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#100文字の世界

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2021/3/22〜4/5で集めた100文字ぴったりの投稿と、ニャークスのヤマダが作る #100文字の世界 掲載マガジン。https://note.com/nyarks/n/n6… もっと読む
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#仕事

大好きなおばあちゃんを私にどうしても紹介したかった利用者

「真咲さん、ちょっとこっち来てよ。」   利用者が怖い顔をして 私の手を引っ張ってどこかに連れて行く。   何の話だろう?と身構える。     「この人は俺のばあちゃんで祖母なんだ! 俺は孫なんだ!」 単なる家族紹介だった(笑)

道端でタンポポを見ると、この日の手のぬくもりを思い出す

タンポポが咲いていた。 「真咲さんにあげるよ。」   利用者がタンポポを摘み 私に渡した。 タンポポが特別な花になった瞬間だ。     「俺コーヒー煎れるの得意だよ。うちに遊びにおいでよ。」 まるでデートの誘いみたいだ(笑)

ありあわせの材料と時間がない割には上手くできたと思う

「早急に車をテーマにした封筒を作ってほしい。真咲さん、得意でしょ?」   得意かは分からないが 絵を描いたり 物作りは好きである。     ありあわせの材料やペンで封筒を作った。 所要時間15分。   これが今日の仕事の一つだ。

福祉職員は鼻がいい方が良いか悪いか

会議中に 利用者の臭いの話題になった。   私は鼻がきかない為、よく分からないが 半数以上の職員が臭いと連呼した。   福祉職員は鼻がきくと 失禁等の早期発見ができる利点がある。 鼻がきかない人は着脱支援時に有利である。

私の水筒やらスマホホルダーやら利用者がよく届けてくれます

仕事中、スマホホルダーを使っている。 一旦外したことをすっかり忘れた私に 利用者がスマホホルダーを届けてくれた。     「困っている人を放っておけないでしょ?」     利用者は無邪気に屈託のない笑顔で言った。 優しいなぁ。

全力で泣き、全力で笑う利用者

利用者が泣き 私は散歩を指示され 手を繋ぎながら歩いた。     涙を拭いてあげた。     それにしてもよく泣く。 全力で泣く。 私までもらい泣きだ。     しばらく散歩をした後 その人は笑った。 思い切り笑った。 私達は笑いながら歩いた。

再来週の予定が早まりました

同僚♂「真咲さんは来週の木曜日空いていますか?」   私「はい、夜はいつでも空いていますよ。大丈夫です。」   同僚♂「じゃあその日にしましょう。」     会話だけならまるでデートの約束のよう。             えぇ、会議の予定ですよ。

現場リーダーは優しく穏やかで面倒見が良い

「この仕事はこうやってやるんですよ。」   「手伝ってもらってもいいですか?」   「俺仕事手伝いますよ。」   「その仕事は急ぎじゃないから手分けして明日やりましょう。一緒に定時に上がりましょう。」     同僚が毎日優しい。

よりによって同じ年に同じルートで行っていたことが発覚

「真咲さんが働く前に皆で行ったんだよ。」    利用者が昔の旅行のしおりを見せてくれた。 それによると施設で水族館に行ったらしい。       …その水族館は 私がここで働く前に仕事で行った場所でもある。       もう戻れない。二度と。

職場で昼休みに拍手喝采だった出来事

障害故に上手く言葉が浮かばず 「薬取ってください。」が言えない利用者がいた。     発語練習をして ついに「薬」という単語が言えた。   その瞬間 皆が拍手をし ある利用者にいたってはガッツポーズさえした。 平和な昼休みだ。

成り行きで始まる尻相撲大会

今日は生憎の雨。 湿度は高いし朝から気が滅入る。   そんな時に成り行きで 利用者と尻相撲をすることになった。   次から次へと私に挑戦者が現れる。     皆がえいっ!と、お尻を突き出し 周りで見ている人も笑った。   楽しかった。

仕事で作った物をプレゼントした時の反応

職場で作った物を 友達に誕生日プレゼントで渡した。 友達は喜んでくれて早速身につけてくれた。   私はその写真を見て めちゃくちゃ嬉しかった。     自分が作った物や仕事で携わった物を 愛用してくれるのは 喜びでしかないよ。

母の日のプレゼントはポップアップカード

先日利用者と共に母の日のプレゼントで カーネーションのカードを作った。   大好きなお母さんを想い メッセージやイラストを描いた。   「お母さん、喜んでくれるかな?」   皆はワクワクした。     保護者から感謝の言葉があった。

新人にとっても、ベテランにとっても、難易度の高い仕事

  「何か手伝うことはありますか?」     「施設長の話し相手(笑)」     「それは… 私には難易度が高い仕事ですね(笑) では、●●の書類作成をしてよろしいでしょうか?」       同僚と冗談を言い合える関係になれたことが 嬉しい。