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プロダクトに品質を組み込む

GMOペパボ EC Advent Calendar 2023 の6日目の記事です。EC事業部にてエンジニアのマネジメントを行うエンジニアリングリードを務めているnyanyamiです。

カラーミーショップではショップオーナー様や購入者様の皆様により良い体験をしていただきたいという思いから品質管理の部門が存在しています。
品質管理を表す、Quality Assurance(以下QA)を担うメンバーが2名所属しており、私はエンジニアリングリードとして活動しつつ、QA部門の統括も行っております。

2022年までは、QAメンバーは実際にプロダクトを開発しているチームとは別のチーム所属となっており独立した状態で、各チームから依頼を受けて最後の砦としてリリース前の制作物の品質チェックを行っていましたが、下記の様な問題が起きていました。

  • テスト依頼がリリース直前過ぎたため、全てのテストケースを実施出来ない

  • バグの検出が多く修正がリリースまでに間に合わずスケジュールに遅れがでる

  • 致命的なバグが発生したが、根本から見直す必要があり修正が困難

2023年からは新設されたプロダクトチームにQAメンバーが加わる事となったため方針転換を行いました。
プロダクトの企画段階から関わり、エンジニア陣の開発と並行してテストを作成し、これまでより早い段階でテスト仕様書を提供することで品質を組み込むというチャレンジです。以前みた、JaSSTが開催しているシンポジウムにて他社での事例から次のステップとして適切であると考え、QAメンバーにも合意を取って実施しました。
先ほど上げた問題はほぼ発生しなくなった上に副産物として一例ですが以下にあげた良い効果も生まれました。

  • テスト仕様書が早い段階で作成されるため、ユニットテストが充実した

  • テスト仕様書に則ってエンジニアも自分の制作物をチェックし、事前にバグを潰せる状態になった

  • テスト仕様書をみて先にテスト実施が行えるよう開発メンバーが準備を整えてくれるようになった

  • 様々なテスト技法について開発チームが興味を持つ、きっかけ作りができた

また、これまではテスト仕様書の作成とその実施で追われる状況だった部分も改善しつつあり、メンバーからの提案があったもののこれまでなかなか手が付けられなかった、テスト状況の見える化やデータを元に進捗を出すなどの活動も行えるようになってきました。

2024年のQAについてはまだ未確定ではありますが、これまでなかなか着手出来なかったテストの自動化をAIを活用するなどして促進して行きたいと考えています。

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