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2016年の怨念と解放

星の巡り合わせなのだろうか。

「2016年はこれまでで最も辛い一年だった...!」

と言う人が周囲に何人もいる。

先日も、ニューヨークで語学学校やヨガスタジオを経営する友人と会ったら、開口一番

「今年は酷かった....」

そう言う35歳の彼女の頭には白いものが目立つようになっていて、苦労したんだろうなあ、と思った。

なんでも、従業員の一人が、勤務時間から給料に至るまで、何から何まで因縁をつけるようになり、他の従業員も巻き込んで、政府系の機関を巻き込んで訴えることもじさないくらいの勢いで、彼女の方も弁護士を雇って対応するのに大金を支払ったそうだ。

結局その従業員は、訴えを起こさないまま辞めたらしいけれど、大変な心労だっただろう。

さらには、創業時から勤めている一番古株の従業員に、グリーンカードを取らせてやろうと、会社で弁護士費用を負担して手続きをしたところ、直前になって

「やっぱり数年後に国に帰りたいからグリーンカードは要らない。」

と言われたそうで、その時既に費やした弁護士費用は1万ドル、100万円を超えていたにもかかわらず、無駄に終わったらしい。

「心底ガッカリした....」

と言っていたいたけれど、人を雇ってビジネスをする経営者に比べて、自分一人がんばりさえすれば良い私の立場は身軽で楽なものだ。

とはいえ、私も今年は身体ともにクタクタになった。

結果はともかく、これほどまでに自分に鞭を打ったことはない、という面で、2016年は記憶に残る一年になると思う。

元ビジネスパートナーとさんざん揉めて弁護士沙汰になったこともあるけれど、特に今年後半は、やることなすこと、全て自分のコンフォートゾーンの遥か彼方にあって、毎日磨耗していく感じがした。

おかげでまた円形脱毛ができた。

友人に紹介してもらった、すごく当たるというセルビアの占星術師に見てもらった時

「あなたは執筆と情報発信をするために生まれてきたような星で、ビジネスをするように要素はどこにもない。」

「コツコツと積み上げる”土”の要素が一つもない。」

「ビジネスをしたいと思うのは、ないものねだりのコンプレックスを満たすためであって、本当にやりたいからではない。」

とかなんとか、さんざん言われた。

自分に天性のビジネス才覚はない、ということは薄々分かっていたけれど、他人にこうもはっきりと言われると相当落ちこむ。

だけど、今思うのは、人生において、正解かどうか分からないけれど、とにかくやってみる、ということを経験しないと、いつまでたってもウジウジと考えてばかりで次に進めない。

どれだけ星を見て分析しても、あれこれ考えても、実際にやって体感しないと、自分がどう反応して、どんな結果が導かれるのか分からないし、なにより自分が心底納得できない。

この一年でめっきり白髪が増えた友人は

「これなら自分一人で好きなことだけやっていた方がどれだけ良いか!2年後には会社を解散して、全然違うことをしているかもしれない....」

と嘆いていたけれど、28歳の時から会社をやっている彼女だからこそ、再び一人になった時に、すごい開放感が味わえて、再出発へのエネルギーになるはずだ。

思えば、彼女が7年間コツコツと頑張っていた間、私は怠けて寄り道ばかりしていた。

その数年間のことは未だに後悔することが多いけど、2016年に関しては、きっと後悔することはないと思う。

そのおかげか、年末が近づくにつれ、昔の自分から少しだけ解放されていくような気がする。

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