新型コロナ相場の想定シナリオ2

※記事には間違いがないように調査はしていますが、ウイルスに関して医学的知識があるわけではないので、内容については自身で確認して判断してください。

またリーマンショックを軽く超える相場の先行きは予測不可能なので、記事はあくまで可能性の一つとして考えていることを書くというだけです。



3月6日に「コロナウイルスショックからの復活シナリオ」という記事を書いた。


今はこの記事から3週間後の3月27日現在、状況は予測と大きく変わることとなった。

前回記事の要点を挙げると

ー3月6日時点で底値は近いと考えていた

結果:底はまだ先で、予想より遥かに深かった

日経平均の底は前回時点から9営業日後、売りのピークだったのは7営業日後の16,358円である。

日経平均のさらなる下落は予想していたが想定以上。

個別の底値は近いと思っていたので、その後の底抜けの暴落で大きく取り損ねた。


ーコロナウイルスは風邪レベルで時間とともに忘れられるレベルだと判断していた

結果:過小評価だった

コロナウイルスは感染力が強く、重症化した場合に必要な病院のベッドや人工呼吸器、人員や二次感染を防ぐための対策にかかるコストも想像以上だった。

感染が拡大した国では外出禁止で経済活動が停止。

医療崩壊も起こっている。

現段階でリーマンショックを超えるのが確実な状況となった。

今生きてる人にとって人生最大の不景気となるのは確実だろう。

過去の世界恐慌と異なると思うのは、衣食住のストックは豊富にある時代であり、資産があれば健康である限り問題なく、戦争が起こるわけでもなさそうだということだ。

したがって、まずはウイルスをしっかり回避し、免疫力を上げて健康を維持することが最優先である。

それさえしっかりできれば、株価が暴落しようとも、その後にある反転上昇の恩恵で資産を増やすチャンスであるという見解に変わりはない。

また、日本株はアメリカなどに比べてPBRが低く、不況に対する耐性は成長と株主還元を全力でやっているアメリカよりも強い。

しかし問題なのが日銀のETF買いである。

日経平均の適性株価をPBRから考えると、仮に0.8倍と考えて16000円台。

今後赤字で一株資産が減ると考えると、PBR0.8倍の株価で考えても15000円を割れても何の驚きもない。

0.8倍が底という想定もかなりあやしい。

適性株価よりはるか上で買い支えなどというのは下落余地を作るリスクでしかない。

赤字もリーマンより膨らむのは確実で、長期化し、鎖国状態では利益の回復も遅いだろう。

現段階では先のステージに進んでいる海外でも、即効性のある薬やワクチンでも完成しないと収束の見通しが立たない。

東京も同じようになると考えておいたほうがいいだろう。

これが現段階の状況である。

逆に言うと日本の悪材料は残るはロックダウンだけなので、もし起こって投げが出れば買いとなり、だからこそすでに理解している人は買っているし、リバウンドしているのだろう。

完全に織り込んではいないと思うので、ロックダウンしたら多少の投げは出るだろう。

海外では経済活動はすでに停止しており、長期化するか、短期で戻れるかを見ながらポジションを調整している段階だろう。

感染者数、死者が増えることは株価にある程度織り込んでおり、ペースが増えても悪材料出尽くしに近づくと考えられる。

テールリスクとしてはトランプや安倍総理が感染して死ぬなどという程度だろうか。

急反転シナリオとしては、ワクチンや即効性のある薬の見通しが立つなど。


ー2020年1-3月期が底で、4-6月からV字回復のシナリオを想定していた

結果:4-6月はさらに悪化しそうで、V字回復があるとすると次の7-9月からか

株価が半年後を目安に先取りして動いていると仮定すると、4-6月のさらなる落ち込みを織り込んだ後、その先を見てリバウンドがはじまっている段階だと思う。

また、需給上の最大売り圧力である追証売りが、世界規模で一巡したと思われる。

小型株など見ていると、株価が下がるにしても買いが薄いから少しの売りで下がると言うだけで、下値に大量の投げが出る売りは減っている。

そこに全世界規模の金融緩和と財政出動、日本に至っては出口などない1日2000億という日銀のETF買い。

大きく株価を売り崩すには、いったん買い上げてから落とさないときついだろう。

例年3月の配当権利日前は、節分天井彼岸底の格言通り安値をつけ、4月からの新規資金でGW前まで上昇する傾向が非常に強い時期である。

パニックで異常事態に見えるが、値幅が大きいことを除けば需給は例年通りの動きなのである。

私個人はすでに今週3月23日あたりから平時の運用に近づいており、ロックダウンもありうる週末だが、通常と変わらないレベルで欲しい株があれば買った。

今週のリバウンドをきっちりとれた人は、売ったにしても含み益にしてもかなり余裕があり、売りが出てきても出来高が薄いので簡単に吸収出来ている。

株価も個別銘柄はチャートで安値圏なのでリスクも極めて低い。

低位小型株と低PBRの小型株を買っており、今週は大きく上昇した。

来週以降もロックダウンの可能性を残しつつ、仮にあっても一番底から数週間、底値から上昇しすぎてなければ買いに変わりはない。

上がった株を利食いして回転できる状況に変化したので、ポジションが軽いのだ。

デイトレもしているが、安値圏かつボラが大きいおかげで難易度が極めて低い。

動き出した初動で買って上がるまで売らなければ儲かる期待値が高い。

ブレが大きくてロスカットが浅すぎるとすぐひっかるので、ロットを小さめに、値幅を大きめに設定したほうがいいだろう。

下値の警戒はしながらも、悪材料が出尽くしに近づき、売らざるを得ない投げも尽きた今が低リスクで資産を増やすチャンスという認識である。

少なくともGW前まで何週かは。

5月にはコロナが織り込まれた決算発表で来期見通しがでるので、そのあたりではまた二番底シナリオになるのではないかと今の時点では。

1日で状況が激変する材料が出る可能性もあるので、変化があればすぐに対応できる態勢で。


さて、ここまでは歴史に残るコロナウイルスの記録として書き記したが、株式投資で稼ぐという目的で見る場合、コロナがどうなるかという予測困難な部分はさほど重要ではない。


見るべきポイント

1,株価が高値からどれだけ下がり、どれだけリバウンドしたか

2,PBRで判断する適性株価より高いか安いか

3,高値掴みの追証売りは残っているか

4,今後出てくる売りの絶対額は小さいか

5,短期(1か月以内)で想定される悪材料をどこまで織り込んだか

6,追加の悪材料はまだあるか、それが出る時期は想定できるか

7,最後の悪材料での投げ売りがあるなら二番底として狙えるか

8,どの程度の比率で資金を投入するか


株は下がったら上がる。

こういう時こそ単純な需給理論で考えるのがいい。




慣れていないと難しい相場かもしれないので、現金比率は高めにしていいと思うが、低リスクで資産を増やす大チャンスなので、特に板が薄くても全部売って逃げやすい少額の人は参加する期待値が高い相場である。


経験上はリーマンよりも、原発が爆発する中で株を買っていた東日本大震災の相場に似ているかもしれない。




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