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EP22 強みの使いすぎとそれに気づくポイント

このnoteは2021年5月5日に収録した音声を文字起こししたものです。

みなさんこんにちは。NYLB研究所の松村亜里です。幸せに生きることを科学的に研究するポジティブ心理学やウェルビーイングをお伝えしています。

今日は強みの使いすぎについてお話しします。

今ニューヨークは金曜日の夜なのですが、木曜日の朝に強みADVANCEの講座を開催しました。また金曜日の朝に私のオンラインサロン「Ari’s Academia」の講義をしました。今回のアカデミアの講座はNVCという恋愛とパートナーシップの講座で大好評だったのを取り上げました。そして今晩はもう一度強みADVANCE講座をしました。強みの講座は募集を開始して6分ほどで満席になってしまったので、増席して2つの日程でやっています。

ということでたまたま3つ重なってしまい、一度話したことのある内容でももう一度調べてしまったりするので、たくさん脳を使い今はヘトヘトです(笑)。すべて好評だったのですが、今回行った「強みの使いすぎ」については特に好評でリスナーさんにも役に立ったらと思って今日はお話ししていきますね。

強みの使いすぎや使わなさすぎがある?

私はよく「強み」と言いますが、これは性格の強みをさします。強みにも才能やタレントや身体能力など色々あるのですが、私が言っているのは性格の強みで、それを知る調査票が「VIA(Value in Action)24の強みの調査票」です。ここでひとつ面白い視点だなと思うのは「強みは使いすぎることがある」という視点です。もちろん使わなさすぎることもあります。

この調査票を作ったクリス・ピーターソン博士らは「人の問題とや心の病気など全てのことは強みの視点で考えることができる」と言っています。使いすぎたり使わなさすぎていたり欠落していたりすることが問題になっていくのです。

普段自分の弱みや課題だと思っていることを考えて欲しいのですすが、普通は「弱みだから直さなきゃ」と思いますよね。そうするとないものを作り出さなくてはいけないです。でも「強みの使いすぎ」と考えると、あるものの量を調節したりやり方を変えることになるので、少し扱いやすくなると思います。

「創造性」「親切心」「感謝」の使いすぎとは?

まず使いすぎの例を3つ挙げます。

1つ目は創造性についてです。これは物事を進めるときに新しいことを考える強みで「生み出す強み」です。使いすぎてしまう時というのは、アイデアが斬新すぎて他の人が引いてしまったり全く役に立たなかったりします。またアイデアが出過ぎてしまって多くのことをはじめすぎて未完成で終わってしまったり、アイデアが出過ぎて会議を乗っ取ってしまったりします。より良いアイデアを他人に提供することで、相手が意見を否定されているように感じてしまうこともあるかも知れません。

2つ目は親切心の強みについてです。これは人に優しくできる強みです。相手の幸せに関心を持って相手が快適でいられるための思いやりを行動に移すことで満足感を得ます。自分の時間や資金、能力を使って困っている人に手を差し伸べます。すごく素敵な強みですが、使いすぎてしまうと相手によっては「おしつけがましい」「見下されているのかな」と感じられてしまうこともあります。また人に親切にしすぎてしまい、自分の時間や資金、エネルギーを提供しすぎ、燃え尽きてしまうこともあるかもしれません。他にも、他人に親切にされたときに同じくらい親切を返そうとして人間関係を歪めてしまうということもあります。

3つ目は感謝の強みについてです。これがすごく面白かったのですが、感謝というのは与えられているものに気づいてこれを表現できる強みです。この強みが強い人は見えている世界が違って、ないものよりもあるものが見えています。人や出来事方大切な贈り物を授かったというような超越的な感覚です。場が適切でないと「わざとらしい」「鬱陶しい」思われてししまうこともあります。

これが面白いのですが、「良いことに注目しすぎるあまり、短所が見えなくなってしまう」ということがあります。短所がブラインドとなり俯瞰できず、相手や環境が何もしてくれていない時にもそれを見過ごしてしまい良い人間関係や仕事環境に値するものを追い求められないというようなことがあるそうです。

例えば、彼氏が何もしてくれていないのに感謝しすぎてしまい良い関係ではなくても続いてしまったり、仕事場が自分に対して感謝を表さず価値を置いてくれていないのに仕事環境に感謝してしまうなどです。パートナーシップに関しては「ダメンズウォーカー」となるかもしれません。

このような具合に、24の強みひとつひとつに使いすぎと使わなさすぎがあります。

強みはバランスを保つことが大事

逆に使わなさすぎだと、創造性では人の意見を聞きすぎて自分で考えられなくなったり、親切心だったら自分のことしかやらなかったり、感謝だったら自分以外の人がしてくれたことに対して認識があまりなかったりします。

では、なぜ使いすぎてしまうのでしょうか?

「VIA」のテストを受けて出てきたトップ5〜7には共通の要素があると言われています。「肝心」「簡単」「活力」で、3Kと呼ばれます。

肝心というのは、強みが自分の中の一部になっていて自分のアイデンティティーとなっているということです。

簡単というのは自然に溢れるように出てきてしまうということです。性格の強みというのは頑張るものではないので溢れ出てきます。だからこそ使いすぎてしまったりすることがあり、それに気づかないこともあります。

活力というのは使えば使うほど、元気になるということです。最初は使うほど元気になるのでたくさん使っていたら、使いすぎてしまいエネルギーが下がってしまうというようなこともあるかもしれません。

また、強みというのは自分も相手も含めて「人を幸せにする」「お互いの関係をよくしていく」という特徴を持っています。ですから関係性が悪い時や幸せでないときは、強みの使いすぎという可能性があります。つまり「使いすぎているか」というのは、「居心地がいいのか」「役に立っているのか」という視点で見ることができるのです。

また強みコンパスの講座では、「どうやってバランスを取っていくのか」ということも詳しく話しているのですが、まずは強みの使いすぎという状態があるということを知るだけでも役に立つかなと思い、今日はシェアしました。特に疲れていたりエネルギーがないときには、暴走してしまったり使えなかったりするので注意してみてください。

オンラインサロン「Ari’s Academia 」では最新のウェルビーイングの研究の講座や、同じ志を持つ仲間とのつながりの中で幸せを増やす行動を習慣化することができます。興味のある方は覗いてみてくださいね〜。

そしてメルマガやYouTube、ラジオもやっているのでぜひ! それでは今日も良い1日をお過ごしください。松村亜里でした!


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