選定が終わったので、「英語教育改革」の政策提言の元になる解決策の案出しを行いました。議論の中で、「ALTの活用に関して」「授業内容の変更」「授業時間を増やす」などの意見や案が出ました。各案についてのメリットやデメリットを考えながら、多くの人が納得できる折衷案を考えることを意識し、解決策のアイデアをブラッシュアップしていきました。​​また、チームメンバーが小中学校で受けてきた英語教育についても共有し合いました。
この1ヶ月間は現状に目を向け、理想の英語教育についてざっくばらんに語り合いました。

12月 対象と解決策の選定

対象の選定は、「小学校は英語に慣れ親しむ段階、高校は公立の割合が低く、行政が干渉しにくい」などの意見が上がったので中学校に決定しました。
決定後、既存の英語教育に関する政策について理解を深めるため、政策調査を行いました。​​​​その際、効率化のため役割分担をしました。それにより、議論に使える時間が増え、内容がより濃いものになったと感じます。
また、2回目のオンラインセッションは、政策内容をあまり固めることができずに臨んでしまいました。三浦さんからフィードバックを頂ける貴重な時間を十分に活用できなかったのではないかという反省が上がったので、成果発表会に割く時間を増やし、具体的な政策内容を提示できるよう改善していきました。

1月 目指す未来 〜外部活動準備を添えて〜  

「各々の考えを細かく共有しておかないと、後々大きなズレになる」と、事務局から何度もアドバイスをいただいていました。
そのため、この時期にはメンバーそれぞれが考える政策案と「目指す未来」の擦り合わせを行いました。
この段階で大方政策案は固まっていました。(外部活動で大きく指針が変わりましたが…)
また、外部活動についての話し合いが大きく進んだのもこの時期です。

事務局に外部活動を許可してもらうために、インタビューの相手は適切か、目的は明確か、質問の内容は自分達の政策案に役立つのかなど、たくさんのことを話し合いました。外部活動アイデアシートはチームの考えを客観的に見て吟味するのに役立ちました。

時間が足りず叶いませんでしたが、実際に外国語を指導する教員に向けたアンケートを行う案や、複数の団体にインタビューを行う案も出ていました。

これらの内容について月末のオンラインセッションで発表したため、残りの期間でやりたいことを整理できました。
その結果、時間があまりにも足りないことに気がつき、MTGを週2回から月水金の週3回に増やしました。

2月 外部活動

私たちは「公立中学校にオンライン英会話を導入する」政策案が固まった段階で、有識者に取材を行いました。
1時間半に及んだオンライン取材では、私たちが検討した政策案に関するフィードバックや、英語教育の質を向上させる際の基本姿勢を教えていただきました。
特に印象に残ったことは「指導と評価を一体として変えなければならない」ということです。
オンライン英会話は「指導」だけを変える政策案であることに気づき、「評価」を変える政策案も提言することにしました。
有識者への取材はとても勇気がいることです。しかし、私たちは取材を通じて政策提言の方向が一気に固まったので勇気を出して実施することができて良かったです。

3月 最終決戦


最後は発表練習をメインで行いました。発表を5分以内に収めるため、MTGでみんなで話し合いながら、一文字でも多くの原稿の文字数を減らしました。

また自分のパートを各自読み上げて、他のメンバーから「ここが聞き取りにくかった」「抑揚をつけるべきだ」などの意見交換を行いました。

さらに想定問答集を作成しました。
本番、国会議員の方から質問されそうなことをリストアップして、それぞれの回答をあらかじめ作成しました。またMTG内で問答集にない質問も含め、即興で回答する練習も行いました。

2月に必死に準備を進めた甲斐もあって、予想に反して最後はドタバタせずに落ち着いた段取りで本番に臨めました。

そして本番...
無事成功しました!!!
発表自体は大きなトラブルもなく練習の成果を遺憾無く発揮できました。
質問に関しては、想定問答集で予想していたものとは違っていたものの、なんとか全て答えられたと思います。

おまけ

Bチームは政治部の活動の中でスライド作成能力も鍛えることができました。以下が7月のオンライン授業、3月の成果発表会で作ったスライドです。ご参照ください。

チームメンバーの思い

(安彦)
チーム活動を通じて、自分と異なる意見を「取り入れる」ことを経験できました。
学年も住んでいる地域も異なるメンバーと、ひとつのテーマについて力を合わせて政策立案できたのは、自分の意見を主張しつつ、お互いが歩み寄れるところを模索したからだと思います。
教科書で「政治の仕組み」を習うことも大切ですが、政治部では課題の発見から政策立案まで実践して「政治の仕組み」を学ぶことができます。
政治部での経験が自分を大きく成長させてくれました。

(石塚)
私は政治の知識がない状態で政治部に入部しました。そのため、テーマ別講義の前に書くエッセイには毎回とても苦戦しました。成果発表会に向けたチーム活動も、個人で行動するのとは異なる感覚を味わいました。大変なことも多くありましたが、入部前と比べて成長を感じています。二度と味わえないような経験ができたことに感謝し、これからも色々なことに挑戦していきたいと思います。1年間ありがとうございました!

(今西)
私は政治部に入ってたくさんのことを学びました。チームで活動すること、自分で考えた質問を発表すること、他にも今まで機会がなかったエッセイなどの文章を書くことなどです。特に文章を書くことは私にとって大切な学びになりました。なぜなら、私は小学校3年生で不登校になり、文章を書くことを全くしてきませんでした。ですが、政治部に入ってからは文章を書く機会が多くなり、今まで全くしてこなかったことなので最初はやり方もわからず何を書いてよいのかなども分からず手探りでした。しかし、数をこなしていく中で書き方が段々と身についていったので、今まで文章を全く書いてこなかった私にとっては大きな学びになりました!最後にBチームの活動には参加できない時もありましたが、みなさんと一緒に活動できて楽しかったです!1年間本当にありがとうございました!

(小笠原)
私は政治部での活動を経て、諦めずに取り組み続けることの大切さを学びました。政治そのものについてや、ミニ成果発表会で与えられたテーマについても、わからないことだらけでしたが、チームメンバーと協力することで少しずつ理解することができました。先入観を捨て、自分で調べて、考えることが何より重要だということも学べました。また、政治部には幅広く活躍するメンバーが多くいます。同年代とは思えないような活動をされている方も多く、とても刺激を受けました。 

(船橋)
私は、自分の頭で考え、問題を解決する大変さと大切さを学びました。入部当初、政治に対する知識がなく、右も左も分からない状態で、自分の意見を持つこと自体が難しかったです。そこで私はわからないことをとにかく調べていきました。調べることで徐々に知識が付き、テーマについて調べることが楽しくなっていきました。まだまだ未熟ではありますが、今後も政治部での経験を無駄にすることなく色々なことに挑戦し、成長していきたいです。

(本高)
政治部の名物とも言える「テーマ別講義」は自分の質問を政治家の方などに直接投げかけられる貴重な機会でした。一番印象に残っているのは自分自身の質問です。自分の意見や疑問を政治家や活動家の方々はどう考えているのか、どう受け止めるのかを聞くことができ、講義前よりも、より深い見識が得られたと思います。ここからは、政治部の後輩へ向けてのメッセージです。まさに政治家の方々との「対話」なので、質問したいことを質問しましょう。自分の質問簡単すぎるな…とか、自分の質問はおかしいかな…と躊躇う必要は全くないです。政治部でしか体験できない貴重な機会なので、本当に聞きたいことをぜひゲストの方にぶつけてみましょう!


最後まで読んでいただきありがとうございました。

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