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今年のライト文芸4大ニュース
1.電撃文庫のライト文芸復刊ブーム到来
『Missing』『ミミズクと夜の王』の復刊の大ヒットによって、「旧作ライトノベルの復刻は売れる」という確信がAMWに出来たのか、『タイム・リープ』『嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん』など続々と電撃文庫の過去作がライト文芸として復刊されるようになりました。一世を風靡したのに復刻版が事実上自費出版に近いブラックロッド……今後は、MW文庫の看板作家になった松村涼哉のデビュー作である『ただ、それだけでよかったんです。』、直木賞作家のデビュー作である『東京ヴァンパイアファイナンス』あたりがライト文芸復刊されそうです。
2.ガガガ文庫・スニーカー文庫のライト文芸路線本格進出
ライト文芸的作風の作品を純ライトノベルレーベルが刊行するケースが増えたのも今年でした。
特に動きが顕著だったのは『わたしはあなたの涙になりたい』『サマータイム・アイスバーグ』『琥珀の秋、0秒の旅』『ミモザの告白』のガガガ文庫と、『僕らは『読み』を間違える』『Bullets』のスニーカー文庫でした。
ガガガ文庫はこれまで培ってきた青春小説路線がライト文芸と結合しているので順当でしたが、スニーカー文庫がライト文芸路線に参入するのは意外でしたね。
3.二見ホラー×ミステリ文庫、廃刊
ライト文芸ドリームの影でひっそりと終わったレーベルもありました。二見書房の二見ホラー×ミステリ文庫は、2021年8月に創刊されるも、出版社の方針転換でミステリー作品を全て単行本に移行したことがとどめとなり、2022年7月を最後に刊行が途絶えました。
これについては専門記事を書いているので、そちらもお読みください。
4.文庫からソフトカバー単行本への移行
二見ホラー×ミステリ文庫が単行本に作品を吸い取られたという話をしましたが、光文社キャラクター文庫や講談社タイガといった文庫のライト文芸レーベルが苦戦する一方で、ソフトカバー単行本としてライト文芸が刊行されるケースも増えました。
『君の教室が永遠の眠りにつくまで』『神薙虚無最後の事件』『 彼女。 百合小説アンソロジー』などです。
こういった小説は書店の単行本コーナーやかつてケータイ小説が置かれていた棚にあるので、ライト文芸チェックの際はアンテナを広げてみると面白いかもしれません。
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