仕手株・テーマ株・材料株の基本売買手法
短期で大きく値上がりする株を仕手株という。
定義は様々だと思うが、私は仕手株を以下のようにその上昇要因によって分けられるものと考えている。
仕手株
・材料株(直近のIRやニュースが物色材料となり単独、もしくは複数の銘柄が急騰するもの)
・テーマ株(直近のニュースなどを材料にそれに関連する3銘柄以上が急騰するもの、と定義する)
・低位株
・ボロ株
・マネゲ株
・倒産株
・成長株の水準訂正
・バリュー株の水準訂正
など。
今回はテーマ株、材料株にしぼる。
基本的な考え方は他のカテゴリーでも同じなので、理解していれば応用は簡単だと思う。
上昇の根拠、口実が存在するので銘柄を早期発見してしぼりやすく、利益を出しやすい。
やることは単純で、できるだけ初動、初押しで買うだけである。
まずは材料株だが、急騰の要因となるIRやニュースなど、確認できるソースがあって急騰しているものと定義する。
明確なものがない場合は急騰1日目に判別困難で3日間くらい上がった後でないとはっきりせず、初動に乗るのが難しいからだ。
以前の初動、初押し買いがいいという記事
基本に忠実な初動押し目狙いが最適との結論に
https://note.mu/nyantama/n/ncb93f0a078cc
の通り、初動を狙っていくことを基本とし、乗り遅れたら一切さわらず次を探すのがいい。
デイトレならさわってもかまわないと思うが、難易度と下落リスクが日ごとに上がっていくので初動で買うにこしたことはない。
主なフローは
1,急騰銘柄を発見
2,材料を確認(会社HP、適時開示、ツイッターやそのリンクのニュースなど)
3,打診買い
4,利食い、損切り、買い増し
となる。
ロットが最小単位に近いような売買や、デイトレに慣れている場合は2と3は逆で先に打診買いしてしまってから調べた方がいい。
ある程度のロットになると、飛びついて材料がツイッターのデマだったり半年前のニュースを貼ってたりなんていうのだった場合に損切りする板がなくて大損してしまうため、
もちろん打診のロットで買うことはあるが、この順番とした。
こういった速さが要求される局面で大事なことは、プロセスを単純化して、あらかじめどうなったらどうするのかというのを決めておくことだ。
まず1は早いほどいいから主に値上がりランキングなどを監視し、急騰したものは早くチェックすることだ。
2の段階では適時開示のページはいつでも見られるようにしておき、次に即会社HPやニュースの検索へ。
今日の日付で何かあったら即打診買いでもいいだろう。
中身をざっと確認するとともにツイッターでその銘柄がどうツイートされるかをチェックしておき、ダメそうなら利食いかロスカットとなる。
その後この材料は一定の株価上昇要因と判断され、ストップ高に張り付いたものとする。
そこまでで一定数買えていればそれを元にその後の売買をすすめ、買えてなければ初押し局面を狙っていくこととなる。
あとは以前に書いた記事の通りである。
事前に決めておいた方がいいことは、
・見つけたらすぐ買うのか、先に調べるのか
・買う場合はその基準(低PBR、PERなら買う、知ってる銘柄で一定の条件を満たしてれば買うなど)
・どこまで材料を確認するのか(今日の日付でIRがあればいい程度か、中身をざっと見るのか、EV、AIなど流行りのワードがあれば買いなど)
・打診のロット、位置は材料が出た後の上昇幅どのくらいまで買うのか
・利食い、損切り、買い増しのロットや基準(価格帯が違うだろうから金額で決めた方がいいか)
このようなことをとっさに考えているようでは勝てないだろう。
高速トレーダーが速いのはこれらを事前に決めてシステム化しているから、条件を数秒で確認したら買いを入れるだけだからである。
プロゲーマーのような瞬時のレベルの判断力が求められる土俵にはしないほうがいいと思う。
そこまでやるとしたらアルゴやAIまで相手にしなくてはならなくなり、際限がなくなってしまう。
競争は最低限にして不利な状況は参加しないで、優位な状況だけ参加するというスタンスにすべきである。
初動を逃した場合も無理に参加することはない。
あくまでローリスクハイリターンの状況だけ狙うことを繰り返して利益を積み重ねていくのがいいだろう。
ーテーマ株について
基本的には同じような流れになるのだが、なぜわざわざ分けたのかというと、若干変わってくる点があるからである。
まず、対象が複数の銘柄群となるため、そのテーマで最初に大きく上がった銘柄、1番手銘柄(主導銘柄)に乗れなかった場合でも2番手(っぽい)3番手(っぽい)銘柄に初動で乗れる可能性が高い。
そういう意味ではテーマのほうが簡単なのではないかと思う。
売買対象は1テーマにつき原則3銘柄とする。
これは実際の売買では複数のテーマを同時にやる可能性が高く、10テーマに増えた場合は3銘柄にしぼっても30銘柄、5銘柄やると50銘柄にも増えてしまうからだ。
銘柄数は基本的に少ないほどいいという考えである。
私は4K4枚を含めた8画面でやっているが、それでも動きの激しいものは通常5銘柄からせいぜい10銘柄にしたいと思う。
ほったらかしでいいバリュー株ならともかく、一斉に暴落し始めたら30銘柄なんて処理が間に合わない。
主なテーマ株相場発生の流れは
1,テーマになりそうな話題が日経などで報道される
2,主導銘柄が大幅高
3,同じテーマと思われる2番手、3番手銘柄含めて10銘柄ほどが上昇
4,10銘柄ほどの中から資金が集まるものとそうでないものが分かれてくる
5,テーマとなった3~5銘柄程度を中心とした相場が5~20営業日程度続く
6,これらが短期で終焉する場合と、中身をともなって数ヶ月後にまた何かのニュースがきっかけで同じテーマで物色される場合とに分かれる
こんなところだろうか。
狙うのはまず初動なのだが、これは材料株に比べると難易度の種類が異なるように思う。
材料株の場合は、あるIR等がどの程度その銘柄の株価に影響を与えるか、または中身がたいしたことなくても仕手性のある銘柄にでた場合など、
その銘柄一つがどの程度物色されるかの判断である。
これはザラ場中のものでない場合は怪しいものを片っ端から監視に並べておいて、動いたら飛び乗ればいいだけなので、事前に面倒な作業をやりさえすれば乗りやすい。
ザラ場中の材料の場合は前述のとおりである。
対してテーマの場合、例えば「欧州で車を○年までに全部EVにする」というニュースが日経で報じられた場合を考える。
元となるニュースは読んでいても、これがテーマ化するというところまで事前に想定して銘柄群を調べて監視に登録というのはかなりの技量と労力が必要だろう。
テーマっぽいニュースがあって関連銘柄がGUではじまっても、寄り天で当日元に戻って終了というケースも多々ある。
そういう意味では本当の初動に乗るにはかなりの連想力や慣れが必要になる。
しかしテーマは材料と違ってある程度の期間続くことがほとんどで、さらに2番手、3番手の銘柄もあるため、1番手の初動を逃しても2番手、3番手、
さらにある程度テーマの盛り上がりがツイッターなどで拡散した後も押し目を狙っていける。
3番手までの銘柄を狙うとしたが、これも実際の売買では1番手はわかりやすくストップ高する場合が多いが、2,3番目はすぐにわかりにくい場合も多い。
だからこの時点ではテーマの中から3銘柄狙う、としたほうがいいかもしれない。
1番手っぽい銘柄は外さない方がいい。
この銘柄が崩れたら他も崩壊、のようにどのみち見ていないといけない可能性があるのと、やはり一番大きく上がる可能性が高いからである。
2,3番手は判別が難しい可能性があるので、深く考えずにテーマ物色開始初日に上昇率2、3番、もしくはテーマの中で上昇率が高くなりそうな低位株のものなどにする。
判別しにくくてもさっさと打診買い程度はしてしまったほうがいい。
テーマ相場自体が不発ならどのみち損切りなのと、5~20営業日上がる相場の1,2日目あたりなのだから。
手順をまとめると、
1,テーマっぽいと気づいた時点で1番手と2,3番っぽいのがわかればそれも買う予定の最大ロットの3分の1から5分の1を打診買い
2,様子を見ながら初押しと思われる段階までに予定株数買う
3,ここまでで買えればどこで売っても儲かるだろうから、投資スタイルによって好きなとこで利食いする
目安としては時間で考えてテーマ物色開始から5,10,15営業日あたりか、どれだけ上昇したらとか、高値からいくら下がったら、5日線割ったらなどでいいだろう。
買うのはテーマ開始から3営業日目までの初動、押し目とする。
それ以降は基本さわらないくらいのスタンスでいい。
デイトレや慣れてる人は投資スタイルによって好きなようにすればいいと思うが、私はローリスクハイリターン徹底のスタンスなのでさわらないことが多い。
とにかく初動をとらえて買うことが最重要で、あとはどんなスタンスでもトータルでは儲かる。
テーマにならなかったときなどに損切りとなるものはあるだろうが、1回乗れば十分に儲かるだろう。
以上が初動に乗りやすい材料株、テーマ株にしぼっての売買手順である。
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