寂しいのは生きている証拠

寂しいのは生きている証拠
田村セツコ氏・談

｢オギャーと生まれて、へその緒を切られた時から人間は一人で生きて行くのです。だから、一人は当たり前なのです。｣
と、柔やかに語る田村さんは
｢寂しいのは､生きている証拠｣
とも仰います。

孤独はダメな事、悲しい事、和気あいあいと誰とでも仲良くし、大勢の人と関わりを持つのが理想との思い込みに縛られているなと思いました。田村さんのお話する顔をテレビで拝見していたら、そんなことを考えました。

田村さんはお母さんと妹さんの介護生活を長く続けたイラストレーターでもあり、エッセイストでもある方です。
｢介護は大変というけれど、楽しめば良いし頼りにされるのは幸せでしょ。｣
と、語る笑顔が素敵な85才です。
生きているからこそ、寂しいし幸せでも有るのだなあとしみじみ考えました。

NHK ハートネットTVより