ぐだぐだな博士課程進学(医学)について少しだけ書く

この記事では、システムエンジニアの私が今年の4月に博士課程に進学したことについて取り上げます。
進学当時に所属していた企業からは今年の夏秋ごろに退職して、大学から500km以上離れた新天地に勤務しております。いろいろと反面教師にしてやってください。


はじめに 

私についての情報


  • 年齢           :30歳前後

  • 職業           :システムエンジニア(経験およそ5年)

  • 生まれ          :関西の田舎(海がちかい、海産物がおいしい)

  • 博士進学先の専攻     :医学研究科の医学専攻(医療情報学) ※修業年限4年

  • 博士課程進学時の居住地  :西日本の田舎(海がちかい、海産物がおいしい)

  • 現居住地         :首都圏(海がちかい、たぶん海産物がおいしい)

  • 博士課程進学時の所属企業 :本業がシステム開発でない企業のSI専業部署(病院情報システム中心)

  • 現所属企業        :SI専業企業の公共系システム開発部署(国系の医療健康に関するシステム中心)

入学の動機

 きっかけとしては、2022年夏ごろに会社を辞めようか悩んでいた時期に、職場でよくお会いする大学教員から学生を募集しているので進学してみませんかというお話を聞き、医療情報学の博士課程に進学することにしました。
 修士までの専攻(経営工学系)と仕組みを考えるという点で共通しているので、それらの考え方を活かせるだろうと推測しました。当時は、病院情報システムなどにかかわる仕事をずっと取り組んでいたため、業界に関する知識をさらに身に着け、システムの企画をしたり、学識者と議論するための力が博士課程で身につくと考えました。
 また、私は下記の状況にありましたが、博士課程進学によりすべての状況が改善or達成に向かいうると考えました。
 状況1. 2022年、2023年はあまり仕事が受注できなさそう。
    仕事がなければ、ほかの人とともにシステムエンジニアから配置転換となる可能性が高い。
    (配置転換先がSI営業やインフラエンジニアやサポートはよいとして、保険営業、設備、総務などへの異動が考えられる)
    => 大学院生となり、立場を利用して現重要顧客と強いコネクションを作れれば、配置転換の可能性が低くなるだろう。
 状況2.会社として新しいことに取り組めていない(2000代に取り組んだことから事業の拡大がない)。
    => 研究をして、新しい事業企画につなげられたらよいのではないか?
 状況3.SI事業をやるうえで、社内体制が整っていない(システムエンジニアをやれる人は自部署以外配置転換済みであったり退職したりしている)。
   ここ15年間、売り上げが上がっても社員数が増えていない。
    => 新しい事業企画につなげられれば、人員も必要となるため、体制も整うのではないか?
 状況4.人材育成面の教育支出が少ない(システム開発に関する研修がない、社員階級に沿ったマネジメント系研修がない)。
    => 私の博士課程の学費を会社に払っていただき、ある程度私が成果を出せたら、人材育成面の支出を増やせるかもしれない?
   状況5.なんとなく博士号ってかっこいいと個人的に思っているので進学したい。
    => 博士に進学できるようになる。
  状況6.博士課程に進学したいが、会社や上司に納得していただけなさそう。
    => 指導教員は重要顧客側の人間なので、会社はリレーションシップ強化のために進学に納得してくれそう。
   状況7.田舎なので、近くに大学がない。博士課程の進学先の選択肢がない。
    => 当時の居住地からかなり近い大学に通うことができる。大学進学等を検討して首都圏に転職せずに済む。

進学してみての感想

  上記の状況3のような社内体制が整っていないことや自身の低い能力不足を考慮せずにいろいろな業務を受け入れたりしておりました。
  2~3月あたりでは、平日の営業時間は打ち合わせや保守・運用業務で、ソフト開発やもろもろの試験は18時から翌日2時ごろまでやったりして、業務後にあまり研究する時間も取れませんでした。
  入学前の今年3月には苦しくなってしまい、増員の申し入れもかなわずそのまま心身の限界がきてしまいました(1~2回の申し入れであきらめるのはすこし甘い気もします)。
  それで、上記の状況を改善するために、首都圏の会社に転職しました。
  上記の状況4の人材育成面の改善を目指して、社長にお願いして学費を会社に支払っていただいたので、退職時に会社にお返しすることになりました。
 いまのところ、2本ほど一般口演(査読あり)を学会に投稿しましたが、あまり前向きな気持ちになれないのでそのうち退学しそうです。2022年代当時の私はいろいろ浅はかで、覚悟が足らなかったんだと思います。今振り返っても、進学の主目的や進学後の経緯が下記のような主体性に欠けたものなので、うまくいかなかったらあきらめたくなるというのも仕方がないと納得しています。
  ・当時の会社が儲けられるネタを作ること、それにより社内体制を整えること。
  ・上記によって、大変お世話になった上司と先輩社員に恩返しすること。
  ・指導教員の研究室拡充活動に取り組めて面白そう(出来立てで博士号取得者がいないので、研究室体制をこれから作る段階にありました)。
  ・博士号がなんか欲しい気持ちだけしかない。研究テーマは2022年12月以降に深堀しようとしたが、自堕落さや業務負荷で取り組まなかったこと。
  ・とりあえずできるところまで取り組んでみようと考えがちな主体性や計画性の低い性格により、重要顧客である指導教員からお願いに否定を言いにくいこと。先生の勧めもあり、4年で博士号をとり、その後のキャリアを豊かにするために、やる気の出ない民間系の大変ビッグな研究テーマに変えてしまったこと。

今後の展望について

 転職先で昇格するために、資格と業務経験を得ることに注力したいです。転職先では業務関連の資格の取得が推奨されていますが、応用情報技術者すらもっていないのでまずは応用情報技術者からチャレンジです。
 博士課程での経験は企画に必要だと考えるので、再来年あたりに3、4年間熱中できることを見つけて、それに見合った指導教員のいる研究室を選びたいという気持ちが強いです。転職により、勤務状況は多少改善され、福利厚生面も大幅に改善されたので、健康面含めてもろもろの状況の改善を確認してから研究に取り組みたいです。

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