「コロナウイルスの妊婦への影響」について、フランスの報道記事まとめ

※コロナウイルスに関しての記事なので、今までのエッセイとは文体が異なります。素人が新型コロナウイルスに関して、なんやかや書かない方が良いだろうなとは思ってはいるのですが…。気になっていたのが、妊婦の方への情報が少ないなということでした。
妊婦さんはそうでなくとも普段の生活に気を使うものだと思いますが、いまの状況だと、検診に行くのも気を張ってしまい疲れちゃいますよね。
上のお子さんがいらっしゃる場合は、除菌やらなんやら、なおさら気苦労していらっしゃる方も多いのではないかと思います…。

新型コロナウイルスの妊婦への影響については、厚生労働省からは「症例が少なくなんとも言えない。妊婦が重症化したなどという報告はない」といった趣旨のことが既に広報されているかと思います。
https://www.google.co.jp/amp/s/mainichi.jp/articles/20200327/k00/00m/010/138000c.amp

上記がすべてで、事実はそれ以上でも以下でもないのですが・・・
とは言っても、わたし自身妊娠していることもあり、胎児への影響も含めて気になる…!海外の症例はどうなっとるんじゃいということで、個人的に今住んでるフランス政府のホームページや報道内容をいくつか調べました。

研究者の論文など一時情報に当たれたわけではなく、かつわたしの素人訳なので気休めにもなるかわかりませんが・・・。情報が無くて不安な方や、海外駐在や在住で情報収集している方の気休めになればと思い、投稿します。

(もちろん、この記事に一切の医学的信憑性はないので、かかりつけ医のご意見をご参考にされてくださいね)

前置きが長くなっちゃいましたが、結論から言うと、フランスも日本同様、現時点では「妊婦の感染率が高い」「妊婦だから重症化した」などの症例を報道する記事は見つかりませんでした。

しかし、フランスで国内ではいくつかの妊婦感染のケースと、既に出産に至った18人の感染者のケースが観測されて報道されていましたので、その記事を簡単に訳したものを記載したいと思います。

「 Coronavirus COVID-19 et grossesse : ce que les femmes doivent savoir 」
(訳)コロナウイルスと妊娠:妊婦が知っておくべきこと
※記事URLを文中に記載すると、何度試しても投稿が出来なかったため、コメント欄に元記事のリンクを記載します。

以下、掲載されている記述のみ記載します。

・妊婦はコロナ感染のリスクが高いか?
→データが少ないので、なんとも言えない。
一般論としては、妊婦はウイルス性呼吸器感染症にはかかりやすいと言える。これはSARS,MERS,インフルエンザや百日咳などの経験に基づく。妊娠中の女性は

・感染症による合併症のリスクが高いか?
→上記同様、症例データが殆ど無い。
フランスでコロナウイルスに感染した18人の妊婦(すべて妊娠後期に感染)の事例があるが、症状において、他の女性との顕著な違いは見られなかった。

なお、19人の出産(1例双子のため19人に)のうち16人が帝王切開で出産。
6人の女性に胎児の苦痛が見られ(※)、6人の子供が早産だった。
※ 筆者注:詳細不明ですが、ここでは原文ママ訳 

妊娠中のSARS,MERSの例から推定すると、これらの感染症は早産,流産,胎児の死亡のリスクを高めるとも考えられる。また,妊娠初期(〜3ヶ月)の高熱は胎児に影響を与える可能性がある。  

※筆者注:「一般論として」の考察であり、コロナについては妊婦感染者のサンプル数が少ないため、断言されていません。

 ・妊娠中にウイルスが胎児に伝染することはあるか?

→今のところ確認されていない。ウイルスに感染した母親の羊水からも母乳からも、ウイルスは確認されなかった。ウイルスは母乳育児を通じて伝染するか?上記のとおり、母親がウイルスに感染した場合でも母乳にはウイルスが確認されなかった。

・ 新生児のリスクは何か?
→これも他のウイルス性呼吸器感染症の話になるが、一般論として、低出生体重や早産などの影響が報告されている。
妊娠初期に風邪やインフルエンザに高熱が出ると特定の先天性欠損症のリスクが高まる。


冒頭のURLの簡単な記事訳は以上です。

これとは別にtwitterで、コロナウイルスの妊婦への影響が記載されたイタリアの報道も見かけましたが、主旨は上記フランスの記事と同様でした。

一方、中国の研究者チームからは、母子感染は「まれだが起こり得る」との発表されたとの報道もあります。

(フランスの通信社の日本語の記事です)
https://www.afpbb.com/articles/-/3275585?cx_amp=all&act=all

上記URLの記事中では、中国の研究者チームが、武漢の妊婦33人を追跡調査したところ、そのうち3人の新生児に感染を確認したと発表されています。
ただ、この件については海外では諸説あるようで(出産前に胎盤などを通じて母子感染したのではなく、出産後母子接触によって感染したとするなど)、わたしには事実が分かりませんでした。

ちなみに、フランスの国のHPでは、日本の厚生労働省の広報同様、妊婦特有の危険性は無いと発表しています。
一方「政府の諮問機関は、妊娠7ヶ月目以降の妊婦については(お腹が大きくなり身体の構造が変化し免疫が低下するため)高齢者と同様、外出禁止・公共交通機関の使用回避・10歳未満の子どもとの面会禁止を推奨している」とも広報しており、妊娠後期の方は、ほかのウイルス同様、引き続き警戒することを勧めています。
フランスはいま厳しい罰則付きの外出制限下にあるので、妊婦さんでなくても、やむを得ない仕事や買い出しやジョギング以外の外出や他人との接触は認められていないのですが、特に妊娠後期の妊婦さんは気を付けてということですね。

本来は、つわりが落ち着いて、体調次第ではお出かけなども楽しめる時期なのに、残念ですよね…。

英語の論文にあたれば、世界中の症例や考察が記載された論文が閲覧できるかと思うので、自分の語学力が課題ですが、追々チャレンジしたいと思います。

妊婦さんも妊娠されていない方も、先行きが不安な状況ではありますが…。

すこしでもストレスを軽減しつつ、健やかに過ごせることを祈っております。


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