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パパ活嫌いの「六本木 Jean-Georges Tokyo」レビュー/感想 〜栗の香りがデザートなモダンフレンチ〜

飲食店レビュー7軒目は六本木にあるモダンフレンチの「Jean-Georges Tokyo」。

11月が誕生日ということもあり、お互いの誕生日には素敵なレストランに招待するという盟約を結んで5年目の友人に連れられて六本木に。

ちなみに某ミシュラン三つ星店でパパ活ペアに囲まれて酷い目にあった友人と同一人物。

私事で大変恐縮なのですが、如何せん六本木という街がどうも好きではないんですよね。人の多さというか、地味にアクセス悪いというか、ギラギラしているというか……。

眩しくて直視できないイルミネーションとTikTokに勤しむ若者たちを横目にけやき坂通りを歩くと、"JG"の看板。「Jean-Georges Tokyo」だ。

おしゃれなカウンター席に案内されると、面白いメニューが。

ブロッコリー

ジャン・ジョルジュのメニュー表には、その皿のメインとなる食材が記載されている。「Broccoli」から連想する料理を想像しながら待つ時間もなかなかオツだ。

個人的には2品目の「Rice」が気になる。

「Broccoli」

1品目は「Broccoli」。そう、ブロッコリーだ。ココナッツ、ライム、レモングラス、パクチーなどを用いて酸味と甘みを出してきたブロッコリー。

パクチーが苦手でも美味しくいただけた。ブロッコリー。

合間のスコーン

普段は食事の間にサーブされる「パン」系統のアイテムについてあまり言及しないが、流石に一言。うますぎるスコーン。

ブロッコリーからのスコーンで、確実に我々の期待以上の品を提供してくれるレストランであることが約束された。

お高いフレンチで不味い飯が出てくるなんてことはあるまいと思いつつ、しんどい思いをした過去のトラウマから、2品目あたりまでは常に警戒している我々だが、ここらで完全にガードを解く。

「Rice」

2品目は「Rice」。ライスというとリゾットなどを想像していたが、まさかのSUSHIが登場。こちら、クリスピー寿司。揚げたシャリにヒラメとマヨネーズ。

シャリが揚げられている!?

某寿司漫画などでは噛ませ犬のように出てくるフレンチシェフの作るSUSHI。

確かに寿司屋でこれが出てくるのはどうかと思うし、寿司コンテストで出てきても違和感があるのは否めない。

しかし、フレンチコースの2品目。「Rice」の枠として出されるのであれば話は別だ。カリッとしたシャリ?としっとりしたひらめの食感が面白い。美味しい。

「Caviar」

3品目は「Caviar」。ジャン・ジョルジュ先生のスペシャリテ。こちらはホームページの写真でも確認できる有名なやつですね。

卵の殻の中にスクランブルエッグを入れて、生クリームとキャビアで蓋をした感じ。

このスクランブルエッグ。溶いた卵を湯煎した感じかな。とろとろ。

「Caviar」とはいったものの、印象的だったのはむしろ卵かもしれない。"たまご"の味が濃い。すごい。

「Tuna」

4品目は「Tuna」。マグロを細切りにしたツナヌードルの下にアボカド、チリオイルに醤油とジンジャー。

マグロとアボカドのゴールデンコンビに関しては言うまでもなく、ジンジャーのガッツリ効いたソースが良い。

「Crab」

5品目は「Crab」。こちらはズワイガニとセロリのスープ。

水餃子風に仕立ててあって、中にズワイガニが詰め込まれてる。

実際に食べてみるとめっちゃ蟹。セロリって普段あまり食べないから味がピンとこないけど、「これがセロリなんじゃないかな」みたいな味わいは感じた。

「Sea Bass」

6品目は「Sea Bass」。

「スズキを釣り上げた!鈴木・・・じゃなくて鱸なのね!」

のフレーズで有名なスズキにレモンで味付けしたしめじとトマトのスープを上から。

トマトのスープというと赤いものを想像するけれど、全く赤みの無いほぼ透明の見た目。

しかしトマトの酸味は失われていない。

鱸はしっかりと火が通っているもののジューシーで、キノコとも相性抜群。

「Beef」

7品目は「Beef」。メインディッシュの和牛。赤味噌のソースにスモークした辛子大根。上にはパリパリの葉っぱが乗っかっている。

ナイフを入れればスッと入っていくが、食べ応えのあるステーキ。

しっかりと中まで味の染み込んだ大根。

それぞれ味が美味しいのはもちろんのこと、葉っぱのパリパリっとした食感が心地よい。

大満足の一皿。

「Apple」

8品目は「Apple」。例のごとくメニューを見て

「Appleは流石に生のりんごでは無いだろう。おそらく焼き林檎」

などと会話していると、サーブされたのはこのりんご。

見た目は小さなりんご。食べてみると、チョコレートの中にリンゴジュースが入っているりんご。

良い意味で想像を裏切りまくってくれる。

サプライズ好きな大人としては楽しい時間だ。

さて、

「りんごには驚かされたが、流石にラストの"Chestnut(くり)"はモンブラン以外にやりようが無いだろう」

なんて話していると、

「Chestnut(?)」

こちらの器。めちゃくちゃ栗の香りがする。

「こちら、Chestnutです。」

・・・まじ!?おしゃれなレストランってデザートは香りだけで出てくるとかあるんだ!

と友人と大興奮。

「こんなことあるんだー」と和んでいたら、

「こちら本物の『Chestnut』です」

「Chestnut」

9品目の「Chestnut」。

面白いサプライズをしてくれたなお兄さん。こういうイタズラ大好きです。

香りだけの皿も面白いっちゃ面白かったので、あれがあれで正しいと言われたら信じてしまいそうだった。

場も温まったところで、デザートのモンブラン。

こちら、周りに添えられたみかんと金木犀のソースの香りがよく、うってかわってノスタルジックに。

モンブランというと、スポンジ生地にクリがドンと入ってたり、を想像するが、ジャンジョルジュのモンブランはチョコレートのボールの上にモンブランクリーム。

このチョコレートのボールを割るのが楽しいんだ。

素敵なデザートでした。

六本木 「Jean-Georges Tokyo」レビュー/感想まとめ

Jean-Georges Tokyo。

料理が美味しいのはもちろん、サービススタッフもこちらの雰囲気を見ながら場を盛り上げてくれて、非常に楽しい時間を過ごせました。

料理は全部美味しかったのですが、特に印象に残ったのが実は「スコーン」なんですよね。

あんなに美味しいスコーンは初めて食べました。

あとはやはりスペシャリテの「Caviar」。たまごの味がめちゃくちゃ濃い。どうやればあんなふうに味を出せるのだろう。

季節を変えてぜひまた訪れたいと思います。

ご馳走様でした。

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